アルハンブラ宮殿 アンダルシア編⑤
2017.01.14 02:08
イベリア半島におけるイスラム最後の砦であったグラナダ。1492年のグラナダ没落までの2世紀半にわたりアルハンブラ宮殿を築きました。宮殿内はかなり広いので、半日以上かけて見て回りました。
都を見下ろす丘の上に姿を現した宮殿は、初代王の没落後も歴代王によって建設が進められ、7代王ムハンマド5世(在位1333~54年)の世になってようやく完成をみる。この時代、アルハンブラ城内にはモーロ人貴族を中心に2000人以上の人々が暮らし、市場、モスク、住宅街が整備され、貴族の宮殿は7つを数えたという。(出典:地球の歩き方 より)
「ヘネラリフェ」
14世紀に建築されたナスル朝の夏の別荘で、水路や噴水美しい庭が見られます。イスラム=スペイン様式を代表する庭園です。
中心部にあたる「ナスル宮殿」
内装には繊細な彫刻が施されています。
ナスル宮殿内の12棟のライオンの噴水がある「ライオン宮」
王族のプライベートな空間で、装飾はより繊細になります。大理石の床や鍾乳石飾りがとても豪華です。
一面に彫られた模様はイスラム芸術の結晶と言われます。
どれほどの人数の職人が関わったんでしょうか。
エキゾチックな飾り。
「カルロス5世宮殿」
建設様式を当時最新のルネッサンス様式として始めたが資金難から建設を中断され、屋根が付いたのは18世紀になってからだそう。現在はアルハンブラ博物館、現代美術館になっています。
入り口付近の彫刻もルネサンスな感じでした。
「アルカサバ」の外観。
キリスト教国の攻撃から都を守るための巨大な軍事要塞です。
アルカサバはアルハンブラ宮殿内で最初に作られ、ローマ時代の砦の跡にモーロ人が9世紀に築いたものだそう。
アルカサバの見張り塔。
現在はEU旗、アンダルシア州旗、スペイン国旗、グラナダ市旗の4つの国旗が並びます。
見張り塔からはアルバイシン地区が見渡せます。11世紀頃にイスラム教徒によって築かれたグラナダ最古の町並みで、世界遺産にも登録されています。
アルハンブラ宮殿は繰り返される戦いの歴史を感じられる場所でした。