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EDICOLANTEのイタリア小さな可愛い街の旅行記とコラム

カゼルタヴェッキア Casertavecchia

2017.01.29 17:45

カンパニア州 カゼルタ県

カゼルタの北東へ約10km、標高414mの旧市街。テイファティーニ山脈(Monti Tifatini)のヴィルゴ山の坂にある。カゼルタ城や大聖堂が見どころ。ロンゴバルド、ノルマン、スエビアラゴン家へと渡ってきた。

現在ではカゼルタヴェッキア(古いカゼルタという意味)と呼ばれているが、王宮が建てられる以前はシンプルにカゼルタと呼ばれていた。Casa Hirta(丘の上の住宅群という意味)でも呼ばれていた資料も残っている。8世紀には存在していた町だが起源は不明。


サン・ミケーレ・アルカンジェロ大聖堂 Duomo di San Michele Arcangelo

12世紀。アラブ-ロマネスク様式(Arabo-Romanico)

1113年にカゼルタの司教(Vescovo Rainulfo)の命令で建設開始、1153年に完成。大天使ミカエルに捧げられた教会。翼廊、クーポラ、鐘楼はゴシック様式で13世紀に建設。1600年代後半に、ロマネスク様式だった内装を、バロック様式に改築。

大聖堂のクーポラ

南のアラブの影響がある デザイン、アラブーロマネスク様式(Arabo-Romanico)司教 Vescovo Stabile (1207-1216)が建設。

外部からは丸く見えるが、内部は八角形の構造になっている。

外部デザインはサレルノの大聖堂に共通する、シチリア文化の影響を受けている。 12世紀後期のラヴェッロの教会(グラディッロのサンタマリア、サン・ジョバンニ・デル・トロ)と類似点があります。

大聖堂の鐘楼

向かって正面右側にある高さ32mの鐘楼。1234年に、Federico II、vescovo Andreaの指揮により完成。 ゴシック様式。先頭部分にいくつかの円筒形のデザインがあるのが面白い。

大聖堂の鐘楼の尖塔アーチを抜けると左にアンヌンチャータ教会(Chiesa dell'Annunziata)があり、カゼルタ城へ続く坂道へ。

ファサード(正面)アラブ=ノルマン様式(Siculo-Normanno)

凝灰岩で出来ており、この様式は、アマルフィモンレアーレガエータの大聖堂でも見られる。特に特徴が出てるのは、プーリア州のビトント(Bitonto)とトラーニ(Trani)の大聖堂。

動物彫刻(Zoomorfe)が多く建物から飛び出している可愛い教会。

中世の頃に動物が使われているのは、神の創造を意味するそうです。

野獣が使われるのは、美徳と悪徳、良いことと悪いことの永遠の闘争を意味します。この人は襲われているのでしょうか。


1600年代後半に、ロマネスク様式だった内装を、バロック様式に改築。




円柱のデザインが少しづつ違う。

1600年代の講壇(Pulpito)の細部。あちらこちらに動物デザインが。

大理石のコズマーティ様式の床

カゼルタヴェッキアの大聖堂


カゼルタ城

小さな町ながら、丘の一番高いところに、9世紀頃の城跡がある。現在も、その威厳が想像できるほどです。周辺は松の木が並ぶ公園です。

861年、カプアの伯爵がカゼルタ城を、 879年に立派な要塞を建設。敵のどんな侵略に対しても安全な防波堤を目指しました。 高さ32メートル、約10メートルの直径の塔があり、城への攻撃があった場合にも、堀があるためアクセスが難しくなっていました。 塔には橋を持つ入り口があり上層円形の部屋で構成。いくつかあった塔のひとつは貯水槽として役立てていました。 現在残っているのは残念ながら一棟だけ。


司教の館 Palazzo dei Vescovi

鐘楼側の建物。ベネディクトゥス13世 (ローマ教皇)も宿泊。


アンヌンチャータ教会 Chiesa dell'Annunziata

13世紀後期のゴシック様式の教会。貴族の紋章が入った1700年代の扉口。


その他の見どころ

サン・ロッコ礼拝堂 Cappella San Rocco

17世紀の城壁外の教会。



特産品

はちみつ、オリーブオイル、アスパラガス、ワイン


イベント

毎年9月に町のお祭りが開催される。


写真集

カゼルタヴェッキアからカゼルタの王宮が見える。

天気が良ければヴェスヴィオ火山も望める。

ポンペイの町を灰で埋め尽くした世界一有名なヴェスヴィオ火山。

中世の頃から変わってなさそうな小道。


長閑に家畜の鳴き声が聞こえる。


ローマ時代の大理石の彫刻の断片

交通

カゼルタまでは主要都市から電車やバスで。

バス

(という↑情報があるが確認が必要。)