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信号待ちの縁

2021.06.22 14:55

数日前、車の運転中のことです。


2台目で信号待ちをしていたのですが、青になっても前の車が発進しません。

控えめにクラクションを鳴らしてみましたが動かず。

もう一度鳴らしてみても動かず。

前の車のミラーを覗くと、運転席の人がヘッドレストにガックリもたれています。

ありゃりゃ!?

車を降り行って窓をノックすると、ハッと我に返った男性。

片手を挙げて走って行きました。


具合が悪くて意識を無くしていた訳でなくて、まずはホッとしました。

でも、ドライブに入れたままブレーキを踏んで寝ていたのだったら…。

事故が起こらなくて本当に良かったです。



信号待ちといえば、もう1つ。

自転車通学していた高校の帰り道。

学校を出て間もない交差点で信号を待っていると、横のオジサンに突然

「あんた、そげな顔して帰りよったら事故に遭うよ。」

と言われました。

部活で疲れていたのか、何か悩んでいたのか、きっと酷い顔をしていたのでしょう。

ただただビックリしたのですが、

「そうだ!しっかりしなきゃ!」

と気を引き締めて帰りました。


家に着いて、私は母に

「その男の人の中に神を見た。」

と話したそうです。

記憶はボンヤリなのですが、そのときそう思った感覚は今もよく解ります。

後々母から

「あのとき、この子はちょっと違うなぁと感心した。」

と聴かされました。



道路の白線の上は歩けても、空中の平均台はとても渡れそうにありません。

知らないから出来ることってありますよね。

安全な道だと思っていても、実は脇の断崖絶壁に気付いていないだけってこと、意外とあるかもしれません。

辻々に立つそれらしい顔をしていない神さまが、知らないうちに助けてくださっているのでしょう。

感謝です。


おまけ。

この話とペアで思い出すのが、以前に甥の勉強相手をしていたときのこと。


日本史の「週末には町はずれに『 』が立つようになり…」みたいな問題で、

『市(いち)』と答えるところを「…(悩)、そうりょ?」と答えた甥。

ある意味正しいかもしれないと大爆笑しました。

そうだね、辻々に立つ僧侶や誰かや何かに護られ諭され導かれながら、私たちは生きていくんだね。