ビジネスの中身が変わる時
様々な業界が、ビジネスモデル改革を余儀なくされてきた中で、自らのビジネス変革を突きつけられながら、まだコレと言った行動に踏み切ってはいない業界もある。
対応できるかどうかは、当然だが、経営トップの能力と行動で決まる。
経営トップが、変革するビジネス実態を理解し、認識し、自分で咀嚼して、戦略立てをし、それを社員に理解させる。
新しいことを始めるためには、しっかりした理念が大事だ。
新しいビジネスなのだから、新しいことを勉強しなければならない。経営トップが自分で分からないことを、従業員にやらせるというナンセンスな話はあり得ない。
サラリーマンとして頑張って「役員にしてもらう人」は多い。日本ではほとんどそうだ。でも経営というものは現場の実務とは全く違うものだ。プロの経営者になれる人はそうたくさんはいない。それでも現場の実務が分かっていてマネージメントができるから役員になる訳で、仕事の中身が変わってしまって、今の現場が分からないのでは、プロの経営者でも、実務派でもないというどうしようもない役員でしかない。
今はとにかく若くて強いリーダーが必要だ。速くて正しい判断と執行ができる限りにおいては、ある意味独裁的リーダーであったほうがよい。
そして、当然、いつかは彼の上を行く経営判断ができる人物が出てくる。リーダーのミッションは、経営判断を誰に委ねるかを決め、ポストを譲ることだ。
これが、社長がすべき一番大事な仕事である。そこでは後継者を育てるなどという思い上がったことをする必要は全くない。人はそのポストが育てるものである。リーダーが育てるのではない。「出来る人」はリーダーがすることを、その正しさも間違いもしっかり見ているはずで、学習しているはずであるからだ。
自分で判断して執行し責任をもつことを繰り返すことでしか経営者は育たない。そのチャンスを奪ってしまっては、会社の将来はない。トップにいる経営者が肝に銘じていなければならないことである。