地下室の宇宙。
Naoyaです。
今日は7月7日で七夕です。
「七夕って日本だとちょうど梅雨ってことが多いから、その時期に天の川を見たことなんてない」
この前誰かがそんなことを言ってましたが、言われてみると確かにそう。織姫と彦星、そして天の川という七夕的な情景も、本当に夢物語のような感じです。七夕に降る雨の催涙雨(さいるいう)と言いますが、七夕しか会うことのできない織姫と彦星が天の川を渡れなくなり、会うことができなくなって流す涙ということだそうです。
僕が天の川というものを意識して見たのは、プラネタリウムか中学のときの林間学校で訪れた野辺山高原くらいかもしれません。
数年前に訪れた天河大弁財天社のある天川村は星空の美しさで有名で、宿泊が決まったときはとても楽しみだったのですが、あいにくの悪天候で星空を見ることはできませんでした。三重の山奥の赤倉というエリアに宿泊したとき、夜中にトイレへ行く際に見た空には無数の星があって、星が落ちてくるような、あるいは星空に自分が引き込まれていくような不思議な感覚があって、ちょっと怖くなるくらいでした。きっと天の川も見えたかもしれませんが、どれが天の川か認識できないくらいの星の量でした。
マナカードと11年前に出会ってから、旅行が苦手と言ってたことが嘘みたいにいろんなところへ旅に出る機会が増えましたが、旅先で宇宙を感じるタイミングがちょくちょくあります。熊野でもそう。単に星空だけでなく、さまざまな場面で宇宙を感じることがあります。先ほどの天河大弁財天社、玉置神社、神倉神社、あとは元々本殿のあった大斎原などを訪れたとき、その場所で宇宙的なものをふと感じる瞬間があります。熊野は木々が緻密に並んだ森のエリアもたくさんあるので、森羅万象という表現の方がふさわしいかもしれません。この話は何度かしていますが、森羅万象を英語にするとthe universeになります。
熊野だけでなく、山の奥で宇宙や森羅万象を感じることがよくあって、京都の鞍馬寺はまさにそんな由来やつくりのお寺なので、宇宙と密に繋がった場所なんだと思います。650万年前に魔王が金星から降臨したと言われ、護法魔王尊として貴船に近い魔王殿で祀られています。護法魔王尊は神智学ではサナト・クマラ、キリスト教では堕天使ルシファーと呼ばれています。
鞍馬寺本殿の前の地面には大きな六芒星。そして、月の精霊 千手観音菩薩、太陽の精霊 毘沙門天王、大地の精霊 護法魔王尊の三位一体が本尊として祀られているのですが、実は本殿の地下にある薄暗い部屋の一番奥に、その三体の仏像が密かに佇んでいます。その周りにはたくさんの小さな壺をびっしりと並べた棚があり、それぞれの壺の中には髪の毛が入っています。これは、洗浄髪を奉納するもので、そこは髪壺堂という名前の空間です。月、太陽、大地という三位一体の周りにたくさんの人の祈りや願いがあることで、宇宙そのものを表現したものなんだとか。三体の仏像の後方からは、ちょろちょろと流れる水の音が。多分、湧き水だったと思います。なんとも不思議な感覚の空間です。
七夕、そして天の川がきっかけで熊野や京都を思い出しましたが、またのびのびと宇宙を感じる旅に出たいなぁと日々思いを馳せています。
今日は二十四節気の11番目、小暑(しょうしょ)です。小暑もしくは大暑から立秋までの間が暑中で、暑中見舞いはこの期間内に送ります。そろそろ梅雨が明けて、暑さが本格的になる頃と言われていますが、最近、雨がとても多く大雨警報が出ている地域もあり、熱海では大規模な土石流が発生していました。これ以上、被害が拡大しないことをお祈りしております。