夏休みがこわい
2021.06.22 11:38
夏休みが近くなると、お母さんたちからよく出る言葉です。
次にお会いするのが9月になってしまうスクールカウンセラーの場合、保護者の方と1学期最後の面接の締めくくりの言葉は「生き残ろうね!」です。
これは大げさでも何でもなく、夏休みのお母さんは本当に過酷です。学校のない朝はゆっくり寝られるかと思っていても、ラジオ体操や元気を持て余したこどもたちに起こされ…毎日3食を用意し、果てしない買い出しに行き、宿題をやらせ、暇を持て余せばどこかに連れて行くか家で遊びを提供し、友達との約束をしたらしたで気を遣い、自分の時間もろくに持てず、自分が倒れたらこの家は終わるという決死の覚悟…
こどもさんが小さいとより大変、年齢が高くても障害や特性があればずっと大変、受験があれば夏休みから特訓が始まり本当に大変、なのです。
そんなお母さんたちにかける言葉は「がんばってください!」ではなく(だってすでにがんばっているから)、
「とにかくこどももお母さんも元気ならそれでいい、生きてたらそれで満点!」という意味の「生き残ろうね!」です。
なぜかこれを伝えるとどの方も大げさだと笑うこともなく、真顔で「はい!先生もね!」と言ってくださるので大げさでもないのだと思います。
この仕事をしていて辛いお別れもあります。
生きるのもしんどいことが多いけれど、できればあなたには生きててほしいし、また会いたいと思ってる。
そんな気持ちをこめて、皆さんにお伝えする季節がやってきます。
家事は手抜きしてもこどもは立派に育つので、とにかく生き残りましょう!