『3つのメディアの3つの予言』
3つのメディアに今後起こること3つの予言を整理する。
まず、ペイドメディアに起こること・・・。
◆「よりダイナミックなオーディエンスターゲティングへ」
この予言の「こころ」は『リアルタイム化が進む』ということである。
・米ではオンライン広告売買環境はリアルタイム化へ向かっている。広告主は必要なターゲットだけにリーチするインプレッションの購買へとシフトしている。
・ブランディングキャンペーンであっても、同様の動きがみられる。
・購買環境は大きくシフトし、DSP、SSP、データエクスチェンジを中心とした動きになってきている。
・同時にソーシャルサービス、ロケーションベースサービスがリアルタイム化の後押しをしている。
・企業はソーシャルCRM体制を作り、リアルタイム対応を行い始めている。
ほかの2つのメディア(自社メディアとソーシャルメディア)が、従来より継続的な、マーケティングの時間軸が比較的長い活動になる。その一方で、ペイドの役割は、より短期的な認知の獲得に役割がフォーカスされる。そして、よりリアルタイムに、適切な配信対象へダイナミック(動的)に行なわれる。
*閲覧や検索といった行動履歴だけでなく、ソーシャルグラフから分かるユーザー同士のつながり、情報共有履歴か ら分かるインフルエンサー度などがターゲティングに利用できるようになる。
*しかも、リアルタイム入札(RTB)により、必要なオーディエンスの必要なインプレッションのみを買えるようになる。
◆自社メディアは『ソーシャルメディア内に拠点を構えて長期育成へ』
*キャンペーンごとにキャンペーンサイトを立ち上げては壊すという行為は、長期的には何も資産を残さないことが分かってきた。
*ブランドの拠点をソーシャルメディア内に開設して、継続的にコミュニケーションしようとする動きが広まる。短期施策向けに体制を敷いてきた企業は、構造改革が必要になる。
◆Earned Media は『PRとCRMの境界は薄れてソーシャルCRMへ』
ソーシャルメディアマーケティングを介して、企業は自社顧客がポジティブな影響を、ソーシャルメディア内に与えることを理解した。よって。ソーシャルメディアを利用した顧客関係構築の施策が展開され始めている。
現顧客との関係を大切にすることが、ソーシャルメディアマーケティングを成功させることにつながる。
企業はソーシャルメディア上での自社ブランドに関する傾聴戦略をすすめると、影響力分析、波及分析、タイムライン分析、対話分析などを経て、ソーシャルメディアインテリジェンスを確立するようになる。
その後、企業と顧客の接点(コンタクトセンター)を統合的に行なうソリューションが芽吹いてくるだろう。