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MAYAMAカイロプラクティック

「肩甲骨を使う」の落とし穴

2021.07.10 02:35

「使う」ことでの弊害

施術でいらっしゃる方、ピッチング指導でいらっしゃる方のフォームで共通するものを1つ挙げるとすると、肩甲骨の挙上。テイクバックで肩に力が入り挙がっています。


選手に何か意識してることある?と聞くと大体「肩甲骨を使うようにしてます」もしくは「肘下がらないようにしてます」と言います。


しかしこれは逆効果になることが多いです。


肩甲骨を使うことに意識がいき力みが生じ、肩が上がったり、背中側に腕を引きすぎたり、肘が上がってこないというエラー動作がよく起きます。



「使う」から「使われる」

私の経験では、肩甲骨を意識的に「使う」のではなく「使われる」感覚を伝えた方が選手の反応はいいです。


「使われる」?という感覚論だと選手に伝わらないことが多いので、私は体〜肩甲骨の関係性と感覚を合わせて伝えています。



テイクバックでは肩甲骨を使っているのか?

テイクバックの時の肩甲骨の動きの一つに内転運動があります(肩甲骨が背骨側に寄る動き)。静止画で見ると確かに肩甲骨は背骨側に寄っているように見えます。

この動きは本当に肩甲骨を内転運動させた結果なのでしょうか?

ちなみに上述しましたが、この動きを「使う」の意識で投球動作を行うと力みや極端に肩が上がったり、肘が上がりにくくなります。


私はこれは肩甲骨が動かしたのではなく体が回旋して肩甲骨側に寄った結果だと捉えています。


肩甲骨を使ったのではなく、体を動かした結果肩甲骨が使われたのです。



「使われる」感覚を伝える

言葉だと、頭の中で???ですがやってみると簡単かつ感覚掴みやすいです。


投球腕を体の横に広げて→肘を曲げて→(この時点では肩甲骨は背骨側によっていない)→肩甲骨〜腕は動かさず上半身を左に回旋させる


肩甲骨が背骨側に寄るのが感じられると思います。


つまり、「使う」で伝えしてしまうと肩甲骨の内転運動で背骨に寄せにいってしまいぎこちない投球フォームに、「使われる」で伝えると自然に腕を挙げ体を回旋させるという投球動作の一連の流れの中で投球フォームを確立できます。



言葉の重要性

今回のように、見かけ上で判断して「肩甲骨を使う」という言葉でアドバイスをしてしまうと主語が肩甲骨になってしまい目的化され本来の目的である投球がぎこちなくなります。


私が伝える上で気をつけていることは、骨格構造をイメージしてもらうこととその動きの感覚を感じてもらうこと。肩甲骨を動かすではなく動かされる感覚とはどんな感覚なのか。もちろん感覚は選手個々で違いますが、重要なのその選手がその動きをどのような感覚で行えばいいか理解すること。他選手と同じ感覚である必要性はないです。

そうすることによって投球の一連の動作の中で修正をかけていくことができ投球フォームが確立していきます。



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