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【番外編】ミヒャエル・エンデ「モモ」(1973)

2020.12.19 07:29

時間どろぼうと盗まれた時間を人間に取り返してくれた女の子の不思議な物語。世界中で愛されている名作ですよね。



エンデは、仕事に対する愛はないが頭はいい、そんな人々が作り出す社会を「機能は完璧だけど、本質をまったく欠いた世界」という言葉で表現しています。

作品が発表されてから50年近く経つわけですが、時間を超えてエンデから厳しくお叱りをうけているような気持ちになってきます。



ところで。

地元の古い団地にパン屋さんがあるんですね。店主は家庭教師とパン屋を兼務していて、プロという感じもなく味はまあ普通。でも人柄が良くて、雑談が楽しく、実家のような居心地の良さがあって、ついつい訪れてしまうんです。



一般的なパン屋の機能として完璧を目指すなら、美味しいパンを効率的に焼き上げ販売するということなんでしょう。さらに賢いパン屋ならSNSで集客して、焼き上げたばかりのパンを高回転させて、ツイートしてくれたお客さんには次回お得なクーポンなんか配布したりなんかして…。

たしかにそれは正しいんでしょう、でも近所のパン屋はそれをやれてるかっていったら全然そんなことはない。



たぶん、そこまでパンにストイックじゃないし(家庭教師と掛け持ちしてるくらいだし)安いというわけでもない。でも私はそこにまた行ってしまう。

それはきっと店主が誰よりも「人」に興味があるからなんだと思うんです。

あくまで推測ですがパンや家庭教師は彼女にとって手段であって、届けたいものはもっと別のものなんでしょう、そして私はそれを求めてるんだと思います。

モノを売るのは手段だとすると届けるものは…。

皆さんは何を思い浮かべましたか?

本日の出演スーツケース

・STRATIC レザー&モア