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あの日のことを

2017.01.16 15:30

毎年、必ず思い出せるだけ思い出して書き起こそう。私の記憶から消えないように。


狭い四畳半の部屋の中で1人で寝ていた。

朝方、ドンッって突き上げられるような衝撃を受けて、ドガガガガガって揺れた。

こんなに長く続く自身は初めてで、微動だにできなかった。

上の棚から絵の具セットが落ちてきた。

 

テレビをつけたら大変なことになってて、

それを見ていた父は急に強張った顔で、

「会社の様子を見てくる!」と家からダッシュで出て行きました。

当時、父は御影で働いていました。

高速道路が横倒しになり、

電車も途中までしか運行せず、

そして携帯電話もほぼない時代で、

音信普通が丸2日。

3日目の朝だったろうか。

父は無事に帰ってきた。


「もうめちゃくちゃや」とポツリと呟いていた。


おにぎりを配るおばあちゃん。

レインコートを配るお兄さん。

いろんな人の善意がテレビからだったけど、

いっぱい溢れていました。


1ヶ月後、父の会社へ同行させてもらった。


「これは自分の目で見た方がいい」


その判断で連れて行ってくれた。


御影の駅を降りたら、

モロゾフのチョコレートの匂い。

工場が半壊してた。

酒蔵はぺしゃんこに潰れてた。

そしてお酒の匂いもした。


そして、静かだった。


父の会社の屋上から御影の街を見渡すことができた。


ぺしゃんこだった。


街が平面だった。


なんでこんなこと起こったんだよ、って、


ここから人はどうやって這い上がるんだよ、


なんて、13歳の頃の私はぼんやり思ってた。



でも後になってわかる。



人間は強い、と。



だからこそ這い上がれるのだ。


そう、何度でも。




2017.1.17 

あれから22年