遠い星をかぞえて
二年前の、少し肌寒い七夕の夜のことでした。
数日間、小雨が降り続いていて、その日も曇り時々雨。
梅雨明け前の、星の見えない夜に、彼らはやって来たのでした。
玄関に、小さなまん丸いモノが二つ。
夜半に帰宅した長女が、そうっと近づいていくと、二つの丸いモノは玄関脇へ転がって消えたらしいです。
ふと、脇に置いてある、亡き娘の自転車のほうを見てみると、大きなクリーム色の猫が、『ラフランス座り』で潜んでいたといいます。
その成猫が見つめる反対側の玄関脇を見ると、先程転がって消えた小さな丸いモノの一つと、目が合いました。
📷慌てて写メを撮ったのでしょう。ブレています。
正体は、小さなかわいい毛玉。
仔猫でした。
ラフランス座りの大きな猫は母親でしょうね。
既にその成猫は姿をくらましていたらしいです。
翌日、近所の子供たちに追いかけられて、またまたうちの玄関付近に逃げ込んでいた二匹に、思わず餌付けしてしまった私。
📷主人に相談して、保護捕獲したときの毛玉たち。
このとき生後約二ヶ月と獣医さんから言われました。
娘が自死で天に昇ってから二年半後。
この七夕の出会いが、沈静化しつつも張り詰め続けていた家庭内の空気を、ガラリと変えていくことになりました。
📷虫駆除中、軟禁納戸内で暴れまくるニャンズ。
猫の手も借りたい…
いや、猫の手こそ借りたい!と思わせるほどに、エネルギッシュな『生きよう生きよう』とする、その生命力を目の当たりにして、様々想うことはありました。
そうはいかなかった亡き娘のことも悔やみました。
そこから湧いてくる自責も当然ありました。
しかし…、
📷取っ組み合い中のニャンズ。
無邪気な仔猫パワーは、文字通り無敵です(^_^;)。
『うちのペットあるある』、親バカ事件簿炸裂の日々になって生きました。
亡き娘には『親バカ』ではなく『バカ親』だったことも悔やまれつつ、被写体ニャンズの親バカ写メ撮りは止まりません。
📷十代の頃のジャスティン・ビーバーならぬ(笑)、ジャスティン・ハーチー(鉢くん)
📷アン・ハサウェイならぬ、ボン・ハサウェイ(盆ちゃん)
(写メ加工/きんとぎん様)
彼らの誕生日はわかりません。
なので彼らと出会った七月七日を、自分の中の感謝祭に決めました(^^)。
📷亡き娘のモノクロブークッションも毛まみれにして使ってくれています。
亡くなる数日前に、このクッションの埃をコロコロで必死に取り払っていた有ちゃん。
『綺麗になった、これで捨てられないぞ』と、長女に話していたそうです。
今現在、お仏壇コーナー供物へのイタズラはいただけませんが、彼等なりの厳重チェックは、お清めでもあるのかな(^_^;)と。
実に有り難い存在、大切な家族になりました。
愚図る私を、毎日懲りずに寄り添ってあやしてくれてありがとう☆☆
我が家を、選んで来てくれてありがとう☆☆
◆自死遺族の集い