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「宇田川源流」 これから始まるであろう「脱炭素」という非文明的な内容をどのように人類は切り抜けるのか

2021.07.21 23:38


「宇田川源流」 これから始まるであろう「脱炭素」という非文明的な内容をどのように人類は切り抜けるのか


 ドイツでの豪雨にによる洪水災害はかなり大きなものになっている。災害には国境線というものは全く関係がないので、ベルギーなどにまでその災害は被害をもたらしている。実際に、一時は1300人を超える人と連絡がつかず、170人が犠牲になったというような報道もあるくらいである。毎年のように、ヨーロッパでは異常気象といわれるものの犠牲者が出ている。数年前では、猛暑によって熱中症で数百人の犠牲が出るなど、様々な問題が上がっている。今年もアメリカでは熱中症による死者が出ているという報道があり、カナダで史上最高の気温が記録されているのである。

 これらの異常気象をを「地球温暖化」ということを言うことは簡単であるし、また、そうなのであろうとも思う。もちろんその地球温暖化が最も思い当たるところであるということになる。日本においても、これらの内容が大きく問題化することになるのである。台風の直撃は昔からであるが、しかし、「線上降雨帯」「ゲリラ豪雨」など、今まで経験のしたことのない新たな気象用語が出てきてしまっている状態であり、それだけ「新たな脅威」があるということになっている。

 もちろん、狂信的な地球温暖化反対運動や脱炭素運動にはあまりくみしないものの、やはり地球温暖化や異常気象に何らか関係があると想像して気になる人は少なくない。突然の社会の変化や規制ということになるのはこまったものであるが、しかし、徐々に脱炭素の方向に向かうべきであると思う人は少なくないのではないか。

 これが歴史的に「悪いことは植民地」に振ってきたヨーロッパは、当然に経済格差などは関係なく、地球温暖化に移行するというような行動をとる。もちろんこのよう内容に関して言えば、ヨーロッパというのは伝統的に自分たちの技術開発があり、自分たちは約束が守れるようにしてから、そしてその内容を自分たちが独占している状態で「基準」や「ルール」を作るということをしているのである。そのやり方が良いか悪いかは別にして、少なくともそのような機を見るのに敏であることは間違いがない。

 今回もそのような感じ、つまり「国民の不安」に対して「自分たちが技術を持っている分野で、先に基準を作る」ということを行ってきたのである。


35年にガソリン車販売禁止=国境炭素税、26年から賦課―EUが気候対策案

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は14日、2030年までに温室効果ガス排出量を55%削減(1990年比)する新目標達成に向けた対策案を発表した。域内で新車(乗用車)の二酸化炭素(CO2)排出量は30年までに55%削減(21年比)し、35年には「排出ゼロ」にする方針を打ち出した。ガソリン車やディーゼル車の新車販売は、ハイブリッド車(HV)も含め事実上禁止される。

 脱炭素社会実現へ電気自動車(EV)などへの全面転換を急ぐ。ただ、新たな目標は、これまでの「30年に37.5%減」からは大幅な引き上げとなり、加盟国や欧州議会の承認が必要な最終決定までには曲折も見込まれる。

 フォンデアライエン欧州委員長は記者会見で「欧州は気候問題への野心に見合う包括的な仕組みを示した初の大陸となった」と強調した。

 また、欧州企業の競争力を維持したまま脱炭素化を進めるため、域外からの輸入品に炭素価格を賦課する「炭素国境調整措置(国境炭素税)」を23年から段階的に導入する。3年間の移行期間を設け、26年から実際に賦課する。対象産業は当面、鉄鋼とアルミニウム、電力、セメント、肥料に限定し、将来的に拡大する。 【時事通信社】

2021年07月14日 23時19分 時事通信


 EUでは、紀行対策として、2035年にガソリン車の新車販売の禁止をするという。ヨーロッパの自動車メーカーは、2000年からこぞって植物油燃料の自動車を開発し、メルセデスベンツなどはその専用車を開発して話題になった。植物油由来の燃料、いわゆるバイオディーゼルは、不飽和脂肪酸が問題となり、ゴム管などを傷つけ、車の寿命を縮めることになる。そのために、植物油に対応した車を作ったのである。しかし、この不飽和脂肪酸は、10度くらいで固形化することになり、そのためにマレーや南米などからヨーロッパなどにもて来ても冬の期間は使えないということになってしまった。

 このことから、次に出てきたのが電気自動車である。特に日本人がリチウムイオン電池を開発してから、電気自動車に一気に流れが加速する。

 脱炭素社会実現へ電気自動車(EV)などへの全面転換を急ぐ。ただ、新たな目標は、これまでの「30年に37.5%減」からは大幅な引き上げとなり、加盟国や欧州議会の承認が必要な最終決定までには曲折も見込まれる。<上記より抜粋>

 さて、全面転換というが、間違いなくインフラの整備ということが最も重要なのである。つまり「発電所」「電池」「充電所」の三つの要素が揃っていなければならない。当然に発電所も火力発電所では意味がないので、原子力発電などの強力な発電所が必要になってくる。しかしドイツなどは脱原発に、脱炭素という二つの内容を入れているのである。そのことから、かなり大きな問題を強いられることになる。もちろん、現在のドイツの電力はそのほとんどがフランスの原子力発電から買っているのであり、そのようなことができるのかということはかなり大きな問題になるのである。

 つまり、原子力に頼らず、再生可能エネルギーだけで現在のヨーロッパ全体の自動車物流を耐えられるだけの発電量を維持できるのか。また、それらの車が寒冷地において電池の電力(電圧)を維持できるのか。そして何よりも電池そのものの原材料の銅やコバルトなどを維持できるのか。

 これらの「資源が新しくなる」ということは、そのまままた資源の争奪戦が起きる。そのことが単に外交戦争ならば良いが、武力による奪い合いということになれば、戦争になるのである。それも、その内容を狙っているのはヨーロッパだけではなく、アメリカも中国も日本もあるのだ。それらとうまく分け合えるのか。発展途上国はどうするのかなど課題は大きい。

 また自動車の工場が変わることによって、雇用が維持できるのかということも問題になる。そう考えれば、様々な意味でまだまだ世界的な準備ができていないのではないか。そのような中でEUがこのように決めることはどのようなことになるのであろうか。

 何か、大きな問題が出てきそうな気がするのである。