【研究会】多和田葉子の演劇(全3回)
戯曲『夜ヒカル鶴の仮面』をめぐる連続研究会のお知らせです。
2019年、くにたち市民芸術小ホールの geisho stage creationシリーズとしてリーディング上演を行った本作を、今秋、京都芸術大学の劇場実験型プロジェクトして新たな演出で上演します。制作に先駆け、研究者と実演家が集まり、多和田葉子の演劇の面白さを語り合う連続研究会を開催します。
登壇者:
谷川道子(東京外国語大学名誉教授)
小松原由理(上智大学准教授)
谷口幸代(お茶の水女子大学准教授)
關智子(早稲田大学他非常勤講師)
斎藤明仁(上智大学)
川口智子(演出家)
山田宗一郎(俳優)
中西星羅(俳優)
※各回の登壇者は変わる可能性があります。ご了承ください。
2回目ゲスト:
土屋勝彦(名古屋学院大学教授)
日時&内容:
第1回 2021年8月4日(水)19時~21時
TMPの発足をきかっけとして、2019年くにたち市民芸術小ホールで、小山ゆうなと川口智子、2人の演出家が多和田葉子の戯曲のリーディング上演に取り組んだ。小山は、小松原由理がドイツ語から訳しおろした『オルフォイスあるいはイザナギ 黄泉の国からの帰還』、川口は、1994年に発表された日本語版の『夜ヒカル鶴の仮面』をそれぞれ上演し、各上演のあとに多和田葉子とともにトークを行っている。
第1回研究会ではは、秋のワーク・イン・プログレスに向けて、”大人の遊び”とも評された『夜ヒカル鶴の仮面』のリーディング上演を一部動画等でふり返りながら、多和田葉子の戯曲の世界に入っていく。
第2回 2021年8月25日(水)19時~21時
『夜ヒカル鶴の仮面』は1993年多和田葉子初の戯曲作品『Die Kranichmaske, die bei Nacht strahlt』として「シュタイエルマルクの秋」で初演され、その後、1994年に多和田自身の邦訳版が「すばる」に掲載された。多和田自身の手によるドイツ語版と日本語版の『夜ヒカル鶴の仮面』には、言語間の翻訳というだけでは説明しきれない多くの違いがある。第2回、第3回の研究会では、この2版の違いを手掛かりに、戯曲を読み込んでいく。
第3回 2021年9月13日(月)19時~21時
「「再読」行為の中で」と題する最終回は、翻訳や上演というプロセスを通して”再読”される戯曲『夜ヒカル鶴の仮面』の可能性を考える。多和田のエッセイ「身体・声・仮面――ハイナー・ミュラーの演劇と能の間の呼応」(『カタコトのうわごと』2007年、青土社)や、ドイツ語版初演である1993年のグラーツでの劇評などを手掛かりに、多和田が戯曲に仕掛ける謎を楽しむ。
開催方法:
ZOOMにて開催
参加費:
無料
申込方法:
こちらのメールフォームよりお申込みください。
お申し込み後、開催の前日を目途に、ZOOM URLをお送りします。
各研究会開催日の2日前を目途にお申込みください。(直前でもお申込みは可能です)
主催:
学校法人瓜生山学園 京都芸術大学
<舞台芸術作品の創造・受容のための領域横断的・実践的研究拠点>
2021年度「多和田葉子の演劇 ~連続研究会と『夜ヒカル鶴の仮面』アジア多言語版ワーク・イン・プログレス上演~」研究代表者:谷川道子
協力:
(公財)くにたち文化・スポーツ振興財団
上智大学 ヨーロッパ研究所