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旅のチカラ、旅のカケラ

夜明けの雨

2008.03.21 08:39


窓を激しく打ちつける雨音。

バケツをひっくり返したような、

いや、そんな表現じゃ物足りない…。

時刻は午前5時。

ラオスの首都、ビエンチャンの朝は、

けたたましい雨音で始まった。


こんな時間にスコールがあるものだろうか?

まどろみながら、窓に背を向けるように寝返りを打った。

バギバギバギッ…!

今度は地を裂くような破裂音が襲う。

雷だ。その光は夢と現実を行き来するようなまるでフラッシュバック。

壊れたストロボのごとく、止まない閃光が部屋を照らし続けた…。


事態は深刻のようだった。

日本では経験したことのないような豪雨と雷。

現地の人にとっても、予想外のできごとのようだ。

一斉に部屋の明かりが灯り、ロビーに人だかりができた。


空が割れて、水が溢れ出す。

壁にもたれ、壊れた空を思う。

温まり過ぎた地球の苦しみを。


ここビエンチャンは2つの顔を併せ持つ。

「森の都」と呼ばれるほどのどかな昼の顔、

そして、アジアの夜が街を包み込むと、

街角にはたくさんの娼婦が立ち、

ハシシ、ガンジャ、ハッパと、

様々な呼び名でクスリをさばく男たちが現れる。

そんな夜の顔。

クスリや快楽に溺れ、酩酊する街を洗い流すような夜明けの雨。

今日も空には太陽が昇り、未来を夢見る子どもたちを照らす。

発展の陰で混沌や矛盾を受け入れながら、

ラオスはどんな未来を描いていくのだろう?