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射撃の大学

射撃は「4つの要素」で出来ている

2021.07.04 03:12

この4つが正しければ中る


射撃をシンプルに捉えると、全ての射撃は、大きくこの4つで構成されています。


狙う場所の「狙点」、狙ったところに弾を送り込む「据銃」、そして左右の動き「横スイング」、上下の動き「縦スイング」の4つです。


ごく簡単に考えれば、射撃にはこの4つの要素しかないので、これら全てが良いカタチになっていれば中るわけです。


これが分かっていないと「変なクセ」がつく


この4つをわざわざ言ったところで、なんだ、そんなの当たり前じゃないか、という話ですが、実はこれが分かっていないと、必ずと言っていいほど、練習するほど、特に実射すればするほど「変なクセ」がついてしまうんです。


例えば、クレー射撃でなかなか綺麗に割れない、中らない、なんて時、多くの人の実際は「据銃」が悪くて安定していないのに、「狙点」つまり狙い越しなどを調整しようとしているのをよく見かけます。


「据銃」は全ての「土台」なので、これが安定していなければ、そもそも「狙点」に弾が飛んでないわけです。でも、「据銃」の方ではなく「狙点」を変える事でなんとか「当てようとする」わけです。


結果的に、狙点をどれだけ変えても、そもそも土台が緩いので、合うはずがないわけです。でも、撃ってる本人はこれにすぐには気がつかず、下手すれば何年も気が付かないんです。


中ってしまう方が悪影響


また、この時に下手に「中ってしまう」方が悪影響が出ます。なぜなら、据銃がズレているので、それに合わせて狙点もズレないと当たらないからです。


そして中ると「嬉しい」ですから、体はその「ズレ」を覚えて再現しようとします。このようにして、「変なクセ」がついて行くわけです。


「中る」というのは、この4つが全て良いカタチであるか、2つ以上が「ズレて」いる時なので、必ずしも「正解ではない」ことがこの事からわかると思います。


「違和感」がどこから来るかを見極める


実射練習の時は、基本的に7割中るまでは「当たり外れ」よりも「どの要素がズレているか」を細かく正確に捉えていく方が大事なんです。


例えば、「スウェーが出る」時、ほとんどの人は「横スイング」を見直そうとします。でも、スウェーは「いつもの横スイング」が出来ないから起きているので、実は原因は横スイングをスタートする位置、つまりセットポジからの「据銃」にある事が多いです。


また、トラップで「速い横の皿」が取れない時は、これも多くの人が「横スイング」を見直そうとします。でもこれは実は細かい「縦スイング」が出来ないからだったりします。



まずは自分の射撃を動画に撮ろう



自分の射撃スタイルを動画に収めて、4つのポジションごとに分けてみてみましょう。

「据銃」は肩から上が一切動いてはいけませんから、動いていないか確認します。

「横スイング」は腰から下だけで動かなければならないので、体(背骨)捻れていないか確認します。

「縦スイング」は銃の方向に背骨を傾ける動きなので、左右の膝の曲がりが同じか、手だけで持ち上げていないかなどを確認します。


この3つが理想的なカタチならば、後は狙点さえ覚えてしまえば当たるんです。

逆に、この3つが「おかしい部分」があるなら、変えるのは狙点ではなく「おかしい部分」を先に治してしまわないと、「変なクセ」が定着して厄介なことになるわけです。


このような見方をしていると、調子が悪い時の原因を見つけるのが早くなって、スランプにも陥りにくくなります。


7割までは、この「動画を撮る」ために実射する、ぐらいの気持ちで射場に向かうのが良いですよね。


実際、空ばかり撃っていると多少財布とメンタルがキツくなりますが、その後スコアが伸びなくなるし、やるほどに下手になるような状態に陥ることになるので、なるべく早いうちからこの分析と練習をきっちり身につけていくことをお勧めします。