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京都市・御所南カウンセリングルーム 猫庵

学校に行けないのは子どものせいじゃない

2021.07.01 12:14

いろいろな学校で働いてきて、いろいろな子どもたちに会ってきました。

ここ数年で学校に行けない、行かない子も増えてきました。

それぞれの事情は違いますが、一つ言えるのは題名の通り「学校に行けないのは子どもたちのせいじゃない」ということです。

不登校は誰にでも起こることです。保護者の方の育て方のせいでも、子どもに何か欠点があるせいでもありません。

新しい研究や法律が出来て、そういった過去の考え方は変わりつつあります。


不登校状態にあるこどもたちの訴えていることは真実をついています。

「クラスの子が授業を真面目に聞かないで騒ぐ」

「いじめがあるのに見てみないふりして誰も注意しない」

「コロナ禍なのにマスクをしない、給食を喋りながら食べる」

「明らかに悪口や無視があったのに、悪気はなかったからと謝らずスルーされた」


間違っていることをおかしいと感じて、心が苦しくなるのは普通の反応ですよね…?

こんな状況で平気で学校に行っている方が普通なのか、行けなくなる方が普通なのか、わからなくなりませんか?

私は優しい子や真面目な子が学校に行けなくなるのは当たり前だと思うことがあります。

そもそも大人自体が平気で人を傷つけたり、ルールを守らなかったりするこの社会では、正義感や優しい気持ちを持つ子の方が少数派なのかもしれません。

「悪気はなかった」「相手が嫌だと言わなかったから」という身勝手な理由で、今もハラスメントが横行しています。むしろ「空気を読んで」悪いことができる大人が成功したり出世することもあります。


私はたとえ社会で成功していても、たくさんの収入があっても、人の痛みに気づかない大人になる方が不幸だと思っています。

こどもたちには、学校に行けないのはあなたのせいじゃない、と伝え続けたいし、学校に行かないメリットとデメリットもきちんと伝えていきたい。その上で自分に自信を持って自立していけることを目指していきたいと思っています。