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私のチーズ入門24 「これぞドイツのなせる技?カンボゾーラチーズ!」

2017.01.09 19:09

今日は面白いチーズのご紹介。

「カンボゾーラ」チーズです。なんだか聞き覚えのあるような名前じゃないですか?そう、あのとってもメジャーな2つのチーズ、フランスの「カマンベールチーズ」とイタリアの「ゴルゴンゾーラチーズ」を合わせた造語なんです。ちなみにこの名前、ゴルゴンゾーラに似ているとのことから提訴されたことがあるそうです。結局似ているとの認定はなされたものの、販売停止には至らなかったとか。


カマンベールはフランスを代表する白カビタイプのチーズ、一方ゴルゴンゾーラはイタリアを代表する青カビタイプのチーズです。ではカンボゾーラは…?なんとフランスでもイタリアでもない、ドイツのチーズなんです。名前の通り、カマンベールとゴルゴンゾーラを合わせたハイブリットな白カビ&青カビチーズという、とても面白いチーズです。誕生は比較的新しく1970年代。新しいチーズも面白いですね。


このチーズを知ったのはこの間ドイツに行ったのがきっかけ。夫の受験に付き合って、先月デュッセルドルフに行ってきたのですが(私は日本人街でブラブラしてただけ)、なにかドイツの面白いチーズはないかなぁと事前リサーチした結果、このチーズに行き当たりました。

で、ドイツのスーパーを2軒はしごしたのですがなんと2軒とも売り切れ!がっくりしてブリュッセルに帰ってきたら、近所のマルシェのチーズ屋さんで売ってました(200gほどで約2.5ユーロの切り売り)。結構メジャーなチーズのようです。ドイツにはきっかけを与えてくれてありがとうと言うことで。


で、こちらがマルシェで買ったカンボゾーラです。ブリーチーズみたいに大きな円盤状で、それを切り売りしてもらいました。

チーズの概要はこんな感じ。

 基本DATA 

Cambozola(カンボゾーラ)


さて、お味の方は…まず表皮の辺りを食べてみたところカマンベールのような味がします。カマンベールと間違っちゃうくらい。そして次に中身を。これはしっかり青カビの味。完璧なハイブリットチーズです。ドライフルーツのパンに載せて頂きましたがとっても美味しかった。


でもゴルゴンゾーラよりだいぶ食べやすいのがカンボゾーラの特徴。ゴルゴンゾーラはピリッとして結構大人な味なので、私もゴルゴンゾーラだけで食べるのは実は苦手。ゴルゴンゾーラのパスタを作る時は脂肪分の高いマスカルポーネとミックスして味をまろやかにして頂きます。

ではなぜこのカンボゾーラは食べやすいのか、それは脂肪分が高いというのがポイント。通常チーズの固形部分に含まれる脂肪率は45%ほどなのですが、カンボゾーラはなんと60~70%なのです。チーズはこの脂肪率が高ければ高いほど食べやすく、初心者向けになるそうです。


それにしてもこのチーズがイタリアでもない、フランスでもないドイツで生まれたのは何だか納得のような気がします。だって、カマンベールの本家フランスと、ゴルゴンゾーラの本家イタリアだったら、絶対こんなチーズ、プライドが許さず造れなそう。この2つの国に挟まれたドイツだからこそ、そして両国のように有名チーズが少ないからこそ自由な発想で開発出来たのかもしれませんね。

ちなみにドイツチーズはあまり有名ではありませんが、1人当たりの消費量は年間24キロで、フランス(26キロ)、イタリア(21キロ)に負けず劣らずの、実は結構なチーズ大国(日本は2.3キロだそう)。

ドイツチーズも面白いものが多そうなので、また今度挑戦してみようと思います。