【特集】緊急事態宣言下の当クラブ活動に対する保護者からの声②
第3回目となる緊急事態宣言(2021/4/25-6/20)において、フィギュアフォークラブでは、チーム練習を自粛し、①家族単位の自主練習、②オンライントレーニングの増設を基本とし活動を展開してまいりました。そして、緊急事態宣言解除に伴い、2021年6月21日(月)より通常練習を再開することにしました。当然、指導者、選手、保護者とクラブ関係者全ての皆さまで、感染予防徹底により一層取り組んでまいります。
しかしながら、常に思うこともありました。「この状況に、選手や保護者はどう感じているのか。捉えているのか。」、クラブの方針に理解いただく選手や保護者のお気持ちを非常に大切にしたいと思い、今回、インタビューさせていただきました。決して本クラブの活動のみを正当化するものではありませんので、ご理解いただきますようお願いします。
【特集】緊急事態宣言下の当クラブ活動に対する保護者からの声②
※氏名はご本人(選手は保護者)の許諾いただいた表記です。
柿谷さん(小4女 保護者)
Q.緊急事態宣言中、実際にチームでの練習ができませんでした。この期間の心境についてお聞かせください。
家族練習というスタイルは、多分、日本全国の中でも例のない方法だったと思います。普通のレスリング教室の先生でしたら、こんな大変なこと誰もやらないでしょう(笑)。緊急事態宣言でチーム練習ができない時に、「どういう方法で練習をするか」を考えることは、将来スポーツをする上で重要な課題であったと思います。「内緒でいつも通りに全体練習する」は誰でも考えられます。与えられた制約の中でどうするかを考えることは、私たちの成長になったのではと感じました。子供達はそこまで理解できなくても、色んな練習方法があると体験できたのではないかと思います。チーム練習はできませんでしたが焦りはなく、逆に家族練習というこんなに素晴らしい練習方法ができてよかったと思います。コロナで社会はトンデモないことになりましたが、反面、行き詰まった社会の構造を変える功罪もあると思います。リモートやネット配信などで離れた場所でも授業を受けたり、会場に行かなくても試合がタイムリーで見られたりと。家族練習も緊急事態宣言にならなければ、できなかった練習だと思います。
Q. 緊急事態宣言中、【自主練習】を実施しました。通常は選手同士ですが、家族単位での自主練習となりました。感想を教えてください。
レスリングとは理論より感覚なんだなと実感しました。一般的なスポーツでは、例えばサッカーや野球ではボールに対してアクションするまで僅かでも考える間があり、フォームや戦術を考えることができます。レスリングも上達すれば一瞬でたくさんのことを考えられるかもしれないですが、子供うちは難しいでしょう。タックルをされた時に「なぜバービーをしない」「なぜ顔をきらない」「なぜ足を後ろに下げない」と見てる方は思いますが、やる方は同時に全てを考えられないというのがわかりました。考えられないからこそ、感覚的に一連の動作を自然に行えるというのが重要で、それを教えるというのはとても地道な作業をしていかないといけないのだなと思いました。
Q. 緊急事態宣言中、【オンライントレーニング】を増設して実施しました。感想を教えてください。
練習場に行かなくても練習ができるというのは、現代の練習方法の一つとしてとてもいいことだと思います。とはいえ、我が家では練習部屋があるので、とても参加しやすかったですが、ご家庭によってはフローリングだったりと、環境による個人差が出てしまったり。対面での指導ではないので、選手のやる気(真剣さ)に影響されやすいなど課題もあるかと思います。病気や怪我の場合でもリモートだと、例えばオフラインにして話を聞くこともできますし、家の事情で練習場に行けなくても参加できるよいことと思いました。ストレッチセミナーのような、スペシャリストの話、指導が聴けるのはよかったと思います。将来的には、例えば離れた場所に住んでいる指導者の話を聞くことだって可能だと思いますので、色んな可能性を感じました。もしデストロイヤーさんがご存命でしたら、リモートでお会いできたのかなと思うと、残念にも思いました。RDのように、離れた団体の子が、こちらに参加しやすいというのもよいと思います。
Q. 緊急事態宣言解除された6/21よりチームの通常練習が再開します。どのようなお気持ちですか?
感染者が1000人近くあった時は、誰々がコロナになったという話を聞きますが、300人ぐらいに減ると、そういう話を聞かなくなりました。油断は禁物ではありますが、緊急事態宣言解除は一つの目安として行動範囲の拡大はよいと思います。
Q. 親御さんとして、お子様が特にレスリングを通じて成長していると実感することを教えてください。
レスリングをや他のスポーツも含め、良くも悪くもスタンスが変わらないので、レスリングを通じて何か成長しているかと言われると、どうだろう……と思います。昔から変わらずに真面目に練習しますし、レスリングが好きなのも変わりません。だからと言って、レスリングの練習の経験を生かして何かをする、ということも少ない気がします。今は好きな事をやる、それだけでいいのかなと思っています。
以上、インタビューご協力ありがとうございました。
※バックナンバー