パシフィック・ノースウェストが「耐えられない」猛暑に見舞われる
太平洋岸北西部は歴史的な猛暑に見舞われ、土曜日には気温が3桁(華氏)に達し、地方自治体は住民に注意を促し、電力会社は利用者に節電を呼びかけた。
ブリティッシュコロンビア州、ワシントン州、オレゴン州の全域、アイダホ州、ワイオミング州、カリフォルニア州の一部では、週末から来週にかけて気温が平年より華氏20〜30度高くなることから、熱中症警報が発令された。
「この現象は、インランド・ノースウエストの観測史上、最も極端で長期的な熱波の一つになるでしょう」と国立気象局(National Whether Service, NWS)は述べている。
この地域では、1日の最高気温の記録が何十も更新され、月間記録や歴代記録の更新も危ぶまれているという。
シアトルでは、27日(日曜日)に華氏98度(摂氏37度)、28日(月曜日)には史上最高の106度を記録する見込みとなる。シアトルに住む72万5千人の住民には、水分補給、ブラインドを閉めておく、扇風機を使う、必要に応じて市の冷房センターに行くなどの指示が出された。
同州最大の都市ポートランドを擁するオレゴン州マルトノマ(Multnomah)郡の当局は、100度をはるかに超える最高気温により、公共交通機関の遅延、緊急医療サービスへの負担、停電などが発生する可能性があると警告した。
同郡の保健担当者であるクレイ・ブランチャード(Clay Blanchard)博士は、オンラインで公開されている短いビデオの中で、エアコンがない場合は冷却センターに行くよう住民に呼びかけ、この地域は「命に関わる」暑さになると警告している。
12州を管轄するグランパシフィック・パワー(GranPacific Power)社は声明の中で、熱によるサービスの中断は想定していないが、熱波の間はエネルギーの使用を控えるよう顧客に呼びかけていると述べている。
ポートランドのウィラメット・フォールズ・エレクトリック(Willamette Falls Electric)社は、日曜日と月曜日に約120人のスタッフが停電に対応する予定であることを明らかにした。
同社の広報担当者であるコーリー・メイ(Corey May)氏は、「今回のような過去の天候においても、当社のシステムは設計通りに機能した」と述べている。
NWSは、乾燥した風の強い状態が、来週初めまで火災の発生につながる可能性があると警告している。
同局は、カリフォルニア州などで新たに火災警報を発令し、この過酷な状況が山火事のリスクを高めることを警告する見込みである。
カリフォルニアの山火事は2020年に6,500平方マイル(17,000平方キロメートル)以上の土地を焦がし、特に激しい火災シーズンの間にカリフォルニア州の何百もの家屋を破壊した。