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【居残りカフェ報告】オンライン茶話会後のお話

2021.07.13 01:41

5月8日に開催されたオンライン茶話会「集まれ!へき地を目指す学生たち!」の

後に有志で開催された居残りカフェの様子を学生さんがまとめてくださいました。


新卒でへき地に行っても大丈夫かな、と多くの学生さんが心配するところだと思いますが

現職保健師の方や新卒でへき地に就職することを決めた学生さんの回答が見事です。


ぜひ学生さん、教員の方、今後新卒学生さんを採用する可能性のあるへき地の方達に

お読みいただきたいと思います。


後日、学生さん同士で集まり今後の活動について話し合ったそうです。学生部会が実現するのか、またご報告します。


○参加者

学生:4名、保健師:2名


質問①:なぜへき地の保健師になりたいと思ったのか、興味を持っているのか。


回答①:高校卒業後、他県へ行き、働く中で人々に地域性(文化や共通するものがあった)を感じ、おもしろいと思った。(勤務先では北海道〜沖縄まで多くの方が働きに来ていた)

島の人々は生活のほとんどを自分たちの力で支えていて、島には人の生きる原点、生き抜く知恵があるのではないかと思いそれを見てみたい、自分も一緒に身につけたいと思った。狭い社会だからこそのよくあるおせっかいが、自分にとっては心地よく思える(幼少期は向かい側に住む方の名前も知らないような家庭で育った。数年前、埼玉県の田舎に住んでいたことがあり、そこで地域の方々にお世話になったこともきっかけ)。島はこれからの日本社会の未来予想図に思え、島での活動や心地よいおせっかいが、今後日本社会全体でも求められるのではないかと考えているから。また、温暖な気候、自然が好きであるので南の島に行きたい。


回答②: 看護学生ではない私がへき地の保健活動に興味を抱いた理由は、公衆衛生・疫学について大学で学んでいるからで、研究は地域包括ケアシステムについて進めています。公衆衛生や疫学は集団の健康を対象としますが、それでもパーソナルな対応・実践・調査が必要となると思う。

その中で、へき地での保健活動は住民と密接な関係を築きながら、集団全体の健康維持を図っているところに注目をした。

地域包括ケアシステムの実現に向けて、住民、医療、福祉、行政がどのように関わり支え合っていくか、へき地という人間関係の濃い場所だからこそヒントとなることがあるのではないかと考えている。


回答③: 今年の春休みに与論島の保健センターにインターンに行った。そこで島の人々と関係を築きながら活動している保健師の姿を見て、都会ではなく地方の保健師として活動したいと思った。へき地かどうかは決めていないが、地方で働きたいと思っている。




質問②: 新卒でへき地の保健師になることに対し不安はないのか。(特に研修、教育体制において)新卒でへき地保健師を目指そうと思えた理由は? 


・初めは看護師を数年やってから保健師になる予定だった。しかし、看護師になった後、いざ保健師を目指そうとなった時に、保健師に絶対になれるという保証もないと思った。いずれは保健師になりたいと今既に思っているのなら、新卒で目指しても良いのではないかと思うようになった。

研修や教育体制については、へき地だから教育が劣っているとは思わないし、都市部だから良い教育が受けられるとも限らないと考えている。もし研修などの体制が整っていなければ、どうすれば受けられるようになるか、考えていけば良いと思った。簡単なことではないと思うが、ないものを作っていくのも、保健師の役割だと思っている。


質問②について、現任保健師はどう考えているか。

・入職当日の午後に、健診あるからよろしくね、手伝ってねと言われた。看護師をやっていれば、不安がなくなるわけでもない。他の自治体との勉強会にも参加できるので学んでいく方法はある。




質問③:夜間の大学院はあるのか。また、働きながら通うことは可能か。へき地の保健師は人数が少なく、大学院など別の場所で勉強したいと思った時に抜けられるのか。


・学生と教員の関係性次第で、その学生に合わせた指導をしてくれている。全ての大学院ではないが、土曜日や平日夜間講義やゼミ開講していると思う。オンラインで学べる学校もある。コロナの影響もあって、そのような機会が増えている。しかし、集中講義等は平日の日中にあるので、働きながら通っていた同期は有給を使っていた。休職して通っている方もいて、休職の中でも、無給や出張扱いなど様々なパターンがあったので、検討してみてください。また、長期履修制度で修士課程2年を3年、休学含めて4年以上で修了する方もいるので、自分自身の状況に合わせて計画してみてください。どうしても、研究していくなかでインタビューや分析で平日お休みしなければならないことがあるのでそれは覚悟

した方が良いと思います。



オンライン茶話会では、以下のような質問に対する会話もあり、参加者たちには、有意義な学びの時間になっていました。


・学生部会をやっていきたい目的は何か。

・新卒でへき地に就職することについて、現任保健師はどう考えているか。

・地域包括ケアシステムやへき地での看取りについて現状を知りたい。

・(看護学生以外の学生から):保健師志望ではないが、市町村保健センターなどで、公衆衛生に関する研究等を行うことは可能か。