緊張する緊張しない
昨日の話しの続きですが、優位診断する時に筋力検査というのは非常に重要な意味をもってきます。それは触診でも全く同じです。
ただ、筋肉の反射は、電気のある、なしと同じで、それだけでは何の意味もありません。
筋力検査は、電気が入っている状態0、電気の入っていない状態1というのと何ら変わりはない訳です。もちろん、その反対に電気が入っている状態を1、電気の入っていない状態を0としても何の問題はありません。初期設定の問題です。
つまり緊張しているか弛緩しているかには何の意味もないということです。 この意味をわかっていない人が多いのが一番の問題です。
緊張するか緊張しないかだけでは何の判断もできないということです。 しかし、この0と1が複雑に組み合わさっていくことで、それに意味を持たせていくことができます。
0010は文字の「あ」と対応するとか、0011は文字の「い」と対応するというようなシステムを構築して運用していけば0と1に意味がでてきます。
大まかに言えば、これがコンピュータの仕組みです。筋力検査はコンピュータの仕組みと全く同じと考えると理解しやすいのです。感覚を科学する場合、このような考え方が基本的にないと、緊張=悪、弛緩=善という変なシステムが出来上がってしまいます。
そんな単純なものではありません。 O-リングテストが流行った最初の頃は、このような単純な議論をする人が多く、緊張=悪=O-リングならオープン、弛緩=善=O-リングならクローズという間違った見解が根付いてしまいました。
これが筋力検査の大きな欠点となり似非科学だと言われるようになった訳です。 また、それだけで全てを決める必要はないので、問診も科学的な検査も組み合わせれば、より良いシステムとなることは間違いありません。
問題は術者の思考によって変化するシステムだと言うことです。