発見
Wikipediaによると、「発見」とは、まだ知られていなかった(あるいは自分が知らなかった)事柄や物、現象、説明のしかたを見つけ出すこと。とあります。
しかしこれまで同じだと思っていた野菜が違う種類であることに気付いたととしたら、それは、違いが判らなかった自分が、違いが判る自分に変わったと言えるのではないでしょうか。つまり、見える世界が変わったということ。
「発見」とは、自分が変わること。自分が変わった瞬間、世界も変わります。
こうして発見に発見を重ねていくと、きりがありません。きっと一生かかっても終わらないでしょう。
だから人生はおもしろいと思います。
常に新しい世界が展開していきます。
人体の細胞分子は7年でほぼ全てが新しくなると言われています。
私の年齢からすると、すでに9回近く真新しい自分を経験しているはずです。
一方意識は変えようとしなければ変わりません。
意識は頭の中の世界で、感覚を鍛えることによって脳は変えることができます。
赤いペンで「青」と書いたら、あなたはなんと読みますか?
ほとんどの人は「アオ」と読むでしょう。
感覚で捉えれば「アカ」です。しかし私たちは感覚を即座に無視して頭の中で意味に直結させて「アオ」と読みます。何色で書いても「アオ」と読みます。
これは、感覚から入ってきたものを頭の中で同じにしているからです。
この「同じにする能力」、つまりイコールを用いて人間社会は成り立っています。
顕著なのはお金ですね。
あらゆる商品がお金を介して交換可能になると、労働が給与になり、給与が商品になります。
なぜ人は同じにしようとするのでしょう。それは、感覚から入ってきたもので意識が乱されるのを防ぐためです。五感から入ってくるものを意味のあるものに限定し、最小限にします。
結果、感覚から入ってくる色々なもののなかから「発見」することがなくなりました。そのほうが、効率的で安心、安全だと思っているからです。
言葉が中心にあるのは欧米的な考えです。日本語には感覚的な表現がたくさんあります。オノマトペなどは外国語には訳しきれません。言葉の持つ最大の特徴は「同じにする」ということです。
また日本語には他の漢字文化にはない特徴があります。音訓読みです。いずれも外国人が日本語を習得する際頭を抱えることの一つです。
もっと五感を働かせ、小さな発見を繰り返してみてはいかがでしょう。きっともっと毎日が楽しくなります。