久喜市の教員約70%が残業「上限」超え!
先日、議会質問で学校の先生の過重労働について取り上げました。
匿名で現場の先生方からの声を募ったところ、多くの先生方から切実な声を頂きました。
ご協力ありがとうございました。
教育委員会の答弁により、明らかになったことをお伝えします。
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約7割の先生が上限超えの時間外勤務
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まず、時間外勤務の年間上限360時間を超えている教員の割合は、
小学校69%、中学校72%であることが分かりました。
この「上限」は、労働基準法に即して設定されていますので、
久喜市の先生方の勤務状況は、民間企業であれば労働基準法違反の状態と言えます。
教育長とのラリーを通じて、
「働き方改革は急務である。時間外を減らす努力をしなければいけない」という想いを感じる一方で、
「いち自治体の努力で、時間外勤務を減らすのは難しい」というニュアンスがヒシヒシと伝わってきたのは、残念でした。
「時間外勤務をゼロにする」というのは、現実として難しくとも、「上限時間(月45時間/年間360時間)を超える時間外勤務を無くす」というのは
選択の余地なく「目指さなくてはいけない」目標です。
久喜市の裁量で減らせる業務を選定するべきです。
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「現場の声」が届いていない現状
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そこで、
業務削減に関して「現場の声を募るべき」と提案したところ、
教育委員会からは、今後、先生方の声を聞く機会として「カエル会議」なる会議を推進することが示されました。
※カエル会議・・・早く帰る、仕事のやり方を変える、人生を変える会議。伊奈町と埼玉県教委の時間外勤務削減プロジェクトで効果を挙げた。
【参考】
伊奈町✖️埼玉県教育委員会の先進的取組
また、
「先生方の意見をお聞きしたい」
「教育委員会としても先生方の声を聞きながら(改善できるところを)進めて参りたい」
との答弁もありました。
現時点でもカエル会議に取り組んでいる学校はあるようですがまだ取り組みのレベルには学校によって濃淡があり、
先生方の意見を聞く機会が確保されているとは言えない状況にあります。
答弁通り、
全校で効果的に実施されるように、継続して進捗を確認したいと思います。
また、会議が成果を生まずに「仕事を増やすだけ」になっては全く意味が無いため、
「時間外勤務の削減目標」を具体的に打ち出し、その目標に向けての会議にするべきと提案しました。
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その他、具体的に変わりそうなこと――――――――――――――
議会で、具体的に提案・確認したことで、
方針が明らかになったものをご報告します
▶︎コロナに関係なく、研修をオンライン化すること
今後→研修の必要性を精査し、コロナ後もオンラインの併用を継続する
▶︎電話対応時間を決め、以後は留守番電話にすること
今後→近々、全校で実施する
▶︎研究発表会の見直し(簡素化・効率化)
今後→集まらずに出来方法の研究を進める
▶︎先生方の率直な意見を聞くための匿名アンケート
今後→匿名の是非も含めて検討したい
▶︎スクールサポートスタッフの全校配置
今後→県と調整して、時間外勤務の多い学校に配置する
また、ICTを活用した効率化、教材の共有を進めていく旨も表明がありました。
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「子どものため」にスクラップ&ビルドを
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久喜市の学校は、新しい取り組みを次々に進める一方で、旧来の業務を減らせていない状況にあります。
つまり「スクラップ&ビルド」では無く、
「ビルド&ビルド」が続いているわけです。
難しいのは教育現場が行う、どの取り組みも「良い取組み」であるからです。
良い取り組みだけに「スクラップ」するという決断が極めて困難です。
しかし、時間も人的資源も有限です。
現に、久喜市内でも、心のバランスを崩して先生が休職や退職に至る例も枚挙に暇がありません。
結果、代替の先生が見つからず、
子どもたちの授業の多くが「自習」になってしまうケースもありました。
休職・退職に至らずとも、現場の先生方の疲弊は、子どもたちの教育環境に必ずマイナスの影響を及ぼします。
誰かの「無理」に依存した取り組みには、継続性がありません。
「子どものため」を思うならば、
7割の先生が年間360時間という、残業の「上限」を超えている「異常な勤務状態」を改善するべきです。
例え「良い取組み」であっても、優先順位をつけ、スクラップする勇気が必要と思います。
今後も継続して取り組んで参ります。
まだまだ見えていないことばかりです。引き続き現場の先生方からのお声をお待ちしております。
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