復興を願い、灯した再春館製薬所イルミネーション
再春館製薬所の本社敷地で、昨年末から約1ヶ月半点灯していたイルミネーションが2017年1月9日(月)をもって終了いたしました。
私たちは、かつて20年以上にわたり、地域の皆様の冬の風物詩として本社敷地内にイルミネーションを展示していました。毎年工夫を凝らし、色とりどりのLED電飾で熊本を明るく照らし続け、車の中から観覧するドライブスルー方式でお楽しみいただける姿にまで拡大していきました。
そんなイルミネーションも2015年を最終回とし、終了させていただきました。
これは20年前「熊本を元気で明るくしたい」という思いで始めましたが、当時、まだ珍しかったイルミネーションが今では、町のいたるところで気軽に楽しめるようにもなり、私たちとしてはひとつの役目を終えたと思ってのことでした。
そして2016年。
今までにない大きな震災に見舞われました。
今は、復興に向け誰もが前を向き、日々の暮らしを大切に頑張っていますが、年の瀬を迎えるにつれ、暗くなった熊本を、益城の町を明るくしたいという思いで、今一度だけイルミネーションを点灯しようという考えに至りました。
このイルミネーションの設置から撤去まで、すべて社員の力によるものです。
これまで、何年も、何度となく行ってきたイルミネーションなので設営のノウハウはありましたが、今回は沿道を通る車中から観ていただき、少しでもほっとできるような場所になればという事で、趣も変え新たな設置場所の検討から行うことになりました。
いつもとは違う場所にオブジェを置き、電源工事が終わると、日没を待ち、道路を車で走りながら見え方の確認をして、また修正を行う。そして車を走らせては……。
と繰り返しの作業の末、今回のイルミネーションが完成しました。
また、こんな時期に交通事故だけは起こしてはいけないと、兄弟会社であるの警備会社と何度も計画を練り直して、安全に運営ができるように対策も行いました。
震災でイルミネーションのオブジェや電球も多少なりとも被害を受けており、更に、イルミネーションの運営には安全を守るために警備をはじめ多くの人も必要でした。
そのようなことから、これまでのようにドライブスルーで来場した方たちを敷地内に受け入れるまでには至りませんでしたが、私たちが、今できるだけのイルミネーションの再点灯ができたと思っています。
当初はクリスマスまでの点灯を予定していましたが、年末年始に熊本へ帰省する方々にも観ていただけるようにと、1月9日まで延長を行いました。
初めて見ることができた方も多かったのではないでしょうか。
今回の再点灯を行うにあたり、迷いはあったのですが、
次第に皆様の温かい声が聞こえて来るにつれ、点灯してよかった、と思っています。
また、たくさんの人たちの心の癒しになれたのではないか、とも。
私たちだからできることとしてのイルミネーションでの復興の応援。
温かい町の灯が一日も早く元のように戻ることを祈って、今回のイルミネーションを終了とさせていただきます。