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「Her Game Too」女性サッカーファンへのアンケート結果

2021.06.24 03:45

アンケートに回答してくださった218名の女性サッカーファンの皆様、ご協力ありがとうございました。


調査結果を発表させていただく前に、まず、このアンケートは、


女性サッカーファンが「女性」であるというだけでサッカーファンであることを否定されるような悲しい現状があるということを多くの人に知っていただくために行ったものであり、決して男性ファンを批判・非難するために行ったわけではありません。


多くの男性は、女性ファンに対して偏見など持っていないこと、女性に対して上から目線で物を語ったりしないことは承知しております。ですが、


たとえ褒めたつもりで言った言葉であっても(「女性なのにサッカーわかるなんてすごいね!」など)、女性はそこに「女性差別」を感じてしまうことがある


ということは、十分に理解されていないことかもしれません。


また、今回、回答してくださった方の中には、


女性からも女性ファンを差別するようなことを言われた経験がある


という方が数名いらっしゃったほか、


女性の思考さえもが女性蔑視的な考え方に染まってしまっていて、女性が同じ女性に対して悪意なく差別的な発言をしてしまっている状況もある


と指摘してくださった方もいらっしゃいました。


女性サッカーファンに対する差別やハラスメントは、男性だけの問題でも女性だけの問題でもなく、全サッカーファンが一緒に考えていかなければならない問題であるということが、今回の調査で明らかになったように思います。


調査結果は以下の通りです。



◾️質問1



◾️質問2



◾️「ある」と回答された方は、どんなことを言われましたか?


1. 「イケメン選手が好きなだけでしょ?」: 33名

2. 「にわかでしょ? ミーハーでしょ?」: 8名

3. 「チームじゃなくて選手のファンでしょ?」: 5名

4. 「男の影響?」: 10名

5. 「オフサイドわかるの?」: 22名 

6. 「女の子なのにサッカー見るの?」: 14名

7. 「女はサッカーを語るなよ」: 4名

8.   無視、マウント(上から目線): 14名

9.   女性蔑視的発言・風潮: 6名

10.  嫌がらせ、ハラスメント: 11名

11.  暴言、誹謗中傷: 13名

12.  女性からの差別的な発言: 4名

13.  自衛手段をとっている: 3名



回答してくださった方が実際に言われた言葉やコメントは下に全てご紹介します。

たくさんありますので、お時間がない方は下線が引かれている部分だけでもぜひご覧ください。



1.「イケメン選手がすきなだけでしょ?」: 33名

・「イケメンが好きなの?」

・「やっぱイケメンが好きなの?」

・「イケメンが好きなだけだろ?」

・「所詮イケメンが多いクラブが好きなんでしょ?」

・「イケメンだから好きなんでしょ?」

・「イケメンだから好きになったんでしょ?」(プレーも好きだとは思ってくれない)

・「女はイケメン好きだからな」

・「どうせイケメン目当てでしょ?」

・「イケメン見に来たの?」

・「好きな選手=顔がタイプということだろ?」

・「どうせ女だし顔で選んでるだろw」

・「どうせ選手の顔しか見てないんでしょ?」

・「どうせ顔が好きなんでしょ?」

・「顔ファンでしょ?」

・「どうせ顔ファンだろ?」

・「顔がいいからその選手が好きなんでしょ?」

・「顔しか見てないだろ」

・「顔目当てだろ?」

・「顔ファン?」と悪意なく聞かれました。

・「ギャルサポ(若い女性サポーターの蔑称です)は選手の顔しか見てない

・選手をかっこいいと褒める(容姿に限らずプレーでも)と「女の人はイケメンが好きだからねー」と言われる。

・「やっぱ〇〇(イケメンに分類される選手)とかが好き?」

・「トーレスがイケメンだからとかでしょ?」

・「ベッカムの顔が好きでサッカー好きになったの?」

・「どうせベッカム目当でしょ?」

・選手の顔が目当てでろくにサッカーを見ていないと決めつけられる。サッカーそのものが好きで観ているのに。

・「サッカー好きの女子って顔だけのファン多いよね~

・「顔ファンはサポーターじゃない」

・「顔のいい選手にしか興味ないんでしょ?(笑)」

・「誰が好きなの?(見た目のこと) サッカー選手かっこいいもんね」

・単純にプレーが好きだしリスペクトしてるからと言う理由でその選手のユニを購入したいのに、イケメン選手である為に「女性がその選手のユニ着てるとただのイケメン好きな感じと思われるからな~」と息子から難色を示された事があります。

・「筋肉が好きなのか?」

・男性ファンが「好きな選手はトーレス!」と言っても何も言われないのに、女性ファンが「好きな選手はトーレス!」と言うと、「イケメンだからでしょ?」と言われることに理不尽さを感じてきました。ユニフォームのマーキングをトーレスにしたかったけど、「イケメンだからでしょ?」と言われるのが嫌でマスチェラーノにしたことも。イケメンであることは、私がその選手を好きな理由の1つにすぎません。イケメンであること以外にも、その選手の柔らかいボールタッチや、迫力あるタックルや、鋭いラストパスや、鮮やかなシュートや、ゴールを決めた後にチームメイトたちと喜ぶ姿が好きだから好きなんです。


2. 「にわかでしょ? ミーハーでしょ?」: 8名

・「にわかでしょ?」

・「にわかでしょう」

・「にわかだろ?」

・「にわかファンだろ?」

・「女はミーハーだからな」

・「どうせミーハーなファンだろ」

・「ミーハーなだけでしょ?」

・「日本代表がすきなだけだろ?」( Jリーグも海外リーグも観るのに…)


3. 「チームじゃなくて選手のファンでしょ?」: 5名

・「推しの選手が移籍したら一緒に移籍するんだろ?」

・チームではなく選手個人のファンと断定される。

・トーレスのチェルシー移籍の時に悲しんでいたら、「じゃあチェルシー応援すればいいじゃん」と言われて更に悲しくなりました。私はリヴァプールが好きで、好きなクラブの選手の移籍を悲しんでいただけなのに、そういう捉え方をされるのは心外だと感じました。

選手のプレイも顔も人柄も好きなのに…。推しプレイヤーが移籍していなくなってもまだチームまるごと好きなのに…。

・Jリーグのセレッソ大阪が好きだと言うと、当時は所謂『セレ女』ブームの時期だったので、人気の選手の名前を出されました。

・好きな選手が他チームに移籍してしまったら悲しいけど、だからといって移籍先のクラブのファンになることはありません。愛するクラブは1つだけ。私のクラブ愛は永遠です


4. 「男の影響?」: 10名

・「彼氏・旦那の影響でサッカー好きになったのか?」

・「サッカーが好きなのは男の影響?」

・「男(交際している人)の趣味に合わせてるだけだろ」

・「サッカーが好きなのは彼氏(旦那)の影響?」と言われることがありました。「サッカーファン=男性」というイメージが強いのだと思います。女性サポーターはたくさんいるのに!

・「サッカーを好きになったのは昔の彼氏の影響か?」と男性に言われ、「TVでドーハの悲劇をみて心を打たれたからですよ」と答えたらキョトンとしていた。

・サッカーが好きだと言ったら、「彼氏がサッカー部なの?」と言われた。

・「彼氏がその選手好きなの?」、「彼氏はその選手のことどう言ってる?」など、何でも『彼氏』につなげようとする。すごくモヤモヤします!

・代表戦やワールドカップを観ていると言ったら、男性から、「サッカー好きなオトコが出来たのか?」と言われたことがあります。パートナーがサッカーを好きがどうかということとは関係なく、「私自身」がサッカーを好きなんです!

・「旦那と別れたら(スタジアムに)来なくなるんでしょ」と言われた。※サポーター同士で結婚しています。

・「休日は何してるの?」と聞かれ、「友達(性別は伝えてない)とサッカーの現地観戦に行っていますよ」と答えたら、「男も一緒でしょ?」と言われた。サッカーが観たくて行っているだけなのに、男も一緒だと決めつけられ、余計なお世話だと思った。


5. 「オフサイドわかるの?」: 22名

・「女性のくせにサッカーわかるのか?」

・「女はサッカーに詳しくない」

・「女にサッカーが分かるのか?」

・「女に男の世界はわからない」

・「女でこんなに話せる人はじめて」

・「女なのに詳しいね」

・「女性なのに詳しいですね!

・「サッカーやったことないんだから解説なんか聴いても分からないでしょ?」

・「有名選手以外の名前とポジションちゃんとわかって観てるの?」

・「ルールわかってる? あー、でも詳しすぎると引かれちゃうから難しいね」

・「オフサイド説明してみて」

・「オフサイド本当にわかる?」

・「オフサイドも知らないのにサッカー見るの好きって言うなよ

・「女の子には難しくてルール分からないだろ?

・「ルール教えてあげようか?」(私は女子サッカー部だったのでルールは分かります)

オフサイドを知っているだけで「女性なのにすごいね!」と褒められる(?)のがいちばん不愉快です

・そもそも、サッカーのことを全く知らない前提で持論を語られる

・「最近、サッカーが判るようになったね」と、女性にはゲームが判らない前提で発言されて不愉快だった。

・もう20年くらいサッカーを観ているのでルールも熟知しているのに、試合会場でわざと近くに座ってきてルールを解説してきたり、上から目線で「教えてあげる」と話しかけてくる男性がとても多く、うんざりしています

・リアルで知り合いから、「女は戦術とかわからないからな」と言われたことがあります。

・悪気がないのは分かるのですが、「何も分からない女性に(戦術面などに)詳しい俺が説明してあげる」という態度を取る方は多かったです。バカにされてるなと思うこと、下に見られてるなと思うことが、特に20代の頃は多かったです。

・知らないだろうと勝手に判断して解説を聞かされることが多いです。


6. 「女の子なのにサッカー見るの?」: 14名

・「海外サッカー? 女の子なのになんで?」

・「女の人なのにサッカー見るの?」

・「女がサッカー見て何が面白いんだ?」

・「女の子なのにサッカー好きなの?」

・「何で女の子なのにサッカー見るの?」

・「女の子らしくないよ。サッカーなんか観て何が面白いの?」

・「女子サッカー見れば?」

・「もっと女の子らしい趣味に変えたら?」

・「女の声の応援は邪魔だ

・「チャントも知らずにスタジアムまで観に来るとか、それでもサッカー好きなのか?」

・ゴール裏爆心地付近に席を取っていたら、「女がこんなところに来るな!」と言われた。

・スタジアムのゴール裏で「ここは女の来るとこではない」とよく言われた。

・「サッカーが好きだなんて合コンでは絶対言わない方がいいよ。毎週夜中に試合見てるとか言ったら男に引かれるよと昔よく言われました。アンフィールドまで見に行ったと言うまで本当にファンであることを信じてもらえないことも多いです。

プレー経験がない人はスタジアムに来てはいけないと言われる。作曲や演奏の経験がない人は歌番組を見てはいけないとかライヴ・コンサートに行ってはいけないとか、そんなことはないのに、なぜプレー経験がないとスタジアムに行っては行けないのか…。海外のスタジアムでは女性も男性も子供もいて、とても気楽にスタジアムに行けるのに。


7. 「女はサッカーを語るなよ」: 14名

・「未経験者の女が判った風な書き込みをするな」と言われたことがあります。

・「女のくせにサッカーの専門的なことに口出すのか?」、「本当にわかって言ってんのか!?」というような空気感を感じることはある。

・「話の中身が薄い」と言われました。「戦術などサッカーをよく理解出来ていないのでは?」という意味だと思います。自分なりには勉強していますが男性サポの方ほどは理解出来ていず、悲しくなったため余りツイートしなくなりました

・職場であるサッカーチームの話になったとき、「〇〇はいい選手ですよね」と言ったら、50代くらいの男性から「いい選手ってどんな風な選手をいい選手って言うのか説明してよ。分かるの?」と言われました。別の男性と同じような内容で話していた時は単純に「あ~、確かにいい選手だよね、あの時のシュートとか…」といったような返しだったので、明らかに女の私に対しては態度が違いました。私の意見に同意出来ないなら、「俺はそうは思わないな」と単純に否定すればいいものの、上記のような返しだったので、「たいしてサッカーも分からないくせに(女のくせに)語るなよ」という牽制に聞こえました。そういう人はサッカーやクラブを本気で愛している人ではないので、それによって自分の行動を変えたりする必要はないと思い、それ以前も以後もサッカー好きを隠すことは特にしていません。


8. 無視、マウント(上から目線): 14名

・好きな選手を言うと、「女の子にしては渋いところに目をつけるよね」、「イケメン目当てじゃないんだ」など、上から目線で言われる。

・「リバポ? バルサの試合見てないんじゃサッカー好きとは言えないよ」

私がルールや戦術の話をすると、スルーしてその話題を切り上げる

男性が言うことには耳を傾けるのに、同じようなことを私が言っても私の意見はスルーされる

・「そんな事も知らないのか?」という知識マウントを取る人がいる。私が知識を身に付けることによって解決しましたが。

・私の方が詳しいのが嫌だったのか、ものすごく昔のサッカー選手の話をしてきてマウントかけてきたことがあります。

・「〇〇(選手の名前)も知らないの?」など、全体的に、「〇〇も知らないのにリバプール/プレミア/サッカー好きと言うな!」ということを言う人が多い。

・試合中にファールとかがわからなくて「今どういう状況?何で試合止まってるの?」など話し掛けたら、「黙って見とけ!」と言われた。

・「Jリーグのことは全然知らないんだね」

・推している選手が人気のある選手だと同じサポでも下に見られる。

・男が講釈垂れてる時は嬉々としてるのに、こちら(女性)の方が詳しかったりなんかすると皮肉を言われたり、「どうかな? そんなことはないんじゃない?」など、素直に受け止めて貰えない。

・Twitter上で、一方的にサッカーに対する知識(日本代表について)が無いと見られてマウントを取られた。私は丁寧に反論したつもりだったが、ブロックされた。

・Jリーグでは言われたことがないのですが、海外サッカー話になると、途端にマウントしてくることが多いです。何かを言われるというより、無視される、というようなことが多いかもしれません。他には言い負かすとか。こちらはサッカーの試合を観て楽しみたいだけなのに、「選手のことも知らないのに語るな!」的なことを言われます。最近はワタシも経験を積み、逆シカトや言わせない雰囲気を作るのでどうってことないですけど。

・私はドイツ代表とブンデスリーガが好きなのですが、「女はサッカーの良さがわからないからドイツみたいな技術のないつまらない国で満足できるんだ」みたいなことを何度も言われました。知名度の低いリーグやクラブチーム、代表を好きだと勝手に去っていくので良かったですが。

・試合についてコメントした際に「私」という表記をしたら、「〇〇さんは女なの?」みたいなコメントがあり、「そうです」と答えたが、他の人達からも実際のところコメントなんてどうとでもなるから実際はどっちかわからない、というようなニュアンスのコメントが来た。


9. 女性蔑視的発言・風潮: 6名

・「女の子は来てくれるだけでみんな喜ぶから戦術のことはわからなくてもいいよ

・「女子サッカーが好きなんです」と言ったら、「女子サッカーはつまらない。本物のサッカーじゃない」と言われた。

・「女子サッカーを応援している」と言ったら、「女子サッカーでは本当のサッカー素晴らしさが分からないだろう」と言われました。

・海外の女子サッカーチームを応援しているのですが、必ず男性の選手(男の選手なら誰がタイプ? 普通のサッカーも好き?など)の話題を悪気なく持ちかけられたので、女子サッカーを観ていることを今は公言していません

・「〇〇女子」などと言われて揶揄される。

女性性をもってして、男性客の客寄せアイコンになること、及びそのような番組を視聴することが苦痛。サッカーに関わるのをやめたくなる。中継で不自然に若い女性ばかりフォーカスされたり、番組の接待役に「男性を盛り立てる」女性が位置づけされている("私は男性より知識がありません"など、褒め称える役割)など。


10. 嫌がらせ、ハラスメント: 11名

・親睦を深めたいのに、「かわいい」、「エロい」など性的なメッセージを送られるとゲンナリする。こちらはそのような目的で発信していないので辛い。そのような性的な絡みがストレスになっています。

・SNSで私の身体のことなどを言ってきたり、「タイプじゃない」など、まるで彼氏目線のように評価されることがあり、不快です。なにも考えずに欲求のまま言葉を投げてくる人が目立ち、SNSの若年層化が気になります。また、そういうやりとりを面白がってリツイートする人がいるので、おもちゃにされているように感じます。純粋にサッカーを見ているだけなのに…。そういうやりとりを見て「よくない」と思ったら、「拡散」せずに「通報」してほしいです。

・「の選手と仲がいいの? 身体の関係を持った?」などと性的な意味合いの返答を期待される

・「抱かれるならどの選手がいい?」等、ニヤニヤ笑いながら言われることが多く実際に観戦に行くのをやめました

わざと胸の近くに手が来るように肩を組んできたり、距離を縮めてくる人もいて怖いこともあり、女性のみでスタジアムで観戦することは友人にも絶対に勧めません

DMで性的な嫌がらせ画像が送られてきたこともあり、非常に怖い思いをしたこともあります

・女性というだけで出会い目的だと思われ、セクハラされてる方がいました。リプやDMで「今まで何人と付き合ったか?」、「最後に性行為をしたのはいつか?」など。

・地方のチームの観戦に行った際、Twitterで相互フォローだった男性フォロワーさんから「会いたい」と執拗に言われたり、飲みに誘われ断りきれず受けたら自慢話のオンパレードで楽しい時間でもなかったので、次にその地方に黙って行って会わずに帰ったら恨み節のDMを送られ困ったことがあります。

ユニフォーム着用画像をアップした女性アカウントにひやかしとして性的なリプライが集中し、その方がアカウントを消すという流れを何件も見てきました。そのような被害を避けるため、性別を偽ったり鍵アカウントにする女性サポーターが増えているように感じます

・私が応援してる選手のことを「大したことないな」とわざわざツイートする人がいる。

・SNSには「試合会場で見かけたけど…」と私を特定してようとする男性が、試合会場には「Twitterでこういうことを言ってたよね…」と話しかけてくる知らない男性が。前者はブロックし、後者の対策として、鍵アカにし、試合会場からツイートするのを止めました。


11. 暴言、誹謗中傷: 13名

・「声がでかい」と笑われる。

・「サッカーというスポーツが好きなわけじゃなくて、サッカーを応援してる自分が好きなだけだろ?」と言われました。

・「◯◯を応援してる自分が好きなだけだろ、自惚れんな」、「俺はお前を許さない」とTwitterで言われました。前後のツイートから「女性だから」という理由だと思います。

・自チームへの過剰な擁護発言をするアカウントに意見したら、「うるさいブス、ババア」的な言葉を返された。それ以来チームの応援の気持ちが薄れてしまい、現地観戦の回数も大幅に減ってしまった(自チームは特に行き過ぎた発言の男性サポーターが多い)。

SNSにユニフォーム着用画像をアップしたら、「売名行為」、「フォロワー稼ぎ」と言われ、とても辛かったです。SNSを利用している女性サポーターは「目立ちたいだけ」、「チヤホヤされたいだけ」と思われているようです

・ユニフォームを着た写真をSNSにアップしたり、サポーターとしてメディアに取り上げられたりすると、「目立ちたいだけ」、「ユニフォームを着ている自分を見てほしいだけ」、「選手狙い」、「広告代理店の仕込み」など、事実とはまったく異なることを、会ったことのない人たちに好き勝手言われることがありました。

・私以外の方も苦しんでいる人をたくさんみてきました。垢を消した方や恐る恐る鍵垢にした方、私が周りから言われた時にはTwitterで励ましのメッセージをくれる女性サポの言葉に何度も救われました。「私も以前そのようなことを受けた」と言ってくる方もいて、私だけではないのだと思い、構造的差別が存在している現実に危機感を覚えています。

・高校時代から10年近く応援していた選手を観にブロック国体に行った際、男性ファンに「どうせJリーガー追いかけてきた個サポだろ」と聞こえよがしに言われました。また、地域決勝で大学チームの応援に行ったら、面と向かって「〇〇大学負けろ」と言われました。どちらも、わたしが女性だから直接言ってくるのだろうなと思った出来事でした。

・Jリーグをスタジアムで観戦中に声援を送っていた時に、「逆サイドにパスを出してー!」という意味で「逆サイ!逆サイ!」と言ったら、これ見よがしに「的外れてんだよ、おばさん!」と数人の若い男性から言われた。

・知人サポーターから、私の本名のイニシャルを晒した状態で私に対しての誹謗中傷をBBS(2chではありません)に書き込まれました。

・「あの人が〇〇を応援する限り、俺は〇〇のスタジアムに行くつもりはない」、「応援に対する考えが違うから、あの人は〇〇のサポーターにはふさわしくないし、スタジアムで応援する資格などない」という内容を書かれました。魚拓・スクショや印刷での証拠を残せなかったのが残念です。

女性に向けられたものではなくとも、男性サポーターの選手への罵倒の言葉遣いの荒さにも萎縮することがあります

・今のようにスマホカメラも無く、『カメラ女子』と言う言葉はおろか一眼レフカメラを持っている若者自体も少なく、カメラと言えばオートフォーカスのコンパクトカメラかレンズ付きフィルムだった時代に、幸いにも自分は親から古いマニュアルフィルムカメラを譲ってもらいました。やがて、少ない給料からこつこつ貯めたお金を手に、街の馴染みのカメラ屋さんに行き、級友のお父さんでもあったご亭主に中古の望遠レンズを見立ててもらい入手、それ等を携えて向かった先は、Jリーグの試合が開催されている隣街の競技場でした。

その頃のお目当てチームは未だJ2で観客席は勿論ガラガラ、指定席は一部にしか無くみんな思い思いの場所に陣取り缶ビール片手にのんびりと撮影する、そんな時代でした。そんなある日、誰も居ない最前列の席でいつものようにカメラを構えていたところ、隣のブロックに陣取っていた一団の男達が数人こちらに近付いて来て、いきなり自分を囲んだかと思うと何の前触れも無く声高に恫喝し始めました

曰く、『ここはお前が居ると邪魔だ』『そんな大きなカメラを持っていたら応援出来ない』『どうせ碌な写真も撮れないクセにそんなデカいカメラ要らないだろう』『大体女に写真なんか撮れるのか』等々。

しかし、連中が陣取っている座席のブロックには、自分のカメラよりも更に大きく重く、高級で口径の大きい望遠レンズ付きカメラを構えている男性も居ました。その人も最前列の席に陣取り、時には場所を移動して連中の近くをウロウロしながら撮影していましたが、連中が彼に何らか文句を言った姿は見た事がありませんでした。自分は怯む事なく冷静に下記のように反論しました。

「あなた方の座席の近くのあの男性は、自分よりもっと大きなカメラを構えてウロウロしている」

「この座席で小さいカメラを構えてじっと座っているだけの自分よりも遥かに邪魔な存在だと思うが、彼には同じように注意したのか?」

「私は正当な金額を支払い、正式なチケットもある、故にこの座席に座り続ける権利がある」

「もしその権利を上回る何らかの正当な理由があり、それを誰が見ても分かるように明文化した証拠があるなら、あなた方はそれを今すぐ私に提示する義務がある」

「その上でここと同等か、もしくはここを退くに当たっての代替利益を上乗せした座席を用意出来るのであれば、それに従う」

「出来ないのであれば、私がここから退く理由も必要性も無いので、試合が終わるまでここに座り続ける」

立て板に水とばかりに告げたところ、連中は返す言葉も無くしばらく呆気に取られていました。おそらくはお独りさま女子で、見た目連中よりもずっと歳下に見える自分を与し易し、とばかりにいちゃもんを付けに来たのでしょうが、思わぬ反撃に合いさぞかし面食らったのでしょう。その後更に口汚く恫喝し始めました。それでも自分が一向に動じず、頑として席を離れようとはしなかった為、最後は根負けしてその場を離れて行きました


12. 女性からの差別的な発言: 4名

・「男性と話したいからサッカーを見てるんでしょ?」と同性に言われたことがあります。

・「女の子なんだから家からユニフォーム着てスタジアム行くなんてことしないでよ。恥ずかしい!」と母親に言われました

男性からという訳ではないのですが、「推しが好きだから、一生懸命好きなフリしてるんでしょ?」と言われる。まあ、入りはそれが大きいので、全く違うとも言いがたく、あまりサッカー好きを周りに公言しないようにしています。

・私自身が直接言われたというより、フットボールファンの間で女性蔑視的発言が普通にされており、女性男性ともにそういった共通認識を持っていた、と感じます。女性が女性蔑視に染まっていた、そうならざるを得なかった、と感じています。私はそれがとても嫌で、私自身は「名誉男性」になりたくなくて、男子フットボールを観るのをやめました。スティーブン・ジェラードが活躍していた時代、リバプールとイングランドのフットボールが大好きで、ほぼ毎試合観戦していたのですが。フットボール全般がとても大好きで、今でもフットボールを観ると心がワクワクと激しくわき立ってしまいます。


13. 自衛手段をとっている: 3名

・鍵付きの別のアカウントで変なことを言わない人たちとだけ細々と絡んでいます。

・男性に絡まれないように自衛として女性であることを隠してSNSを使用しています。

・Twitterでは本当にサッカー、クラブを愛している人しかフォローしていないので、男性から何か言われることもなく、何も気にせず快適にサッカーライフを満喫しています。


14.  その他、現状についての感想、応援メッセージなど

・ただフットボールを見ることが好きでそのために発信をしていても、「女性だから」という問題にかなり敏感にならざるを得ない現状があります。全ての人が心の底から何も臆せずに「フットボールが大好きだ!」と言える社会が1日でも早く来ることを願っています。

リアルでもオンラインでも男性の目を気にして発言しづらい空気は実感としてあり、Her game tooキャンペーンとして国内外でこの状況が可視化・問題化されていることには勇気づけられています。

・このような活動はスポーツに対する性差別を無くすべきと考える全ての人達に意味があると思います。支援します。私達の愛するサッカーのため、頑張りましょう。

・もっともっと女性目線でのサッカーの楽しみ方が理解されるようになると嬉しいです。