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藤田晋 invitational RTDリーグ

豪快ではないリーチ超人!村上淳 RTDリーグ2017選手紹介11

2017.01.28 10:00

AbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送される、RTDリーグ2017の出場選手を紹介していきます。

観戦記担当の鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。


選手紹介11回目の今日は、RTDマンスリーリーグ2016で準決勝進出を果たした、

村上 淳(むらかみ じゅん)

最高位戦日本プロ麻雀協会所属

アニメキャラのような丸顔、正義の味方のように真面目な性格、ガタイ良し。

その風貌と、村上の特徴である「リーチの多用」をかけて、私は村上を「リーチ超人」と呼ぶことにした。

どれぐらいリーチをかけるのかといえば、昨年度の予選ではリーチ率1位。

つまり、RTDマンスリーリーグで最もリーチをかける男ということになる。


例えば、白鳥のこのオヤリーチを受けた局面。

村上はノータイムで3p切りリーチに打って出た。

そして、このハネマンである。

すると、トップ目で迎えた南3局でもピンフのダマテンではなく、場に安いマンズでピンフを消してリーチ。

村上に言わせれば、「これはリーヅモドラ1ウラ1のマンガン」なのだそうだ。


また、トップ目で迎えたオーラスでもドラのカンチャン待ちをリーチツモで突き抜ける。

このように見ると、村上に対して豪快なイメージを持つ方が多い。


しかし、実は村上の麻雀は豪快とは縁遠いのである。

確かに、結果としては豪快なアガリに結び付いているのかもしれないが、そこに至る過程は実に繊細なのだ。

例えば、こんな局面。

3mが3枚切れているのだが、9pか7pを切るのがマジョリティだろう。

3mが3枚切れとはいえ、リーチをかけて6mでのアガリがMAX打点なのだから、それを逃す手順を踏みにくいのがプレイヤー心理というもの。

しかし、村上は、ここから5mを打つ。

その理由は「不満な3m6m待ちを残すと、テンパイしたときにリーチをかけづらいから」である。

裏を返せば、村上の麻雀は「リーチしやすい手牌を丁寧に慎重に追っていく麻雀」なのであり、その過程がとにかく繊細なのだ。

そして、6pを引いてリーチをかけると、最速のツモアガリ。


いかがだろう。これでも村上を豪快だと言えるだろうか。

村上がリーチを多用する根底には、「リーチを多用する戦略を採った方が、高打点を決めて勝ちやすいから」という思考がある。

一発やウラドラがある現代の麻雀では、リーチという戦略を磨くのが勝ちへの近道というわけだ。

その武器を磨き続けたのが村上である。

したがって、普段の麻雀で「何か決め手に欠ける」とお悩みの方は、村上のリーチ判断を参考にすることをオススメする。


ちなみに、コメントで流れる「リッチ」は、村上のリーチ発声を真似したもの。村上が門前でテンパイしたら、ぜひ「リッチ!!」とコメントして応援しよう!


村上は、予選WHITE DIVISIONに出場。

RTDマンスリーリーグに、今年も正義のリッチがこだまする。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)