【インタビュー】“崖っぷち演歌歌手”こと秋山涼子が、亡き母の言葉を胸に歌い続ける理由
“崖っぷち演歌歌手”こと秋山涼子が、亡き母の言葉を胸に歌い続ける理由
昨年5月に放送された、テレビ東京「家、ついて行っていいですか?」に、自らを『崖っぷち演歌歌手』と称する歌手の秋山涼子(あきやまりょうこ)が出演し、亡き母とのストーリーや、昨年1月に同番組への出演後からCDが売れ始め、テレビの歌番組への出演が決まるなど、“いよいよ崖っぷちから脱出か?”と思った矢先のコロナ禍で歌手活動がストップしたという話に、「とにかく頑張ってほしい!」、「応援したくなった!どうか今の活動が報われて欲しい」、「コロナに負けずヒットして欲しい!」といった、初めて彼女を知った人達からの声がネット上に溢れた。
そんな、自らを『崖っぷち演歌歌手』と称し、自身の写真と曲のタイトルが書かれた“ラッピングカー”で全国各地に歌を届ける活動を行っている彼女に、現在の自身を取り巻く状況の変化や、これからも歌い続けていく理由を伺った。
―――早速ですが、自ら『崖っぷち演歌歌手』と名乗り、ラッピングカーで全国を回る活動を行っていますが、昨年放送された『家、ついて行っていいですか?』への出演後、何か反響はありましたか?
「昨年の1月8日に、テレビ東京さんの『家、ついて行ってイイですか?』第一回目の放送後から、大変大きな反響を頂きました。私の顔写真が付いたラッピングカーで常に移動しているのでとても目立つのです(笑)。コンビニの駐車場でお子様連れのご家族から握手を求められたり、若い主婦の方から“テレビ見ました!今CD買えますか?”といった声を掛けて頂く程、秋山涼子を知ってくださる方が増えました」
―――昨年1月の放送直後は、そういった反響をダイレクトに感じる事も多かったと思いますが、その後春先から全国的にコロナウィルスが蔓延しはじめ、お仕事への影響も出始めたのではないでしょうか?
「仕事の依頼も3倍に増え、“いよいよ崖っぷち脱出か!”と思った矢先の緊急事態宣言で、全てのイベントが延期や中止となり、歌うことが一切出来なくなりました。(昨年1月の)テレビ出演の反響を受け決まっていたスケジュールがすべて真っ白になり、まるでジェットコースターのようにどんどん昇って一気に真っ逆さまに落ちた感じでした(笑)」
―――仕事が無くなりスケジュールが空いてしまったことで、何か取り組んだりしたことはありましたか?
「仕事が無くなったことで沢山の時間が出来ましたので、普段はスタッフの方が運転しており私自身はペーパードライバーで全く運転した事が無かったので、“今しかない!”と一念発起して運転に取り組み、東京から九州の福岡、熊本までラッピングカーを自分で運転して行ってきました!」
―――コロナ禍以前より全国をラッピングカーで回っていましたが、何か印象に残るエピソードはございますか?
「私が運転するようになったのは昨年の3月からなのですが、長年全国を走って来ましたのでエピソードは沢山あります(笑)。サービスエリアで休憩しているとラッピングカーを見た方から声を掛けて頂き、次のサービスエリアまで観光バスに乗って歌わせて頂いた事があります。愛知県の会社のツアーで下呂温泉からの帰りだったと思いますが、皆さんも飲んで歌い疲れているところに“元気印”の私が飛び込んで行ったので、皆さん大喜びで盛り上がって頂きました。CDも沢山買って頂き、ご祝儀やお土産まで頂いて、最後には別のお仕事まで頂くという大変なご縁が出来ました。偶然の出来事だったとはいえ、車移動で全国を回っていたからこその出会いだと、今も強く印象に残っています」
―――まさに「家、ついて行っていいですか?」のようなストーリーですね(笑)。そういった人との繋がりや、縁を引き寄せる不思議なパワーが秋山さんにはあるのかもしれませんね。さて、昨年の11月には新曲「終着…雪の根室線」が発売されましたが、こちらはどのような曲ですか?
「前作の『海峡なみだ雪』の続編になっていて、北海道の小樽で別れた後の物語です。この歌の主人公は根室本線に乗り、滝川〜野花南〜そして幾寅駅へと向かい、愛した人が好きだった映画の舞台になった街で暮らしていこうとします。北海道の冬の厳しさや真っ白な雪が映像のように浮かび、心の終着駅に向かえば向かう程、主人公の切なさも感じれるドラマチックな作品です」
―――まだまだコロナの影響が続き、秋山さんやエンターテインメントを取り巻く環境が厳しい状況ですが、まさに『崖っぷち演歌歌手』を名乗る秋山さんから、現在困難な状況にある方やファンの皆様へのメッセージはございますか?
「こういう時ほど鏡を見て、口角を上げて“笑顔”でいようと思っています。笑顔は周りの人も笑顔にしますし、脳が勘違いして幸せホルモンを分泌してくれるそうです(笑)。そして、マイナスな言葉ではなく『嬉しいなぁ〜!楽しいなぁ〜!幸せだなぁ〜!ツイてるなぁ〜!ありがとうございます!』というような、プラスの言葉を使うように心掛けています。小さな幸せを見つけ、あまりクヨクヨせずに“どうにかなるさ〜”って。私のような“崖っぷち”でも踏ん張って頑張っていますので、一緒に乗り越えていきましょう!」
―――最後に、『崖っぷち』という逆境に置かれながらも、いつも笑顔で明るく前向きな秋山涼子さんですが、これからも歌手として歌い続けていく理由は何ですか?
「テレビの『家、ついて行っていいですか?』でも触れましたが、一番に私を支えてくれていた母が亡くなった時、母からの最期の手紙に書いてあった“優しいあなたらしさを忘れずに歌い続けてください”という言葉が、私の歌手人生において大きな支えになっています。全国の皆様から『辞めないで!』、『諦めないで頑張って!』というメッセージを頂くたびに、応援して頂いている皆様に“まだ恩返しが出来ていないのに辞める訳にはいかない!”という思いが、私が歌を続けていく理由です!これからも“崖っぷち演歌歌手”秋山涼子をよろしくお願いします!」
<商品情報>
「終着…雪の根室線」 秋山涼子
C/W ホンキなの/伊勢路ひとり
TECA-20066 定価1,364+税
好評発売中
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