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「ただ弾ける」から「一流の演奏家への道」            その2.音楽的な演奏を極める

2021.07.06 06:50


 ①作品の背景知る


 作曲された年代を知ること 

作品は時代の影響や流れ、当時の流行等も伝えてます


 ◆当時の鍵盤楽器の機能 

これを知ると指や体の使い方がわかります。

 1800年代になりやっとピアノが現代ピアノ に近くなり、

響きや強弱の幅がひろがります。 

 コラム「ここは教えて欲しかったポイント」3参照 



 ◆芸術(美術··絵画、彫刻、建造物や文学等) 

当時の美的センスがわかります。 

バッハの時代のゴシック建築、

 ドビュッシーの時代のフランス印象派の芸術

 以上からも音楽以外の芸術が大きなヒントになります。 


 ◆社会情勢 (貴族社会、政治、経済、戦争)

テンポの捉え方や表現の方向性がわかります

社会の影響は音楽にも現れます。


トルコ行進曲は、

当時優勢だったトルコの音楽の影響 

ショパンのエチュード12番が革命と言われる理由 

などを調べると、当時の社会情勢がわかります、


 ◆生活スタイルや流行 (土地に伝わる文化、ファッション) 

例…

汽車が発明された1800年後半と 

それまでの馬車やのどかな時代とは 

作品の速度感が違います。

 これを知るだけでもかなり雰囲気がつかめてきます 


 ②作品を分析する

 楽曲分析とは 


 ◆構成を知る 

 三部形式、ソナタ形式、ロンド形式等、

 構成にはさまざまな種類がありますが、

 これがわかると、 譜読みや暗譜が早くなります。

 演奏にメリハリやドラマが生まれます。

 作品の全体像がわかると 

新しい街が馴染みの街に 

なるような感覚になります。 


 ◆和声を知る 

 楽譜を拍毎などに分けて、和音にして弾いてみます。  

和声の変化に気づくと、 

演奏の色彩感を出すヒントが見えてきます。


 ◆演奏法を知る 

 どんな技術が必要なのか 

技術の為のトレーニング

 音階?

 アルペジオ? 

オクターブ? 

3度等の和音? 

跳躍? 

等 

それぞれに必要な練習方法があります ·


どんな表現が必要なのか 

完成する速度を意識して、 

弾ける速度より少しゆっくりから練習開始 


 ③アーティストが語るヒント


 バレンボイムやアシュケナージ、ブレンデル等巨匠たちが 

公開レッスンやインタビューなどで

 共通して語ることは、

 演奏に必要な技術や知識を充分に準備した上で、

 舞台では、

 その作品のバックグラウンドを知らない聴衆にも

 演奏に込めた表現が伝わるかどうかを意識することでした。 

 予備知識を持つことで感情移入しやすくなったり、

 聴くたびに好きになる曲もあります。

 まずは、 聴いた瞬間に感動が共有出来ることがすごく大切です。