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訳が分からぬ、ノットリリースザボール!

2021.07.20 09:01

ノットリリースザボールの判定って・・・???

ま、数十年もラグビーファンをやってるとラグビールールに関し「なんでも聞いてね!」って言いたくなるところですが、未だにクリアに理解出来てないものが少なからずあります。大ベテランの先輩方に問うても、その回答が曖昧模糊なものが案外数多く存在しています。

なんでも出来るだけいい加減で楽をすることを人生訓にして来た私ですから、何とも不明瞭な事項が多いのです。

ラグビーをやったことのない耳学問・観戦批評・贔屓引倒第一主義の私などが陥るある種の限界がここにあります。(←自覚) “文句言い”(大阪弁?←)の疑問の一つとして、お暇なら、まぁまぁ我慢してお付き合い願います。

その代表格が密集で犯されるノットリリースザボール(not release the ball)の反則です。当反則は相手方にペナルティーキックが与えられるので、当然のことながら攻守が逆転する上に、大きく敵方に自陣エリアをゲインされることに繋がりますから、極めて重い反則と言えます。ノーットリリースザボール一つで、局面が明から暗へ大きく反転します。


敵陣深く攻めて攻めて攻め込んで、ここ一番の勝負を掛けて一人飛び出て孤立・・・、味方フォローが間に合わずノーットリリースザボールの反則。あちゃーぁ‥ってことになります。一人レフェリーの判定を恨んだりして・・。

良く分からないノットリリースザボール判定

私には、この反則の判定理由が何度聞いても良く分からないのです。協会やチームが提供しているYouTubeのルール解説を幾度も見ても理屈は分かりますが、実試合では、「なんでああいう判定になるのだ」とサッパリ理解できないのです。

逆に、「え、なんでノットリリースを取らないんだ?」と思うこともしばしばあります。

私など同志社しか応援しませんから、同志社がノーットリリースザボールを取られると「えぇ~、あれを取るのか。同志社に厳しいレフェリーだなぁ‥」・・なんて、思わず眉を顰め声を荒げてしまうのです。

そもそも密集での出来事ですから、まともに見えてもいないのですが、心底そう思ってしまうのです。私自身の問題として主観的にしか観戦できない歪さがあるのですが、客観的にも如何なものかと常に不信を抱いているのが、このノーットリリースザボールの反則(判定)なのです。

ルールブックには、なんて書いてある?

ノットリリースザボールとは「ボールを持った選手がタックルされて(倒れて)地面に寝る状態になったにもかかわらず、ボールを離さず持ち続けた時に犯す反則」です。さすがにここまでは、私にも分かります。

立っていない(寝ている)選手は、プレーしてはいけないし、プレーに参加できませんから「速やかにボールを離す必要」が生じます。この「速やかに・・」からが、サッパリ訳を分からなくしてしまいます。

試合では、倒れても選手が結構長くボールを持っている印象があるのですが・・。一連の流れとは言えども、1~2秒どころか更に長くリリースしていない印象があります。それが、レフェリーに間違いなく容認されています。

そもそも「速やかに」ってどのくらいの時間なのでしょうか?

一体全体、何秒くらいなのでしょうか。あるいは、間一髪の時間、即ち一刻なりとも猶予がない「限りなく零秒に近い時間」なのでしょうか。(←“瞬時”の感覚?)


一度、トップリーグ所属の某若手レフェリーに聞いたことがあります。(2年前)

「速やかに離すって、どのくらいの時間が許容されるのですか?」

「(暫く考えて)う~ん、1~1.5秒くらいですかねぇ~」

・・・とアナログ的な返事が戻って来ました。

私には、妙にびっくりするほど長い時間でした。速やかって1秒以上もOK・・なのか。(実際の試合ではもっと長い印象ですが・・?)少なくとも瞬時って感覚ではない!


確かにレフェリーが「リリース、リリース」(ボールを離せ!)と警告している場面にはよく出くわします。試合の流れの中で徐々に適用ルールを現実的かつ弾力的に収斂させていくのが「現場運用」での知恵なのでしょう。何も杓子定規に0.5秒目途とか決める必要もないのも理解できてるつもりです。

そもそもボールを持っているプレーヤーが「倒れる」とか「寝る」ってどういう状態なのでしょうか。ルールブックによれば、足の裏以外の体の一部が地面に着いていたら、立っていない(寝ている)状態と判断されるとのことです。

即ち、片膝でも片手でも地面に少しでも着いたら、「速やかにボールをリリース(離す)する必要」が生じる訳です。


更にルールブックでは、「倒れた選手は、ワンプレーだけ許される」とのことです。ナニィ~、リリースだけではないのか。正直、私は意外にもある種の新鮮さを感じました。

ルールブック第13条

調べてみると「ワールドラグビールールブック第13条」では以下が明確に規定されています。

(概略)競技は立っているプレーヤーでのみ行うことができる。ボールを持って地面に倒れているプレーヤーは、直ちに以下のことをしなければならない。

A:ボールを持って立ち上がる

B:ボールをプレーする。(パスする)

C:ボールを離す

そりゃそうでしょう。タックルされて倒されて敵方と絡むとA・Bが出来ないから実質Cをしなければなりません。どれもが出来ない状態になると「ノットリリースザボール」と言う言葉で代表して反則を取られることになったのでしょう。

離すに離せない・・

そりゃ、味方のフォローがなければ、孤立して(球を離せば)即時に敵にターンオーバーされる訳ですから、「(球を)離すに離せない」のは、ラグビー経験が全くない私にも良く理解できます。

敵に球が渡る(ターンオーバーされる)くらいなら、局面によっては「ノットリリース」の方がましなのかもしれません。

そもそもプレーヤーは「倒されても本能的にボールを敵に渡さず死守する(離さない)」のではないんでしょうか。

昔、死んでもラッパを離さなかった陸軍兵士がいたそうですから、そんなもんだと私は理解しているのです。(←意味不明?いくら何でも例えが古すぎますね‥)

再び「速やかに離す」って、どういうこと・・?

接点での双方の死に者狂いのボール争奪戦こそ、ラグビー観戦での最高の醍醐味であります。ブレークダウンを制すると試合を制するなんてよく言われます。個人プレーとチームプレーが融合して切磋琢磨する場面でもあり、間違いなく見どころの一つでもあります。


それが、密集で良く見えないことでもあり、「速やか」が1秒とか1.5秒とか許容されるものですから余計に観ているものは訳が分からなくなるのです。私の安カメラでも1秒に40コマ(自動追随焦点で20コマ)撮れる時代ですぞ・・!

しかも実際の試合では、2秒も3秒も倒れてもボールをキープしている様に私には見えるのです。

結局、いつボールを離せば良いのか分からないまま・・・

ゲームの進行は、アンパイアではない「レフェリー」の裁量に委ねるのがラグビーの特徴ですから、試合の流れにより少々の判定のバラツキが出るのは許容できます。

しかし、実際には、試合ごとや時間帯ごと、あるいは敵味方で「レフェリーの判断に大きくバラツキが生じている」としか思えないのがファン心理であります。私も然りであります。


ここ何年か「今年は更にノットリリースザボールを厳正に取ります。」と言われ続けて来た様な気がしています。これまで厳正じゃなかったんかい‥と思わず突っ込みたくなる事態が毎年継続している様に私には見えます。


だれがどう考えても「速やかにリリースする」ってことは、瞬時、即ち限りなくゼロ秒って思ってしまいます。

それが素直な日本語の意味だと思いますが、あれ?ルールブック原文の「英語」ではなんて書いてあるんでしょうか?promptlyかquicklyくらいなんでしょうが、結局一緒ですね。良く分かりませんね~^^。(英語でルールブック、読んでません。悪しからず~。)

試合終了後、選手に聞いてみると・・

試合の後でノットリリースザボール判定の納得感を選手に聞いてみると、以下の答えが平均的なものでした。

「あ、やっぱり取られたかと納得できることが多いのですが、え、なんでこれがノットリリースザボールなの‥と疑問に思うこともあります。」と意外にも大きな不満は少ない様です。(確信犯が多い?)

選手の考えや実感は、私の予想していたより結構成熟しています。判定を噴飯ものだと怒りを露わにするのかと期待しておりましたが、意外に大人の回答でした。


レフェリーはルールブックです。いち早くレフェリーの癖を読み取り適応し、ぎりぎりのところで勝負するしかない様にも思えます。それにしても観ているファンには心底分かり辛いノーットリリースザボールの判定です。(ブツブツ・・・)

そもそも・・

そもそもタックルされてゼロ秒でリリース(ターンオーバーの多発)した方がゲームが面白いのか面白くないのか良く分かりませんので、実に難儀なテーマですね。ただ、現在の運営は如何にも難解で中途半端・・・と思うのは私だけでしょうか。

ゼロ秒リリースが、観ている方には判りやすいのですが、何とも・・・。

                                    (文責:F)

(注)

当文章は、個人的な意見や見解であり、DRFCで合意された内容ではありません。

掲載写真は、文章と直接関係ありません。

私自身、何か根本的な誤解をしている気がしないでもありません。可能であれば、当HPの掲示板で暖かく(?)ご教示ください。  

                                       以上