脂肪吸引(脂肪注入用)
2021.06.29 13:20
東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.
今回は,脂肪注入用の脂肪吸引についてお話しします.痩身用の脂肪吸引とは吸引する量が違うので,(例えば,大腿片面から痩身だと200ml位吸引しますが,脂肪注入用だと20ml位)痩身効果はそれほどではありません.しかし,小範囲から採取すると,凹みの原因になるので,変形しないように,扇状にある程度の範囲から採取します.
採取部位は主に大腿外側,内側,腹部を主に使用致します.カニューレ(先が丸くて,横に穴が開いている吸引用の特殊な注射針)の刺入部は,傷が目立ちにくいように,それぞれ臀溝,鼠径,臍にしております.
まず採取予定部位の痛みを取るために,生理食塩水で薄めた局所麻酔薬を注入致します.この局所麻酔が手術の際に一番痛みや怖さを伴うために,痛みや怖さを軽減させる目的で,患者さんが希望される場合は静脈内に麻酔薬を入れて,緊張を緩和する方法を併用する場合もあります.
20ml〜50mlシリンジに2mmの太さのカニューレをつけて,カニューレを採取予定の脂肪組織の中に刺入します.シリンジを引いて陰圧をかけながら前後に動かし,脂肪を砕きながら吸い取っていきます.
吸引した液の中には砕かれた脂肪以外に局所麻酔,血液,オイル等を含みます.注入する際には,脂肪以外の不純物を取り除くために遠心分離したり,均一になるように加工したりする過程で量が減るため,注入予定量より少し多めに,吸引致します.