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不動明王

2018.07.19 03:10

https://enman-inn.com/about/fudoson/ 【揺るぎないみ心「不動心」 で、私たちの悩みや心配事を聞いていただける「お不動さん」】より

仏教の信仰対象であり、密教特有の尊格である明王の一つです。五大明王の中心となる明王でもあリ、大日如来の化身とも言われ、日本仏教の中でも広く信仰されています。

不動尊について

「近畿36不動尊第25番霊場」に選定毎月第2日曜日と28日は「お不動さんの日」。

本院に伝わる、秘仏金色不動明王の不思議なお力で運を開き、願いをかなえる護摩供を厳修致します。

人を救う心「慈悲心」

身の回りには、自分の力ではどうにもならない危難や災厄が渦巻いています。

このような心の動揺や浮世の波風を、切り払っていただくようにお祈りする仏様がお不動さまなのです。祈りと行のあるところ、お不動さまは必ず現れ給い、広大なご利益をお授け下さるのです。

お経には、お不動さまにお祈りすれば、福寿増長・家内安全・五穀豊穣・息災延命など諸々の功徳を与えて下さることが説かれ、七難即滅・七福即生のご加護を与えています。

また、お不動さまの恐ろしいお顔は、何者にも怖れず、わたくしたちを救ってくださる優しいみ心、慈悲のみ心を表します。

右手は悪を破る力を示し、左手は悩む人を引き寄せる力を表しています。

つまりこの強いお力と深い慈悲のみ心が、一つになっている仏さまです。

智慧の仏さま

お不動さまは「不動明王」ともいわれますが「明王」とは智慧の王様という意味です。

お不動さまが背中に背負っておられる炎はご自身の体から出ておられるエネルギー「意思の力」の中に「智慧の力」が表れているのです。

揺るぎないみ心「不動心」。お不動さまとは、文字通り「動かないこと」を意味します。

動かないものには、いろいろありますが、山は動かないものの代表です。

インドの言葉では、お不動さまのことを「アチャラ」と申します。

これは山という意味でもあります。

これは、お不動さまの揺るぎない心「不動心」を表しているのです。わたくしたちが、いろいろ心を悩まし、心配し、何かに頼って心の安定を得たいと願うとき、お不動さまは最も頼りになる仏さまなのです。

護摩について

「護摩」って?

「護摩」というのは、サンスクリット語の「ホーマ」からきており、「物を焼く」という意味です。物を焼くと炎があがりますが、燃え上がる炎は「天の口」を意味し、仏の智慧の象徴でもあり、その口から供物を食します。

お護摩は密教の秘法で、火中に供物を投げ入れて御本尊を供養し、そのご加護を願う儀式です。この修行を通して精神の向上につとめ、様々な願いの成就を祈ります。

お護摩を修行する時は、多くの場合御本尊として不動尊がお祀りされます。不動明王が背中に火炎を背負っておられるのは、全身火炎となってすべての生命(衆生)のいっさいの煩悩障難を焼きつくす、火生三昧のご精神に住まわれていることを現しています。

このように不動尊は護摩供の御本尊としてまことにふさわしい仏様で、お不動様とご本尊供養の儀式(護摩供)と衆生とは仏の慈悲により深く結ばれているのです。

お願い事の例

除災招福 商売繁盛 家内安全 心願成就 病気平癒 大願成就 学業成就 良縁結婚成就

交通安全 開運


https://www.yoriso.com/sogi/fudomyoo/ 【不動明王とは?真言の唱え方や効果などについて】より

仏教には名だたる守護神が存在します。そのなかでも、不動明王という名前は1度は聞いたことがあるという人もいるのではないでしょうか。仏像や仏画では怒りの形相が表現されることが多く、怖いと感じる人もいるでしょう。

そこで、不動明王とはどのような守護神なのか、そして東京周辺で祀られている神社はどこなのかを紹介します。

不動明王とは

不動明王は、元々はインド神話の三大神の一人であるシヴァ神の別名とされ、その梵名はアチャラナータと言います。その意味は「動かない(不動)守護神」です。日本へは空海によって持ち込まれ、密教の最高位である大日如来の化身とも言われています。

普段は柔和な大日如来が、優しさだけでは通用しない人々を救済するために、あえて怒りの形相をしているのです。真言宗や天台宗、日蓮宗などの宗派および修験道で広く信仰されるようになっていきました。邪悪な相手には徹底的に厳しく、人が間違った道へ進もうとした時には、正しい道へと戻れるように諭してくれる存在であり、全国各地ではお不動さん、または不動尊と呼ばれ親しまれています。

迷いの世界から煩悩を絶ちきり、仏の道を教えてくれる尊い存在なのです。

そして、不動明王は五大明王の中心的な存在でもあります。五大明王とは四方の方角を守る明王で、中央は不動明王が、東には降三世明王、西には大威得明王、南を軍荼利明王、そして北には金剛夜叉明王が位置しているのです。

また、宗派によっては金剛夜叉明王の代わりに烏枢沙摩明王が五大明王として数えられることもあります。その使命は仏教へと民衆を帰依させるため教え導くことです。

不動明王の像容

不動明王の像容は、右手には倶利伽羅剣という剣を握っています。この剣は、邪悪な心や迷う心を断ちきることを表しています。また、左手に持っている網は羂索と呼ばれ、悪い心を縛り上げることにより、善き心を呼び起こさせるためのものです。その表情は非常に厳しく、右目は天に向けられ、左目は地面に向けられています。天地眼と呼ばれているこの眼は、天地を隅々まで見守っているということを表しているのです。

また、口元からは右牙が上を向き、左牙は外側を向いているのが特徴です。仏の多くは柔らかな表情をしているものが多いなか、なぜ不動明王の表情がここまで険しいのかと言うと、そこには理由があります。

実は不動明王はとても慈悲深い仏なのです。そして、その慈悲深さゆえに、救済が難しいとされる煩悩を抱えた人々も力ずくで救おうとしているのです。その恐ろしい形相が人間に向けられているのは、常に見ているということを意味するのです。青黒い色の体で表現されることが多く、それは煩悩という名の泥にまみれもがく人々を救おうとしている姿を表しているのです。その髪は莎髻と呼ばれる形で、その弁髪は左肩に垂れているものが多く見られます。

その理由は、頭の上は仏の世界を表し、その垂れた左側は人々が暮らす世界を表しています。不動明王が常に人々のことを気にかけ見守っているということを表しているのです。

そして、その腕は2本で表現される時もあれば、4本で表されることもあります。また、背中には迦桜羅焔を背負っています。迦桜羅とは伝説上の鳥で、毒を持っている動物(毒蛇、悪龍)を食べるとされています。そして、その炎は毒を焼きつくすと言われています。迦桜羅焔は、人々にとっての毒である煩悩や欲望を燃やし尽くしてくれるのです。更に足の下には磐石が置かれ、迷いがない安定した心を表現しています。また、救済を求めるすべての人を救うまではその場を動かないという決意を表しているとも言われています。

不動明王のご利益

不動明王は現世利益が得られる仏として知られています。現世利益というのは、生きている間に得られる利益のことです。そこで、どのような利益が得られるのかを紹介します。

煩悩退散

煩悩は、人の心を悪の道へと誘います。その数は108もあるとされ、仏道の邪魔をします。不動明王に祈願することで、煩悩を断ち切ることができ、悪しき部分を燃やし尽くしてくれるのです。

厄除け

不動明王の剣は、あらゆる邪悪なものを打ち砕くことができることから、厄除けに効果があるとされています。

学業成就

不動明王の明という文字はサンスクリット語で知識や学問を意味します。勉強や仕事に対する技術を高めたいと願う時に祈願すると、ご利益を得ることができます。

身上安全

自身の身の安全を祈願することで、そのご利益を得ることができます。

立身出世

仕事で成果を出したい時や、世間で認められたいという時にもご利益があるとされています。

商売繁盛

不動明王は商売に対してもご利益が多いとされています。

修行者守護

不動明王は仏道を修行する者を常に守護し、障害となるものを滅ぼすとされています。

健康祈願

不動明王を祀る寺によっては、健康または病気治癒に効果があるとされています。

戦勝

戦国時代に武将のなかでは、不動明王に祈願し勝利をおさめたという者がいたことから、戦勝のご利益があるとされています。

国家安泰

鎌倉時代に元寇が攻め入ってきた時に、不動明王に外敵を退散してくれるようにと祈願されました。元寇は見事退散し、それから国家安泰のご利益があるとされています。

不動明王の真言の種類と唱え方

仏教には、真言という聖なる呪文があります。真言宗では原語であるサンスクリット語で唱えることでより仏に近づくことができると言われていますが、日本語化された真言にも十分にその効果があります。そこで、不動明王の真言の種類と唱え方について紹介します。

真言の種類

不動明王の真言の種類には以下の3つがあります。

ノウマク・サンマンダバザラダン・カン

一般的に多く使われる真言で、小咒あるいは一字咒と呼ばれています。

ノウマク・サンマンダバザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン

不動明王の真言で、中咒または慈救咒とも呼ばれています。

ノウマク・サラバタタ・ギャティビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン

不動明王の真言の中ではかなり長く、大咒や火界咒と呼ばれています。

真言の唱え方

真言の種類で紹介した3種類の真言を覚えることが難しいという人は、メモに書いたものを読むことでも守護を受けることができます。

また、密教の教えで大切と言われている三密というものがあります。この三密とは「身」「口」「意」です。身とは手で印を結ぶこと、口とは真言を唱えること、意とは仏と一体となることを表します。この三密を意識して唱える事が不動明王の真言の唱え方では大切となります。

ですが、一般の人には難しくて正確に結ぶことはかなり困難です。真言を唱えるだけでも充分に効果があると言われています。

そして、真言を唱える時には大きな声で言えば良いのかと言うとそれは違います。まずは心を落ち着かせて、深呼吸をしましょう。瞑想を合わせて行うことで効果が更に高くなると言われています。また唱える際、利益を目的として唱えるとしても、苦しみから解放されるように、導きを求めながら唱えると良いでしょう。

不動明王の真言の効果

真言は唱えてこそ、ご利益があると信じられています。言葉には魂が宿り言霊となると考えられているからです。そして、言霊の力により仏へと救済を願う気持ちが届くのです。不動明王の真言は、その効果が信じられ、多くの人に唱えられてきました。真言を唱えることによる効果は、先に紹介したご利益の通りです。

心を支配していた迷いや欲望、そして煩悩を取り除く手助けをしてくれると言われています。新たな気持ちで物事を進めることができるわけです。不動明王の真言は、常に弱い心や欲により負けそうな心を律してくれて、正しい道へと導いてくれる手助けをしてくれるのです。

また、困難に立ち向かっている時にも不動明王の真言は絶大な力を発揮すると考えられています。その理由は、不動明王の真言は目の前に立ちはだかる壁を取り除く手助けをしてくれるからです。どれだけ頑張ってもなかなか困難から抜け出せないと感じる時には、不動明王の真言を唱えることで再び困難へと向かって立ち上がる勇気を授けてくれる効果があると信じられているのです。心のなかで打ち砕きたい困難を思い浮かべながら真言を唱えることで気持ちを落ち着かせることができるとも言われています。

東京周辺で不動明王を祀る神社8選

不動明王を祀る東京周辺の神社を紹介します。

瀧泉寺(東京都目黒区)

天台宗の寺院で、祀られている不動明王は目黒不動と呼ばれています。808年に円仁によって創建された関東最古の不動霊場です。当時、伝教大師である最澄の元へ赴いていた慈覚大師が当地に滞在した際、神人の夢を見ました。夢のなかに出てきた神人のお告げを受けたことから、慈覚大師は御本尊となる目黒不動明王を彫りました。目黒不動明王は、水かけ不動明王とも呼ばれ、水をかけて祈願することにより願いが成就すると言われています。

高松八幡神社(東京都練馬区)

その始まりは1064年(康平7年)に源義経が戦勝への感謝と源氏の安寧を願って創建されたものです。高松八幡神社の不動明王は、石造りの塔に鎮座した姿が彫られたもので、石造大山不動明王像と呼ばれています。その陰刻から1803年(享和3年)に氏子たちによって建立され、その正面には「石坂供養大聖大山不動明王」と彫られています。2006年(平成18年)には、練馬区の登録有形民俗文化財として登録されました。

等々力不動尊明王院(東京都世田谷区)

万願寺の別院として和歌山県の根来寺の興教大師によって建立されました。その理由は、不動尊を武蔵野国調布の丘に祀るようにと夢で告げられたことが始まりでした。興教大師が不動尊を背負って関東に入った際には、その錫杖で渓谷を掘ると滝が涌き出たと言われています。そして、等々力不動尊が祀られている不動の滝こそ、まさにその滝なのです。そして、学問所であったことから学業や子育てにご利益があると言われています。また、健康や長寿更には家内安全に効果があるとされ、そのご利益にあやかろうと多くの参拝客が訪れます。

成田山東京別院深川不動堂(東京都江東区)

江戸初期の頃、歌舞伎役者である市川團十郎の芝居に不動明王が登場したことがきっかけとなり、1703年(元禄16年)に創建されたのが始まりでした。深川のお不動様と親しまれている不動明王像は、本堂に祀られて護摩壇には供物と共に護摩木が炎へとくべられます。護摩木というのは、人の煩悩を表すもので、炎は不動明王の智慧そのもので、捧げられたことにより煩悩は清き願いへと成就するのです。そのご利益は、立身出世・願望成就・病魔退散などあらゆることに効果があるとされています。

高幡不動尊 金剛寺(東京都日野市)

平安時代の初期に清和天皇の願いによって建立されました。「高幡のお不動さん」と周囲から親しまれ、毎月28日になると縁日が開かれ、参拝客で多いに賑わいを見せます。そして、本堂には2.8メートルの木造不動明王が二童子を従えて立つ像が建立されています。1335年(建武2年)に大風で大破したものの、1342年(康永元年)に修繕されました。ですが、その根本は平安時代後期の作で重要文化財に指定されています。不動明王の像は奥殿に安置されています。その身代わりとして不動堂には極彩色の等身大の本尊が祀られ、参拝することが可能となっています。

成田山不動明王金刀比羅神社(千葉県柏市)

閑静な住宅街に静かに佇む神社で、扉の前の鳥居が目印となっています。その社殿は一般住宅のような造りになっていて、普段はその扉は閉ざされています。お祭りがある時にはその扉は開かれ、地元の人やお祭りに訪れた観光客などが参拝していきます。

雲霧不動明王(神奈川県川崎市)

木々に囲まれた静かな場所に安置されている不動明王です。その前には雲霧不動明王と文字が彫られた石碑が建てられ、地元の人々に親しまれています。

身代り不動尊大明王院川崎本山(神奈川県川崎市)

元禄時代に悪疫が流行した際に、祐天上人が人々に不動尊を尊信するようにと教えました。人々がその言葉に従い信仰を始めると悪疫は見事去りました。そのことに感謝し、堂宇(堂の建物)を建て神社へと安置しました。厄除けと交通安全の身代わり不動として多くの参拝客が訪れます。

不動明王の加護を受けるために行うこと

不動明王はその形相から恐いと感じる人もいるかもしれません。ですが、本来の不動明王は慈悲深い仏で、時には厳しい態度で律してくれるのです。まずは不動明王がどのような仏なのかを理解することが大切です。不動明王を祀る神社で手を合わせることも良いですし、日頃から真言を唱えることを心がけることも良いのではないでしょうか。

不動明王に関するよくある質問

不動明王とはなんですか?

不動明王は、元々はインド神話の三大神の一人であるシヴァ神の別名とされ、その梵名はアチャラナータと言います。その意味は「動かない(不動)守護神」です。日本へは空海によって持ち込まれ、密教の最高位である大日如来の化身とも言われています。

なぜ不動明王の表情は険しいのですか?

実は不動明王はとても慈悲深い仏なのです。そして、その慈悲深さゆえに、救済が難しいとされる煩悩を抱えた人々も力ずくで救おうとしているのです。その恐ろしい形相が人間に向けられているのは、常に見ているということを意味するのです。

不動明王のご利益は主にどのようなものがありますか?

主に煩悩退散、厄除け、学業成就、身上安全、立身出世、商売繁盛、修行者守護、健康祈願、戦勝、国家安泰などのご利益があると言われています。