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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

仏王処刑4-ヴェルサイユ行進

2021.07.19 11:03

1789年10月5日革命の画期となる女性達の「ヴェルサイユ行進」が勃発する。実際パリの窮状は一向に改善されず、しびれをきらしたのだ。その前にパリでも女性のデモが頻発した。ネッケルの信用はもう尽きており、借入は失敗。それに徴税人の機能がマヒし、無政府の広がりで税金も入るはずがない。

また9月末からヴェルサイユに軍隊が到着し、どんちゃん騒ぎをして400本のワインを空にした。これは近衛隊の主催だったが、国王夫妻も顔を出した。10月3日、このことはパリに文書が出回った。例の「パンがなければ」というセリフもこの時と言われるが、この言葉は以前からあって、宣伝に使われたのかもしれない。

10月5日に行ったのはまずパリ市庁舎。そこで金や武器を略奪し、ヴェルサイユに向かう。英雄ラファイエットは市民軍の司令官となっていたが、2万人の兵と一緒にその後をかなり遅れて行く。彼女達は、2021年1月6日のワシントンのように国会を占拠したが、暴徒とは呼ばれない。

国民議会議長ムーニエはとデモ代表女性5人が、国王のもとに向かい、ルイは即座に地方から小麦粉をパリに送るよう命令を出した。代表の女性は国王から頬にキスされて感激し「国王万歳」と言ってしまった。しかし多数の群衆は、ワインとブランデーで酔っ払い雑魚寝をした。