クビアカツヤカミキリをご存知ですか?
2021.06.25 08:58
クビアカツヤカミキリ(Aromia bungii)は、ベトナム、中国、朝鮮半島などを原産とするカミキリムシ。成虫の体長は、約2.5~4cm。全体的に光沢のある黒色で胸部(首部)が赤く、ジャコウのような匂いを放つ。主にサクラ、ウメ、モモなどのバラ科植物の露出根、幹、枝に幼虫が穿孔し、樹木を衰弱、枯死させる。
日本国内では2011年に埼玉県で確認され、栃木県、群馬県、茨城県、東京都、愛知県、大阪府、三重県、奈良県、和歌山県、徳島県で被害が報告されている。
2018年に外来生物法の特定外来生物に指定され、飼育、保管、運搬(移動)、野外への放出などが原則禁止となっている。
徳島県、和歌山県のモモの生産地では甚大な被害を受けている。大阪府では南河内を中心にソメイヨシノに大量発生し、樹齢30年以上に大きな被害が出ている。
生活環は6~8月に発生する成虫が直ぐに交尾、産卵し、10日余りで孵化、樹皮表面から穿孔、孵化後1~3年間、形成層、辺材部(通水部分)摂食しながら成長、蛹化する。その際、樹体外に多量のフラス(木くずと糞の混合物)を排出し、幼虫の存在と摂食されているのが分かる。
孵化からおよそ3年で成虫となり、再び交尾、産卵、孵化、幼虫、蛹、羽化を繰り返し、樹木は衰弱、枯死に至る。
クビアカツヤカミキリ オスはメスに比べて触角が長い
オスがメスを誘い、交尾・産卵
木屑と糞が混ざった、うどん状のフラス
排出、集積したフラス。手前のこげ茶色は前年に排出されたフラス
孵化から2〜3年、心材部に穿孔した蛹化前の幼虫
蛹室を形成した蛹化直前の幼虫、右上孔の白部分は蛹室の隔壁
幹に多数のこる成虫の脱出孔
通水が止まり葉が矮小化、萎凋し、枯死寸前のソメイヨシノ