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DEEP☆KICK 53 結果

2021.07.12 15:05

 7月4日(日)泉大津市・テクスピア大阪において『DEEP☆KICK 53』が開催された。

(写真・花井康成)


メインイベント 慎太郎 vs 稲井良弥

 慎太郎(teamBonds)と稲井良弥(TARGET)による-70㎏挑戦者決定トーナメント準決勝。今年1月の『DEEP☆KICK 50』で慎太郎は王者・籔中謙佑 (KUMA GYM)に挑戦。両者にとっては2度目の対決だったが、初対決のときと同様に痛み分けに終わっている。慎太郎にとっては3度目の正直にかけるためのトーナメント準決勝だった。ちなみにもう一方のブロックの準決勝は4月11日の『DEEP☆KICK 52』で行なわれ、龍威地(NJKF ARENA)がCHERRYBOY和也(BKジム)を撃破して決勝戦に駒を進めている。

 1R、2度目の王座挑戦を狙う。慎太郎が攻勢に出た。右ボディストレートから右のテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)と左フック、右ストレートを畳みかけ、稲井を窮地に追い込む。実をいうと、稲井にとって今回は70㎏級の初陣。今年1月の『DEEP☆KICK 50』に出場したときには-68㎏級での参戦だった。「効いてはいなかったけど、階級を上げての70㎏級だったので、パワーが全然違っていた。そこで、ああいう展開になってしまった」(稲井)

 コーナーに戻ると、稲井はセコンドから「気持ちを入れ換えろ」「ジャブを付いて、もっとコンパクトに」という指示を受けた。果たして2Rになると、稲井は前に突っ込んでワンツーを打ち込み、さらに左を追撃し試合の流れをたぐり寄せる。対照的に慎太郎の方は攻め疲れなのか、一気に劣勢に追い込まれた。これで完全にイーブン。

 3Rになっても、疲労の色を隠せない慎太郎に稲井は右を思い切りヒットさせ、相手陣営からのタオル投入を呼び込んだ。試合後、トーナメント決勝へと進んだ稲井は意外な事実を打ち明ける。「今回の話が来たのは今年4月。でも、『いまのままだと70㎏級では勝てない』と、伊藤代表の方から一度オファーを断ってしまったという。稲井は会長とトレーナーの説得を試みた。「もう一度出してもらえるように頼み込みました。幸い枠はまだ空いていたので、今回のチャンスを得ることができた」地元徳島から20名の応援団が大阪まで駆けつけてくれたことは、逆転の大きな原動力になったと振り返る。「それが一番心強かった。応援はずっと耳に届いていました」

 決勝は今秋にも開催される予定。稲井はそれまでに70㎏級の身体を作り上げるつもりだ。「フィジカルトレーナーをつけて練習しています。決勝までにもっと身体を作れると思う」決勝で龍威地に勝てば、王者・籔中への挑戦が実現する。DEEP☆KICKのチャンピオンになるまで、稲井は大阪でのファイトに専念する覚悟だ。    


▼メインイベント

 DEEP☆KICK-70kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R

 ×慎太郎(teamBonds)

 ◎稲井良弥(TARGET)

TKO 3R33秒 セコンドタオル投入

※稲井良弥が-70kg挑戦者決定トーナメント決勝に進出

           

セミファイナル 勇志 vs 久津輪将充

 サウスポーの勇志 (真門ジム)とオーソドックスの久津輪将充(888GYM)のセミファイナル。1Rは左ミドルで勇志が試合の主導権を握ったかのように見えたが、2Rになるとようやくタイミングの合ってきた久津輪が左の一撃でダウンを奪う。試合の流れを引っくり返された勇志は必死に反撃を試みるが、ときすでに遅し。三者とも29-28で888GYMの久津輪が勝利を収めた。

 試合後、マイクを握った久津輪は本部席に座っていたRISEの伊藤隆代表に「僕をRISEで使ってもらったらうれしい」とアピールした。もし、RISE参戦がすぐに実現しなければ、久津輪は今秋スタートの-57㎏挑戦者決定トーナメントに参戦したいという気持ちもあるという。                                                              


▼セミファイナル DEEP☆KICK-57kg契約 3分3R

 ×勇志 (真門ジム)

 ○久津輪将充(888GYM)

判定0-3(28-29、28-30、28-29)


第6試合 KING TSUBASA vs 清志

 妻の妊娠と出産のため、戦列を離れていたKING TSUBASA(ROYAL KINGS)が復帰。NJKFの清志(NJKF KTF)と激突した。1RからTSUBASAは相手の攻撃に合わせてカウンターを狙う。2Rになると、そのタイミングは合うようになり、左で先制のダウンを奪うと、続けざまに放った右で清志をキャンバスに這わせた。

 もうじき二人目の子供が産まれるというTSUBASA。家族にとって今回のKO勝ちは最高のプレゼントになったか。


▼第6試合 DEEP☆KICK-51kg契約 3分3R

 ◎KING TSUBASA(ROYAL KINGS)

 ×清志(NJKF KTF)

TKO 2R58秒 レフェリーストップ


休憩前マイクパフォーマンス

 休憩前には7月18日(日)エディオンアリーナ大阪にて開催の「Cygames presents RISE WORLS SERIES 2021 OSAKA」に出場のDEEP☆KICKを主戦場とするファイター、

中村寛(BKジム)選手、

百花(魁塾)選手、

YU-YA(魁塾)選手、

力哉(BKジム)選手、

村上真基(ROYAL KINGS)選手、

長谷川英翔(誠剛館)選手に加え、

RISEクリエーション株式会社 代表取締役 伊藤隆代表がリング場に登場した。

マイクでは伊藤代表より次回RISE大阪大会の見どころ、そして各選手たちの意気込みが語られた。DEEP☆KICKファイター達のRISEでの熱き戦いに期待したい。



第5試合 井上敬太 vs 成尾拓輝

 デビュー以来2戦全勝(2KO)の井上敬太(NJKF誠輪ジム)がDEEP☆KICK初登場。「期末テストがあるので、早めに倒して帰る」と宣言していた学生キックボクサーの成尾拓輝(究道会館)と対戦した。井上はバランスがよく、フィジカルも新人離れしているものを感じさせたが、如何せんキャリア不足。一方の成尾も一発当てるまではいいものの、その後の追撃がない。結局、三者三様の痛み分けに。


▼第5試合 DEEP☆KICK-57.5kg契約 3分3R

 △井上敬太(NJKF誠輪ジム)

 △成尾拓輝(究道会館)

判定1-1(30-29、29-29、29-30)


第4試合 KING龍蔵 vs 湧也

 1R、動きの堅い湧也(BOSS GYM)に対してKING龍蔵(ROYAL KINGS)は右ローで削りにかかる。湧也は明らかに効いている素振りを見せる場面もあったが、左のパンチを振ると、龍蔵はうしろに下がる。まさに一進一退。2R以降も両者はシーソーゲームを繰り広げ、終わってみれば、1-1のドローに終わった。


▼第4試合 DEEP☆KICK-55kg契約 3分3R

 △KING龍蔵(ROYAL KINGS)

 △湧也(BOSS GYM)

判定1-1(30-29、29-29、28-30)


第3試合 水本伸 vs 祐輝

 名古屋からやってきた水本伸(NJKF矢場町BASE)は1R、パンチの打ち合いからダウンを奪う。あとがない祐輝(OU-BU GYM)は2Rから独特のタイミングで相手の懐に入っての右や左で追い上げる。しかし、3Rになると、水本はパンチの連打で祐輝の追撃を断ち切り、プロ4勝目をあげた。


▼第3試合 DEEP☆KICK-58.5kg契約 3分3R

 ○水本伸(NJKF矢場町BASE)

 ×祐輝(OU-BU GYM)

判定3-0(29-27、30-27、29-27)


第2試合 塚本望夢 vs 斗哉

 ジュニアではトップを極めた者同士の一騎討ち。お互いデビュー戦ながら、塚本望夢(teamBonds)はネオンのように光るド派手なガウンを着て登場して、観客の度肝を抜いた。試合開始直前、リングが壊れるアクシデントが発生したが、関係者の懸命な復旧作業で試合はすぐ再開した。

 1Rから塚本と斗哉 (昇龍會)は激しい打ち合いを見せ、場内は大盛り上がり。何度もリングアナが「声を出しての応援は禁止させていただきます」と制するほどだった。一進一退の攻防の中、2R終了間際、塚本は右の飛びヒザをヒットさせる。3Rも塚本は試合を優位に進め、三者とも30-28のスコアでプロデビュー戦を飾った。今大会の前半戦では文句なしのベストバウトだった。


▼第2試合 DEEP☆KICK-51kg契約 3分3R

 ○塚本望夢(teamBonds)

 ×斗哉 (昇龍會)

判定3-0(30-28、30-28、30-28)


第1試合 玉垣集 vs 相良一志

 空手衣を着て入場した相良一志(究道会館)。1Rはローを中心に気持ちで押す展開に。2R、返しの少ない玉垣集(NJKF理心塾)に対して、引っかけのの飛びヒザ蹴りで先制のダウンを奪う。その後も相良は玉垣をロープに詰め、右ローでグラつかせる。2R終了時点でのオープンスコアは三者とも20-18で相良。その勢いで3Rも相良はローを効かせ、三者とも30-27のユナニマスデシジョンで完勝した。


▼第1試合 DEEP☆KICK-55kg契約 3分3R

 ×玉垣集(NJKF理心塾)

 ○相良一志(究道会館)

判定0-3(27-30、27-30、27-30)


〈オープニングイベント〉

NEXT☆LEVEL提供試合

オープニングファイト第2試合 井上廉平 vs 柴田聖輝

 柴田聖輝(魁塾)のセコンドには同門で大先輩の百花(魁塾)がつく。まるで母親のようだ。柴田はワンツーからの右ミドル、さらに井上廉平(BKジム)の懐に入ってカウンターのヒザ蹴りを見舞う。その後井上から2度ローブローを受けるが、試合の流れは変わらない。3R、セコンドからの「気持ちを見せろ」という指示通り、果敢に猛攻を見せる井上だったが、柴田が2-0で振り切った。


▼OP第2試合 -55kg契約 1分3R

 ×井上廉平(BKジム)

 ○柴田聖輝(魁塾)

判定0-2(29-30、29-29、28-30)


オープニングファイト第1試合 上窪星 vs 荘喜蓮

 山崎海來(真門teamsol)が欠場。代役の荘喜蓮(真門teamsol)が上窪星(昇龍會)と対戦した。1R、組み付きからのヒザ蹴りで荘が試合を優勢に進める。しかし、2Rから上窪が右ストレートと左ミドルのコンビネーションで挽回。3R終盤はお互い距離を縮めて激しく打ち合ったが、3-0で上窪が判定勝ちを収めた。


▼OP第1試合 -47.5kg契約 1分3R

 ○上窪星(昇龍會)

 ×荘喜蓮(真門teamsol)

判定3-0(30-29、30-28、30-29)


◎DEEP☆KICK 53

2021年7月4日(日)
泉大津市・テクスピア大阪
OPEN 11:30 / START 12:00

◎DEEP☆KICK 54

同日開催
OPEN 15:30 / START 16:00


〈会場アクセス〉

〒595-0025 大阪府泉大津市旭町22−45

電話: 0725-31-4402


〈チケット〉

VIP席 ¥15,000 S席 ¥8,000 A席 ¥6,000

※当日券は¥1,000UP

※一部、二部チケット別料金(全席入替制)


〈チケット販売〉

DEEP☆KICK実行委員会(TEL 06-6754-8588)

または出場選手および所属ジム


〈問い合わせ〉

DEEP☆KICK実行委員会(TEL 06-6754-8588)

https://www.deep-kick.com