第41回直方谷尾美術館室内楽定期演奏会
2021年7月24日(土)17時開演 16時30分開場
バロックから私たちの時代の楽曲で祝うベートーヴェン250歳
第9夜 チェロ・リサイタル シリーズ9
<Program> 紹介(演奏者のサイン入り!)
L.v.ベートーヴェン ピアノとチェロのためのソナタ 第2番 ト短調 作品5-2 紹介
J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲 第5番 ハ短調 BWV1011 紹介
D.ヒース オン・ファイア 紹介
A.ペルト 鏡の中の鏡 紹介
M.カステルヌオーヴォ=テデスコ フィガロ 紹介
<出演者> 渡邉辰紀(チェロ) 渡邉麻美子(ピアノ)
<新聞紹介> 紹介
<レビュー> 紹介
<公益財団法人 日本室内楽振興財団 助成事業>
【5つの名作でベートーヴェンの生涯を綴る!】
今回は、5つのプログラム曲をベートーヴェンの生涯に重ね、それに思い馳せて、堪能していただく趣向です。(詳細は後述の渡邉辰紀さんからのメッセージの中で。)
そして、この構成はコロナ禍と闘う私たちの心を揺るがしてくれましょう!
渡邉辰紀さんは東京藝術大学卒業後、ドイツのデトモルト音楽大学に留学。
在学中より当地で活動を積極的に行い、北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団に首席奏者として入団。
10年在籍後、完全帰国。
東京フィルハーモニー交響楽団の首席に就任されました。
お二人の来演は2012年4月の第8回に次いで2回目。
当夜の印象は とにかく、スゴイ!
音楽のスケールが大きく、私たちオーディエンスは圧倒され、陶酔の渦へと巻きこまれます。
そして、これを機にクラシック音楽に馴染み深くない方も演奏に反応を還すようになり、現在の演奏者と聴き手が熱く一体となる始まりとなったのです。
ご出演の東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者、渡邉辰紀さんからのメッセージです。
昨年はベートーヴェンが生まれて250年のアニバーサリー・イヤーでしたが、この演奏会シリーズでは「250歳を祝う」とのこと。
誕生日の今年12月15日まではベートーヴェン250歳です。
ならばと、全くのこじつけですが、プログラム曲をベートーヴェンの生涯に準(なぞら)えて、それぞれの曲に標題をつけて、一つのストーリーのように構成してみました。
【畏怖と情熱、希望】:L.v.ベートーヴェン チェロ・ソナタ 第2番
【苦悩】:J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲 第5番
【絶望】:D.ヒース 《オン・ファイア》
【浄化】:A.ペルト 《鏡の中の鏡》
【喜劇】:M.カステルヌォーヴォ=テデスコ 《フィガロ》
ベートーヴェンはアルコール依存症の父親からスパルタ教育を受け、20代前半に名声を博しましたが、後半から難聴が始まり、遺書を書くまでの絶望感を味わいました。
しかしそれを克服し《第九》交響曲などの傑作を次々に生み出したのです。そして亡くなる間際の最後の言葉が「諸君、喝采したまえ。喜劇は終わった」だったそうです。
ベートーヴェンの生涯に想いを馳せつつ、彼が過酷な運命に立ち向かったように、コロナに打ち勝ち、《喜劇》の年にしていきたいですね。
渡邉辰紀