「心の垣根」
Facebook・清水 友邦さん投稿記事 「心の垣根」
親に従わないと子どもは両親の愛を受けられないので、あるがままでいることやめて良い子の仮面をかぶり親の期待にこたえようとします。
欲求が満たされないと苦痛が生じるので、心の安定を保つために自我は防衛を始めます。
心理学の用語では防衛機制(Defense Mechanism)と呼ばれています。
そうして子供は環境に適応し、防衛のために偽りの自我を形成します。
心理的な痛みから逃れるために心に垣根を造ったのです。
心に垣根を造ることでネガティブな感情の傷を感じなくしようとしたのです。
一なるものに境界線が引かれることで病が生じています。
心に垣根を造って愛を分けてしまえば悲しみ、不安、恐怖、苦痛というオロチが現れます。
それは怒りと憎しみにかわり垣根の境界線で争います。
怒りと嫉妬、不安と恐怖、後悔と罪悪感という垣根に心が覆われると愛の関係を築けません。
相手も心に垣根を築いてしまっているので愛を求めても愛を得られません。
心は満たされず身動き出来なくなってしまいます。
思想、宗教、人種の対立が起きて、自分以外を敵と見なす正義の戦いが世界中で起きています。
分離した自我は抑圧した影を対象に投影して内側の自分は正義で境界線の外側は悪と見ています。
自分は正義で対象は悪であると見てしまうと、「正しい私、間違っているあなた」「かわいそうな私、ひどいあなた」というメロドラマの罠に嵌ってしまいます。
全体から分離した状態で苦しみ続けてしまいます。
世界が苦しみから解放されるには心の垣根を取り払い夢から目を覚まさなくてはいけません。
垣根を作る前は境界線がない永遠の愛だけがありました。
自分と世界との垣根を取り払うと、外と内の区別は一瞬にして消えます。
愛の実感を取り戻すと、愛を受けとり愛を与える循環が起きて、人々は互いに助け合うようになります。
世界は一つの全体に戻ります。
日本で最初に歌われた和歌がスサノオの「八雲立つ 出雲八重垣 つまごみに 八重垣つくる その八重垣を」といわれています。
出口王仁三郎の言霊では「八雲」というのは「いやくも」で、「出雲」は「いづくも」「どこの国も」で、「つまごみに」は、「ほつまのくに日本」になるので、「日本もどこの国も八重垣が築かれています」となります。
最後に「その八重垣を」で終わっていますがその後に「取り払わねばならぬ」と続くと言っています。
弥勒の世(持続可能な社会)が訪れるには十重二十重と取り巻く垣根を取り払わねばならないのです。
「八雲立つ」が歌われた須我神社は和歌発祥地と言われています。
そしてスサノオは「気分がすがすがしくなった」として、ここを「須賀」と命名し、日本で最初に宮を作られたので日本初之宮(にほんはつのみや)とされています。
須我神社から2km登った須我山(御室山、八雲山)の登山口から徒歩で約400m歩くと大きな夫婦岩があります。
そこは須我神社奥宮の磐座(いわくら)で古代から信仰されてきた聖地です。
ここはスサノオと稲田姫が愛を育んだ地だったと言われています。
須我神社
鎮座地 島根県雲南市大東町須賀260
祭神 須佐之男命と妻の稲田比売命
https://www.ntv.co.jp/news_covid19/static/20200428_c01.html 【新型コロナは「新しい現実」いま不安なあなたに必要なこと】より
新型コロナウイルスの感染拡大で、不安やストレスを抱える人たちの増加が懸念されています。そんな中、日本赤十字社が3月末「こころの健康を保つ」ヒントになるガイド集を作成。サイトに掲載したところ、大きな反響があったといいます。
収束が見通せない中、不安やストレスとどう向き合い、対処していくべきなのか。ガイドを監修した諏訪赤十字病院の臨床心理士で、国際赤十字・赤新月社連盟心理社会センター登録専門家の森光玲雄さんに話を聞きました。
■災害時にこそ損なわれやすい「こころの健康」
ーー日本赤十字社がガイドを制作した経緯を教えてください
この「感染流行期にこころの健康を保つために」というサポートガイドシリーズは、もともと香港赤十字が最初に作成したものを日本語化し、国際赤十字と協働しつつ、さらに日本赤十字社がコンテンツを追加する形でシリーズ化したものです。
(ガイドを監修した森光玲雄さん)
新型コロナウイルスによる緊急事態の特徴は、日本だけではなく全世界で同時多発的に進行していることです。赤十字は世界190か国以上で活動している国際的な人道支援機関で、普段から国境の垣根なく、緊急支援の対応のノウハウやツールについて情報交換を行っています。
今回のコロナ対応ではそうしたネットワークを使い、かつ国内外の災害や感染症対応の経験をもつ臨床心理士や医師らが共同して、必要な情報を届けることにしました。
ーー「こころの健康」に特化したのはなぜですか?
災害などの緊急事態が起きると、医療チームが真っ先に駆けつけ「救命」や「救護」をする姿を思い浮かべる方も多いと思います。もちろん医療は欠かすことのできない活動です。
しかし、緊急時には医療的ケアを必要とする被災者よりも、出来事に付随する心理的・社会的影響を受ける人の方がはるかに多いことがこれまでの災害研究から明らかとなっています。
私自身、今までさまざまな緊急支援に携わってきたこともあり、災害等の緊急事態が起こったあと、心理面や社会的な問題が顕在化してくる現場をたくさん見てきました。
今回も、クルーズ船に医療救護に行った医師が偏見にさらされたり、SNSで感染者が特定・憶測で非難されたりするなど、人々が不安にあおられて冷静ではいられなくなっている様子がありました。
これはなるべく急いで、必要な人たちに向けて役立つ情報を届けなければいけない。そう感じました。そこで心のケアに特化したワーキンググループを日赤本社コロナ対策本部に設置してもらい「心の健康を保つために」シリーズに加えて、一般の方向けの啓発ガイド、医療従事者向けのガイドをそれぞれ作成しました。
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ガイドによると、新型コロナウイルスには「病気」「不安」「差別」の3つの感染症を引き起こす側面があり、それによって、体だけでなくこころの健康が損なわれる可能性があるといいます。
(提供:日本赤十字社)
ガイドでは、誰もがこれら3つの感染症の影響を受けてしまうものだとした上で、不安になった時に生じる反応やその対処法などが、不安の渦中にいる当事者、当事者の周りにいる人、医療従事者それぞれに向けて書かれています。
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■ウイルスへの不安は「お化けが出てくる前」の心理と同じ
ーー新型コロナウイルスのどういった特徴が、強い不安感やパニックをもたらす?
まず、ウイルス自体は目に見えないという性質があります。脅威が目に見えないと、過剰に不安になる。お化け屋敷で「お化けが出てくる前」の心理状態と同じですね。いつ何が襲ってくるのかがわからないと、常に緊張状態、スイッチがオンになった状況を保たなければならず、不安を強くさせます。
現時点では治療法がないことも不安を強める一因です。ワクチンや薬がなく、個人で出来る対策も手を洗う、人に近づかない、マスクをする、くらいしかない。
最後に、情報が多すぎることも不安を強める一因になっていると思います。テレビ、新聞、ネットにSNS…黙っていてもコロナに関する情報が飛び込んでくる。しかも情報の多さに加えて、ネガティブな情報が時間単位で更新されたり、不安をあおるような情報も飛び交っていて、これはとても冷静さを保てるような状況ではありません。
(提供:日本赤十字社)
ーーとはいえ、全員がパニックになるわけではない。その差は?
もちろん人によってストレスへの反応の仕方には違いがあります。元々不安になりやすい人もいれば、比較的平気なタイプの人もいますから、個人差があります。
ただ、ウイルスやそれにまつわる情報など、脅威との距離感によって不安が喚起されやすいかどうかは変わってきます。近くにパニックになっている人がいたり、ネガティブな情報が入りやすいポジションにいたりする人は、それだけ心理的影響をうけやすいでしょう。ガイドにも書いてありますが、不安と付き合う上では、情報との距離の取り方が重要になってくると思います。
ーー隔離状態の人々は、どういった不安を感じやすい?
隔離生活を経験された方がよくおっしゃるのが「検査結果を待つ間が不安でしかたない」「自分が陽性だったらどうしようと考えると夜も寝れない」といった心情です。
病気になることを不安に思う方ももちろんいらっしゃるのですが、これだけ社会に注目されている感染症ですから「もし感染したら、家族や職場、関係者にどれだけ迷惑がかかってしまうか」とか「近隣住民や社会から拒絶されるんじゃないか」というプレッシャーを語る人が多い。
そもそも、自宅であれホテルであれ、他者との社会的接点を突然絶たざるを得ない経験は、心理的にとても過酷なものです。その上さらに、自分がこれからどうなるかわからないという不安や、周囲からバッシングを受けるかもしれないという恐怖感が重なると、精神的に不安定になってしまうのも無理もないことです。
ーー隔離状態の人たちにはどんなサポートが必要?
とにかく「取り残さない」「孤立させない」ことが原則です。
おすすめしたいのは周囲の人間が定期的にその方に連絡をとって体調や様子を聞くこと。ガイドにもありますが、その際、その方の不安な気持ちを受け止めるように話を聞いてあげて欲しい。コロナの「感染予備軍」として特別視するのではなく、普段通りの会話で「今まで通りつながっている」という感覚を持ってもらうことも大切です。
今、世の中では感染を拡大させないために人と人との距離をおく「ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離をとろう)」運動が広まっていますね。実は、あれは少し誤解を生むかなと感じています。
自由に人と人が会えない今、必要なのはその中でもつながりを維持すること。つまり「物理的距離(フィジカル・ディスタンス)」は離さなくてはいけないけれど「社会情緒的距離(ソーシャル・エモーショナル・ディスタンス=人と人との関係性や気持ちのつながり)」まではウイルスによって崩されてなるものか、という心構えが必要なのではないでしょうか。隔離状態におかれた人たちをサポートする際にもこれと同じことが言えます。
■長期化する外出自粛が奪う「人との境界線」
ーー外出自粛に対して「自粛疲れ」の声も出始めています。今のような状況が1年2年と続くと、人々のメンタルにどんな影響をもたらすと考えられますか?
非常に厳しい状態になると思います。「長期戦」であること、そしてそのプロセスが「非直線的」であることの2つが、メンタルヘルスに及ぼす影響を理解する上で鍵となるでしょう。
まず「長期戦」についてですが、米国のハーバード大学は、2022年まで社会的距離政策が必要となる可能性を示唆していますね。もちろん、誰にも正確な予測はできないわけですが、自粛生活をすればこの先数か月でパンデミックが収束するとは少なくとも考えにくい。
外出や行動の自粛に、働き方や日常生活が一変してしまったと感じている方も多いと思います。こうした生活が長引くほど、不活発になるし、今まで個人が持っていた社会的な役割や生活のルーティーンというものが崩れやすくなります。結果として、今まで心の安定を支えていた個人の生活習慣が崩れ、気力や活力が失われていってしまうことが考えられます。
もう一つの問題は自粛生活の「非直線性」。自粛生活に明確な終わりが約束されていないことです。
人間、高い緊張状態を見通しもないまま何か月も保ち続けるのは難しいものです。最初は右ならえで自粛ができたとしても、長期化すればするほど「もう疲れたよ」と感じてくるのが自然です。一時的に自粛が緩んでも、また次の感染の波が起これば自粛再開となることの繰り返しが予想されます。
ストレス下に置かれながら、自分でコントロールできないこうした行きつ戻りつのプロセスを経験することは、人の心に強い失望感や徒労感を生む原因となります。長期化するにつれ、もう何をしても無駄なんじゃないかとか、感染拡大のコントロールができていない社会の取り組みに怒りの矛先が向いたりしやすいと考えられます。
ーー家庭内暴力の増加も懸念されています
自宅の中で過ごす時間が増えることで、他人との境界線を維持することが難しくなりますよね。子ども、親、配偶者といった人たちとそれまで保てていた適切な距離感がうまく保てなくなる。
盆や正月に帰省して親と会ったり、オフィスで仕事をしたりという場合だったら人間関係に時間や場所で区切りがつけられます。しかし、家の中で仕事も子育ても親との関係も…と24時間ずっとその役割を同時に負わなければならなくなった時に、日頃の家庭内での矛盾やストレスが噴出しやすくなる。
そしてそうなった場合、児童虐待、DV、高齢者虐待など、家庭の中で、弱い立場の人にストレスの矛先が向きやすいのです。こうした暴力の問題は関係性の中でのパワーバランスによって生じますから、家庭内のパワーバランスによっては、男性が暴力の被害者となるケースも報告されています。
虐待をする人だけが問題なわけではないんです。加害する側もこのコロナ危機の渦中でこれまでにないストレスを経験しているはずです。そのうえ家庭の中で人との距離が取りづらい状況が生まれているので、弱者にとって逃げ場がなくストレスのしわ寄せが向きやすい構造が生まれている。社会全体がそうした構造になってしまっていることが問題で、この構造には警鐘を鳴らしていかなくてはいけません。
■新型コロナは「新しい現実」
ーーそういう構造を回避したり和らげたりするためには、個人として何ができる?
大前提として、一人一人がこの不自由で日常が変わってしまった現実に対して、ストレスを和らげる行動はとるべきなんだと思います。それは例えば、適度な運動や入ってくるネガティブな情報と適度な距離を持つこと。ポジティブな趣味や生産的な活動を積極的に取り入れるなど、不安と離れる動きを意識することが有効です。
ただ、これは「対処」であって、これを長期的に続けられるかというと…限界があると思います。長期戦を前提にすると、これからはおそらくそれだけでは足りない。
ーーではどうすればいいのでしょう?
私が最近しっくりきた考え方に「ニューリアリティ」というものがあります。一時的な辛抱ではなく、ウイルスと共に生きていかなければならないという「新しい現実」に対して、我々はどう変化し、適応していけばいいのかを考え始めた方がいいという考え方です。
コロナ騒動が始まってわずか数か月なので、考え方として少し強すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし長い目で見れば、こうした考え方に移行していくのが、社会や私たちの暮らしのあり方を前向きに変化させていく力になると考えています。
ちょっと我慢したら元に戻れると思っていると、期待して元に戻らない現実に直面したとき深い失望だけが残ってしまう。ただ期待をするのではなく、この不自由な生活だからこそ発展させられるものをどんどん伸ばして、今を基準としていろんなことを作り替えていくことを摸索した方が、気持ちも前向きになる。
例えばオンライン学習やリモートワーク、父親の育児参加など、今まで日本でなかなか進まなかったことが今なら変えられるかもしれない。また、私たちは自由に今集まることができません。離れていても趣味や、立場、目的を共有する人々が、互いにつながりアイデアを交換していく取り組みが、この先の「新たな常識」になるかもしれない。
元に戻るのではなくプロセスを変える。これを踏まえて進化していくぞという気持ちを持つこと。各々が新しい現実に合わせて、人間の文化や社会をポジティブに成長させることを考えることが、コロナに負けないことなのではないかと思い始めています。
ーーいま、どうしても不安がぬぐえない人に対するホットラインはありますか?
一人で抱え込まず誰かとつながっていることが大切になってくると思います。家族や友人など近しい人間関係の中で信頼してつきあえる人とのつながりを維持しておくことが、日常の安心感の底上げにつながります。
また、虐待防止センターやDV相談窓口、男女共同参画センター、精神科医療など、地域の相談窓口を利用してみることもできます。関係省庁が開設している主な相談窓口の一覧も公開されています。
不安を一人で抱えると堂々巡りになることもあります。近しい人や専門機関に頼る方法も選択肢の一つとしてもっておいていただけたらと思います。