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『ドクター・ストレンジ』マッツ・ミケルセン来日! 舞台挨拶レポート

2017.01.27 09:24

本日、映画『ドクター・ストレンジ』の舞台挨拶に行ってきました。

いやーマッツ、ステキな方でした! ファンのための撮影タイムには後ろの方の観客席にも近づいてくれたり、ファンに握手をしていたり、日本語で挨拶を返してくれたり、とても優しい方でした! 観客は女性が多く、マッツが動くたびに黄色い歓声があがっていました笑

サプライズゲストが登場したり、ファンによる質問タイムがあったりと、とても楽しい舞台挨拶でした。


さて、本記事ではそんなステキなマッツの舞台挨拶の様子をレポートしたいと思います。煩雑なメモを頼りにしているので、不正確な部分もあるかもしれません。ご了承下さい。

(写真は一部ここより転載)


(2017年1月27日 12:45~ @TOHOシネマズ六本木ヒルズ)

マッツ・ミケルセン氏登場。グレーのスーツにデニムパンツ。以下、敬称略。


司会「ご来場頂いた日本のファンの皆さまにご挨拶をお願いします」

マッツ「こんにちは、東京!(日本語で)

こんなにたくさんの方に『ドクター・ストレンジ』を観に来て頂いて本当に嬉しいです。41年前、僕が10歳のとき、僕の人生はマーベルコミックを読むことと、いかにブルース・リーになるかということで一杯でした(会場笑)。それから40年後、スコット(本作の監督)から電話がかかってきて、『マーベル映画でフライングカンフーをやらないか』と言われたとき、僕は『子供の頃の夢が叶った!』と思いました(会場拍手)。

『ドクター・ストレンジ』はマーベル作品の中でも特別な作品で、今までのマーベル映画にはないユニークなキャラクターたちが登場します。5年前であれば、このようなコミックを映像化することは不可能だったでしょう。僕らはこの映画で役を演じていてとても楽しかったので、同じくらい皆さんにも楽しんで頂けるととても嬉しいです(会場拍手)。」 


司会「久しぶりに日本を訪れた感想はいかがですか?」

マッツ「今回も本当に楽しんでいます。光栄なことに、日本の伝統的な......ヤカタブネ?(会場笑)にも乗ることができました。お寺で住職さんにもお会いすることができましたし、ゲームクリエイターの小島秀夫さん(会場笑)にお会いし、彼のスタジオにお邪魔したりもしました。美味しい日本食もたくさん頂いています。いや、仕事もしてますよ! ......1時間くらいは笑(会場笑)」 


司会「マッツさんが演じられたカエシリウスとは、どのようなキャラクターなのですか?」

マッツ「まだ皆さんがご覧になる前なのでネタバレはできませんが、世界をより良い場所にしたいと考えているキャラクターです。平和で、飢餓のない世界に。ただ、その手段にちょっと問題があるのです。」 


司会「ところで、マッツさんは『ローグ・ワン』にも出演されており、デス・スターの設計者ゲイレン・アーソ役を演じられています。いわば日本の冬の二大映画に出演されているのですが、そのような素晴らしい作品に立て続けに関わられて、どのようなお気持ちですか」

マッツ「デス・スターに関しては、あれは僕の責任なのでちょっと罪悪感を感じるところもあるんですが(会場笑)、でも誰かの手によって造られなければならなかったものですからね。

子供の頃は、まさか自分が役者になるとは思ってもいませんでしたが、マーベルとスター・ウォーズが大好きな子供でした。僕はデンマーク出身で、アメリカ人ではないので、この二つの作品に出演しているのがとてもシュールに感じます(会場笑)。でも、こういう機会を与えてくださったことにはとても感謝していますし、一生忘れることはないと思います。」

司会「ファンの皆さんも、マッツさんが大作に立て続けに出演されて、嬉しいですよね(会場拍手)」


ここからファンからの質問タイム。 

観客からの質問が入ったBOXが運ばれてくる。

先にSNSで募集した質問から質問する予定だったが、その前にBOXから紙をひいてしまい、慌てて机に置くマッツ。表向きだったのでそれをまた慌ててひっくり返す通訳さん。



Q. どうしてそんなにカッコイイんですか! 世界中の人を魅了するつもりですか!

マッツ「味噌汁と刺身が秘訣なんだ(会場笑&拍手)。だから、ルックスに関しては日本の方々は大丈夫だと思いますよ。」


Q. プライベートでよくジャージを着こなしていますが、カッコよくジャージを着こなす方法を教えて下さい

マッツ「ただ着るだけじゃダメなんです(会場笑)。それを着てワークアウトをするのがポイントです。」

司会「ワークアウトをしてからジャージを着るということなんですね。」

通訳「いや、着てワークアウトです。」

司会「あ、着てワークアウトですね(会場笑)。」


Q. 『ドクター・ストレンジ』撮影中の、ベネディクト・カンバーバッチさんとの面白いエピソードはありますか?

マッツ「いっぱいあるんですけど、ベネディクトは撮影中に息子さんが生まれたんです。彼が2ヶ月のときに現場に連れてきたんですが、その時点ですでに僕らはその赤ちゃんのことをよく知っていたんです。というのも、毎日メイクのトレーラーにキャストの皆が集まるんですが、そこで朝夕2時間、彼は赤ちゃんとSkypeをしていたんです(会場笑)。だから現場で赤ちゃんと初めて会ったときも、僕らは知り合いのように『ハイ!』なんて声をかけたんだけど、向こうは『誰?』って感じでした(会場笑)。」


ここからは観客からの質問タイム


Q. 初めてマッツさんの目元のメイクを見たとき、正直ギョッとしたんですが、マッツさんはご自身のメイクについてどんな感想を抱かれましたか?

マッツ「最初のリアクションは、『うわぁ、毎朝メイクに3時間か...』でした(会場笑)。でも、朝早く現場入りしてメイクをする間、目を閉じながら禅の瞑想のような感じでその日やることを考える時間が出来たので、かえって良かったです。これから皆さんには映画を観て頂くんですが、僕らはかなり効いているメイクだと思いますし、費やした時間だけの価値はあったと思っていますので、皆さんにもそう思って頂けると嬉しいです。」 


Q. 一つだけ魔術が使えるとしたら、何がいいですか?

マッツ「......(長考するマッツ。会場笑)とても興味深い質問だね。というのも、この映画がまさに魔術に関するものですから。自分たちが通常コントロールできない日常の部分を、コントロールできる力ですね。ですから一番大きいのは生と死に関わるものだと思うんですけど、今はそれは置いておくとして、僕は空を飛ぶことに力を使ってみたいですね。飛ぶってとってもクールだと思うので(会場笑)。」


Q. 休みの日は何をしているのが楽しいですか?

マッツ「もう10歳の頃のようにブルース・リーのまねをして走り回ったりはしないですね(会場笑)......まぁ、それもすごく楽しかったですけど笑。

スポーツがとても好きです。テニス、自転車、バスケ、球技全般好きなんです。自分がプレイしないときは、よく観戦します。......ごめんなさい、ちょっとつまらない答えだったかもしれない笑(会場笑)でも、僕の日常はそんな感じです。」


ここから観客のための撮影タイム。後ろの方の客席にも近づいてくれるマッツ。「マッツ〜!!!」という声が鳴り止まない。最後には自撮り棒で会場をバックに写真撮影。

↓Twitterに上がったその画像


終了後、スペシャルゲストの登場。エンシェント・ワン吹き替え役の樋口可南子さん、マッツ演じるカエシリウスの吹き替え役井上和彦さんが登場(以下敬称略)。客席大盛り上がり。


司会「まず、ご挨拶をお願いします。まずは、樋口さんから。」

樋口「皆さんこんにちは。ご来場頂きありがとうございます。今日は皆さんと同じ気持ちで、『マッツさんに会いたい!』という気持ちで来ました(会場笑)。来てすぐ写真撮りました!(会場笑)」

マッツ「じゃあまた写真取ってもらいましょうよ(と言って、樋口さんの肩に手を回しメディアに写真を撮るよう促す。会場大盛り上がり)」

樋口「素晴らしいでしょう!!??(会場笑)」

マッツ、ここで井上さんに2人の間に入るよう促す。3人でポーズ。会場大興奮。


樋口「こちらから拝見しますと、女性の方が多いので、マーベルファンってこんなに女性の方が多かったんですか!ってビックリしました。

私はこの年で初めて吹き替えをやらせていただいたのですが、こんなに難しいものだとは思いませんでした。エンシェント・ワンは女の人から見ても本当に格好よくて、私は一目惚れのような感じで、台本も読まず予告編を見させて頂いた段階で『この役をやりたい!』と飛び込んだ感じです。すごく苦労しましたけど、今こうしてマッツさんの隣に居られるのが信じられないです。

さっきも井上さんにお話したんですけど、吹き替えのときの井上さんはもう本当にマッツさんと同化していて、もうどっちがどっちかわからなくなるくらいで(会場笑)。私は吹き替え1年生なので、プロの技術はこんなに素晴らしいんだと初めて思いました。

今日は私の憧れの二人にお会いできて幸せです。皆さん、字幕版の後はぜひ吹き替え版も御覧ください(会場笑)。今日はありがとうございます!(会場拍手)」


司会「続いて、井上さんお願いします。」

井上「皆さんこんにちは(黄色い歓声&会場拍手)。やっとマッツさんにお会いすることができて本当に嬉しいです。3年以上マッツさんの声をやり続けてきたんですけども、頭のなかでは『私マッツは...』という感じで笑(会場笑) ですから本当に嬉しいです。

今回のカエシリウスも身のこなしがめちゃくちゃカッコよくて、どうしようと思ったんですけど、身のこなしが激しいシーンではあまり声を出してないんです笑(会場笑) ですから、その辺はタイミングを見て、きっちり外さないようにやらせて頂きました。

もう皆さんはご覧になったんですか?」

司会「これからご覧になります。」

井上「あ、これからですか。では、日本語版も頑張ってやりましたので、よろしくお願いします(会場拍手)。」


司会「お二人はマッツさんの演じられたカエシリウスをご覧になりながら吹き替えをされたと思うのですが、こうして実際にマッツさんとお会いしてみて、いかがですか」

樋口「皆さんもこれからご覧いただければ分かると思うんですけども、メイクをして、ギラギラした格好いい敵役をやられていて、今日は『多分ギラギラっとした方なんだろうなぁ、どうしよう』と思って来たんですけど、今日お会いしてみるととってもナチュラルでにこやかで......あの、優しいんですよ!(会場笑) なんかこのギャップがたまらないというか。色んな役柄をやられていると思うんですけど、ご本人は本当にナチュラル!(と言いながらマッツの腕を触る) ......あの今触っちゃいましたけど笑(会場笑)」

マッツ「(倒れそうになるポーズをする。会場笑)」

樋口「本当にフランクで話しやすくて、横にいてこんなにホッとできる方だとは思いませんでした(会場笑) ますますファンになりました。」


司会「ありがとうございます。そして、井上さんは前から会いたいと思っていて、やっと今日お会いになってみて、いかがですか」

井上「そうですね。もっとなんかこう、近寄りがたい人なのかなって思ってたんですけど、すごく......こんな言い方をしたら失礼かもしれないですが、その辺にいる優しいお兄さんみたいで(会場笑)。とてもフレンドリーでとっつきやすい方でした。そのマッツさんが演じるとあんなに怖くなるという、そのギャップがすごいと思いました。」


司会「マッツさんはお二人とお会いして、いかがですか。」

マッツ「樋口さんは、エンシェント(Ancient=古の)というほど年をとってるようには全然見えませんね(会場笑) とても美しいです。

僕の出身のデンマークも吹き替えの文化には慣れていて、僕も吹き替え版の映画はたくさん観ているのですが、あれは本当に芸術ですよね。役者をしている僕達から見ても、さっき樋口さんが仰ったように、とても難しいものだと思います。映像に合わせなければならないのはもちろん、同時にそれを自分のものにしなければならない。僕も一度声優をしたことがあるのですが、とても大変でした。本当に難しいものなんですけど、素晴らしい芸術なので、お二人に向けて拍手を送って頂きたいと思います(会場拍手)。

お二人ともとても素敵な方ですし、そして僕の声をあてて下さっている方がこんなにハンサムな方でとても嬉しいです(会場笑&拍手)。」



以上、約30分の舞台挨拶でした。とにかく女性の黄色い歓声がすごかった笑 その場の雰囲気が少しでも伝わればと思います。

最期に一言

「マッツはギャップ萌え」