Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

フランス革命の道31-扇動者デムーラン

2021.07.13 08:42

さてパレ・ロワイヤルは騒がしい。その中に26歳のカミーユ・デムーランというアジテーターがここぞとばかりに雄弁を発揮し「武器を取れ!自由か死を」と演説し、6千人がヴァンドーム広場(現在コンコルド広場)に向かって行進を始めた。デムーランはこれで有名になって革命の主役の一人に踊り出る。

国王軍は「解散せよ」と脅しもみ合いになった。そこへ民衆派の衛兵隊がやってきて、国王軍を追い出してしまうのだ。民衆は「武器を!」と叫び、銃砲店などから武器を調達、さらに憎悪の対象となっていた徴税人組合が襲われ、食料品店、修道院も略奪にあった。

1789年7月13日、国民議会の数人の議員が市庁舎で会議し、「市民軍」をつくることにした。この市民軍はとりあえずパリの紀章赤青のマークをつけた。やがてこれが三色旗になる。そしてさらなる武器を求めて、当時軍人の病院だった廃兵院へ行進するのである。

8万ともいわせる市民が廃兵院を取り囲み、押し問答のあげく院の中に突入を敢行する。ここで3万丁のマスケット銃が押収され、大砲も奪取した。もはや怖い物なしの市民軍は、今度は弾薬を取りに行く。それはどこにあるのか、そうだバスティーユ監獄にあるだろう。