欧州遠征2015夏-6-

美しき水の都に後ろ髪を引かれながら、一路更に西へ向かう。

目指すはゴッタルド峠、古くから険しく過酷な峠として名を馳せたこの峠を列車は幾度もカーブを描きながら高度を上げ、そしてまた里へ降りていく。その道中にある村、Wassenは何重にもなるループ線に囲まれた村。

如何にもアルプスらしい、洒落たホテルの窓からは時折列車が行き交う音が聞こえ、列車の姿もチラり見えるかという贅沢な立地。

スイスのアルプス山中で迎える静かな朝。とはいえ雨降りですが。

優雅にのんびりと朝食を頂き、優雅にVSOEを撮影。雨ですが。たとえ雨でも夢にまで見たあのオリエントエクスプレスが目の前を駆けていく光景には感動したもの。

その後も撮影を続行。基底トンネルの開通によりメインルートとしてはもう間もなく引退を迎えるゴッダルド峠。この地を幾多の貨物列車が通過することも無くなるのでしょう。

生憎の天候ながら欧州人の鉄も数人いて、その中にはゴッダルドにもう4日籠っているという人も。ずっと悪天候が続いているそうですが。やたらと広角アングルを狙う欧州人鉄、望遠できっちり編成写真を狙う日本人鉄。それぞれ違いこそあれど晴れを望む気持ちは同じなようです。

アルプスの山々に囲まれて晴天の中気持ちよく撮影したかったものですが、このリベンジは叶うのか否か。