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daiyuuki 全身当事者主義

彼氏彼女の事情 津田雅美 

2021.07.09 09:33

県内随一の進学校である県立北栄高校1年A組のクラス委員、宮沢雪野は幼少時代から自他共に認める成績優秀・スポーツ万能・容姿端麗な優等生。

しかし彼女の本性は虚栄心の塊で、他人からの賞賛や注目を浴びたいが為に日々たゆまぬ努力を行い品行方正な人物を演じていたのだった。

ところが同じ1年A組クラス委員の有馬総一郎は、雪野の念願だった新入生総代をさらったうえに美形で運動神経に優れ性格も人当たりも良い、本物の優等生だった。

自分以上の注目を集める総一郎に(うわべでは優しく接しつつも)激しい対抗心を燃やす雪野は、猛勉強でテスト学年1位を奪取し、総一郎からの告白もあっさり断るが、ある日わずかな油断から自分の本性を総一郎に知られてしまう。

総一郎は雪野の弱みを利用し、自分が抱える委員会関連の仕事を雪野に手伝わせるようになる。

他人に本性をバラされる事を恐れて泣く泣く毎日下僕のようにこき使われる雪野は、総一郎にも裏の顔があることを知る。

結果的に2人で居たり話したりすることが増え、総一郎への妙な意識も芽生える雪野だったが、クラスメートから「2人は付き合ってるの?」と勘違いされ熟考。

私の本性に幻滅したから態度を豹変させたと考えた雪野はついに総一郎に対しブチ切れるが、総一郎の本意は別にあった。

一方で総一郎は、雪野の前だと自然に自分の知らなかった自分が出ることに気付く。

お互いの秘密を知った事でわだかまりも消え、2人は友人の関係となる。

友人の関係になったはずが、やがて総一郎は雪野を拒絶するようになる。

雪野はどうすべきか分からず一人空回りを続けるが、見かねた総一郎が折れて和解。

拒絶の理由は『雪野が総一郎の仮面を次々と剥がし、総一郎の抱える心の闇を照らし続けることに対する恐れ』であった。

雪野は総一郎を励まし、これからはお互い優等生の仮面を捨てて『自分に正直に生きよう』と目標を立てる。

親友の関係となった2人は恋心を増し、総一郎は改めて雪野に告白するが・・・。


主人公宮沢雪野や有馬総一郎をはじめとする個性的なキャラクターと心理描写が、素晴らしいです。

特に、雪野と総一郎がお互いを刺激し合い絆を深めて成長していく前半、様々な友人を通じて世界を広げる雪野と親や親戚に復讐心を持つ有馬の葛藤とすれ違い、後半、有馬を虐待し有馬のトラウマの原因になった母親と行方不明だったピアニストの父親との再会をきっかけで、自分自身の闇に対して雪野や友人の力を借りて有馬が乗り越えるところが、見所です。

エヴァンゲリオンの庵野秀明によりアニメ化もされました。