富士市にて、障害者差別解消法への理解を深めてもらうことを目的とした地域フォーラムが行われました。 (静岡新聞2017/1/13)
2017.01.13 05:05
障害者への差別解消に向け、討論も行われた地域フォーラム
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昨年4月に施行された障害者差別解消法への理解を深めてもらおうと、内閣府と県、富士市は12日、同市のロゼシアターで地域フォーラムを開いた。取り組み報告や討論を通し、誰もが安心して暮らせる社会づくりを訴えた。全国15カ所で実施するフォーラムで、県内外の福祉事業関係者ら約300人が参加した。取り組み報告で県障害者支援局の高橋良武局長は、県議会2月定例会に提案予定の県障害者差別解消条例案の概要などを説明。地元事業所の富士急静岡バスと自立生活センター富士は合同でバリアフリー講習会を行った実践例を紹介した。3氏が登壇した討論では、富士聴覚障害者協会の鈴木礼子女性部長が「見ず知らずの人から無視されたと勘違いされ、いきなり怒鳴られた」と体験談を披露した。同市のサポートセンター「ほっと」の田尻ゆき相談支援専門員は「障害者も両親を亡くした直後や子育て中など、一人一人で環境が異なる。相手の視点に立った助言が重要」と訴えた。 千葉県茂原市の中核地域生活支援センター「長生ひなた」の渋沢茂所長は障害者差別解消法の趣旨を「単純に言えば『自分がやられたら嫌なことは、相手にもやらない』ということ」と指摘。障害者に対する一層の理解を求めた。