かっぱの神様
2021.06.27 08:19
名張には、「水神碑」が何か所かあります。
「水神碑」というのは、その昔、大雨で川が暴れて水害などがあったあとに、「水の神様、今後はしずまってください」という願いをこめて建てられたものです。
名張市内にある水神碑のひとつ、丈六地区にある水神碑では、碑にきゅうりをはめ込まれるというのを聞いたことがありました。時期の記憶があいまいでしたが、確か夏だったようなという記憶をたよりに、本日訪れてみました。
すると、きゅうりが碑にありました!思わずカメラでパチリ。水神の「水」の字のところに置くようにはめ込まれていました。おもしろい光景です。
赤目まちづくり委員会が作った「水神碑」の説明文を書き起こしてみました。
以下のとおりです。
『水神碑』
安政6年(1858年)9月2日 滝川の堤防を破り、濁流が丈六地区内を一飲みにした。庄屋堀内新次郎と村年寄稲荷健次らは地区民を安全な場所へ誘導するとともに堤防の復旧にも努めた。
この水神碑は、堤防復旧工事完成を記念して造られたもので今後二度と起こらぬようにと祈りを込めて作られたものである。碑の裏面には
「たき水の いくたび川を あらうとも こわしとせじな 水神の神」(作者不詳)
と和歌が刻まれている。
丈六地区では、7月の夜「祇園さん」とよばれるお祭りが、この水神碑の前で行われ「水神」と刻まれた文字の中にきゅうりが埋め込まれます。水神と河童が結びついた珍しい信仰です。普通、農家ではその年の最初に取れたきゅうりは、食べずに川へ流す習慣があります。川に住む河童にきゅうりをお供えして水難事故に遭わぬようにする風習といえます。
(赤目まちづくり委員会)
かっぱの信仰からきているようです。かっぱを水の神様と捉えているとも取れます。
碑にきゅうりをはめこむというのも面白いですし、かっぱを神様と考えていたという点もおもしろいですね。
時間があえば、地域のおまつりも見てみたいです。