第一回 First Movers Forum
昨日も面白いイベントがありました。
『アカデミーヒルズライブラリ × JSIE コラボ企画』
https://www.jsie.net/archives/2750/
グローバルに勝負する起業家たちが、自身のどんな武器を有効活用して戦って成功してきたのか、を座談会形式でお話する、といった内容です。
▼登壇者略歴
※スピーカー
・下川 樹也(株式会社ジー・イー・エス 取締役副社長)
└「アフリカの子供たちに安全な水を供給する」を目的として、ケニアで水の浄化ビジネスに取り組む。独自の特許技術で感染予防を目的とする手指除菌洗浄装置など
・山本美生(World In Tohoku (WIT) 共同設立者&代表理事)
└「世界にインパクトを与える社会起業をグローバルシチズンと共に育てる」。
・合田 真(日本植物燃料株式会社取締役社長)
└ピースエンジニアリングによって、紛争を産まずにエネルギーを純増させる世界観を創出したい。
・保手濱 彰人(株式会社ダブルエル代表取締役)
└日本のアニメとかの文化をお金に変えていくシステムを作り中。
※モデレーター
・佐々木 文子(Executive Director, Research, JSIE Council)
僕がこのイベントで刺さった箇所は4点。
1点目:今のアクションの動機
登壇者の方に、「何がきっかけで今の人生選択になったのか」って言う質問がありましたが、「コンプレックス系」「原体験系」の2種類だった気がします。
後者は言うまでもなく途上国での貧困層の暮らしを小さい時に見たとかって感じです。
前者の方は、ネガティブな側面で、例えば自分の外面だったり、いじめにあった体験とか、そう言ったものが巡り巡って今のモチベーションに繋がっているのだとか。
確かに、ネガティブな感情って力としては強いな、って思います。
なぜなら、そこには解決したい「課題」があるから。
「モテたい」
「いじめに遭いたくない」
とか。
自分がネガティブ面で解決したい課題も無い人の場合は、例えばそう言う貧困層の暮らしとかを考えても、「自分も何か力になれたらなぁ」とか夢見るだけで終わっちゃうんですよね。
なので、アクションに繋がらない。
ネガティブなコンプレックスは強いな、と思いました。
2点目:アフリカビジネスのコツ
プロダクトアウトの考えだと押し付けになっちゃうから、マーケットインの考えで現地の課題感とか参考にして進めた方がいいよね、って話がありました。
僕もアフリカに関してはこの通りだと思います。
変にマーケティングの数値を信じたりしてプロダクトを持ち込んでも、全く市場のニーズに合わずに退散、なんて事例がアフリカは大量にあります。
イベントの中では、下川さんがこの発想で面白い事されていました。
彼は浄化設備などの事業になるのですが、綺麗な水の無い地域に届けようとしても、インフラ整備でお金かかっちゃうし上手く行かないので、逆転の発想で、家が散らばってる課題感を考慮して家をギュッと凝縮して「街ごと」作ってしまったようです。
規模感がアフリカならではですね笑
3点目:doingとbeing
何をするかより「どうあるか」を考える方がいいのでは?という話がありました。
この考えはとても賛成です。
若い頃とかは、beingが見つからないのでdoingを我武者羅にし続ける必要があると思いますが、ある程度経験値が溜まってきたら、あとは自分がどうあるべきか、を考えるのが良いのだと思います。
4点目:事業の倒産
会社が上手く行ってない時にどう頑張るか、という話がありました。
ここでの合田さんの回答が面白かったです。
もちろん、企業努力は全力でしている事が前提なのですが、彼は、会社が潰れる事自体は悪だとは思ってないそうです。
そもそも、潰れるってことは世の中に必要とされていないから。
だから淘汰されてしかるべきなのだと。
結局会社は社長が諦めなければ、資金がゼロなったとしても潰れない。
でも、社会に必要とされていないのであれば、それは潰れても(自らの意思で潰しても)仕方ないよね、という話。
資本主義の中では当たり前の価値観かもしれませんが、とても響きました。