側胸部
話しを元に戻します。
質問されたのは、側胸部緊張は捻れを起こしていることを意味するのか?
ということでした。
この質問をしてくれた彼は上部胸椎よりも右下部胸椎の方が緊張があるのがわかりました。
(動画の例ともよく似ています)右側の第4肋骨辺りを中心に緊張しているのは分かりました。第5肋骨も緊張していますが、第4肋骨の方が強い緊張があるのがわかりました。
(側胸部は肋骨に沿って緊張するということです)
この緊張だけに意識を向けてみながら、どんな臓器と関係するかを検索してみると、肝臓と関係があるのもわかりました。東洋医学的にも西洋医学的にも右側胸部ですから、それもあり得る話しだと思います。
このあたりは東洋医学的には胸脇苦満の話しかなと思うかもわかりませんが、ちょっと違いがあるのに気づきます。 肝臓を右葉と左葉にわけて考え、どちらが優位かを診断すると左側が優位であることがわかりました。
よく調べてみると後ろ側の上側です。つまり肝臓の左葉の後上部の異常があるということです。
これが第5肋骨周囲の緊張となってあらわれているのではないかと予測できます。
右葉に反応があれば、第7肋骨以下に反応が出てくるかもわかりません。肝臓は右側にありますが、左葉の反応が強い場合、第7肋骨より上に出てくるのではないかと予測できます。
そこで背中側の左側(肝臓部の左側)に手を当てて肝臓を意識してみると、側胸部の反応は消えます。反応が消えるだけでなく、胸椎中部(肩甲骨下部あたり)で体幹が右回旋異常だった(今まで説明してきたとおりです)のですが、この反応も消えて可動状態が良くなります。
肝臓の左葉の機能が低下して、胸椎4~5番の高さの右回旋異常を起こしているということがわかります。 肝臓の左葉の後方には、胃もあります。小網というヒダを挟んで胃の幽門部の近くにあると考えて良いと思います。つまり、胃からも影響した右の側胸部の緊張であるかもわからないと想像できます。 異常反応のある部位と臓腑の位置関係からも何らかの症状や圧痛、動きの異常を連想することができます。
つづく