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洞の間2 ~Dougyou's room

横河童の悩み

2021.07.15 22:55

 これは比叡山横川に住む、二匹の河童のお話です。

 「弁天さんとこの水屋。もうじき倒れますねぇ... 直しますか?!」


 河童Dはホウレン草とコウジが大好物。



 しかし、その報告を受けた執事の河童Eは、突然怒りはじめるのです。


 「もう、たいがいにしてくださいよ~ あれもこれも直していたらきりがないじゃないですかっ!!」



 先日、排水と治水と給水の工事を終えたばかり。


 「ほどほどにしてくださいよっ! ほどほどにっ」


 誰のナニに対して怒っているのでしょう???



 執事になってからのこの三年。お金が出ていく一方なのです。


 イライラもしますよねぇ...

 「知っちゃったら、こちらとしてはやらなきゃいけないぢゃないですかぁっ!」「気がつかないでくださいよ。。。もぉ」

 輪番は三年毎の交代制なものだから、先輩方が巧く立ち回って来た結果。。。とはいえ


 河童Eの輪番の時に、穀物用の冷蔵室がご臨終したり、乾燥機がご臨終したりと


 とにかく大物がどんどんと、その寿命を迎えて行くのです。



 比較的、臭いものに蓋をするのが下手くそな河童たちは、どうしても正面から向き合ってしまうのです。

「しょうじきぃ~わかりますわかります」とか「ゆってみればぁ~えぇっえぇっ」


 これらのワードが出てくると、だいぶ末期症状で


「ちょっとまってください!」


 からの、永野ダンス♪「ゴッホより~写楽より~御影がすっきぃ~♪」


 と、ヤバくなられます。そして閃く...



 「そうかぁっ! もう弁天さんのお掃除は止めてくださいっ♪ 汚くしておけば、人は寄らないのでぇ~😃」


 「デスっdeath! なるほどぉっ! センセ、それはご迷案death 水も止めておきますぅっ~」



 サイコーじゃないですか?!ウチのセンセは~

 一方、如法水から出てきた、河童Dはスッキリさっぱりです。


 ナマサマンダボダナン メイギヤシニエィ ソワカ

 

 ホウレン草さえしてしまえば、彼の責任はゼロなので、お気楽極楽なのです。



 「なんか、崩れた水屋の屋根の下敷きになった子供が見えたのよねぇ~」


 でもね... 考えてみたら、営業妨害も甚だしい!ってハナシなんです。


 それこそ、山には坊さんが余るほどいるし、横川霊園にはまだ空きがあるみたいだし。。。


 だから、河童Dはお偉いさん方に目をつけられているのです。




 だけど、へのかっぱ~♪ なんくるないさ~