クライアントは何を頼めばいいのか。誰に頼めばいいのか。
マーケティングが複雑になってきて、広告主もおそらく従来と違って新しい手法やスタイルの広告マーケティングを仕掛けようとすると、誰に何を頼めばいいのか分からないのが実情ではないだろうか。
そもそも代理業というのは、自分でもやろうと思えばできることを面倒くさいから他人に頼むという性格のものである。自社でやると手間がかかるのでアウトソースする。それもいちおうどうやればいいのか分かるが手間がかかるから代理店に頼むというものと、どうすればいいか分からないから頼むというものがある。手間がかかるかかからないかとは別に、広告主がどうやればいいのか分からないものはある意味価値の高いビジネスになる。
広告主がどうやればいいか分かっていて、オペレーションを買っている業務は、サービスとしてコモディティ化しやすいから、ニーズは高くても高付加価値化しない。一方、ニーズの絶対量はないが、ハイエンドなコンサルティングやクリエイティブなど高付加価値のビジネスがある。投じるマーケティングコストが多大にないとこうしたコストはでないから、ニーズそのものは多くはない。しかし従来の広告クリエイティブなどは誰に頼めばいいかは分かっている。
さて、どうすればいいかだけでなく、誰に頼めばいいか、何を頼めばいいかも分からない業務がでてくると、これはこれでビジネスになる。
まず、コンサルとして、プランニングとオペレーションを誰に何を頼めばいいか指南するというサービスがある。次にコンサルティングとプランニングをして、オペレーションを誰に頼めばいいか指南するというサービスがある。
図のようなマトリックスを考えてみた。広告業は今、需要があって付加価値の高いビジネスを開発しなければならない。
そのヒントは広告主が「何を頼めばいいか分からない」というところにある。広告マーケティングが転換期にある今だからこそ、マーケティングコストの大小に関わらず、いろんな広告主で需要があり、かつ付加価値の高いサービスをつくらなければならない。そうしたサービスのいち早い確立(そのうち広告主が分かるようになる前に)ができたサービス提供者には大きなチャンスがある。