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Doskoy Boys

厚着の王様

2021.07.22 14:00


おはようございます。


今日から入ったカバオ君ね。


教育係のマリーです。


最初は何も分からないと思うけど、これから言う事をまずは守ること。


そこから仕事は覚えていけばいいわ。


まず宮殿の王に仕えるものとしての心得ひとつ、


王の言う事には絶対従いなさい。


まあこんなの当たり前の事だけど一応ね。


そう、アカデミーでも教わりましたね。


これは再周知かつ私達の最終地です。


今言ったことが、正直全てで基本ですからね。


新人だろうがベテランだろうがコックだろうがメイドだろうが庭師だろうが、


この宮殿にお仕えするのであればこれは絶対に守ってもらいます。


二つ返事で了承しなさい


イエスマンになりなさい


すぐ実行に移しなさい


反論なんて以ての外ですから。いいですね?


よろしい。


ふたつ、王のご機嫌を損ねない事。


これもまた言うまでもないですけどねw。


王がご不満になった時は、私達の首がはねる合図なので、肝に銘じるように。


言われた時間ぴったりに料理を運ぶこと。


配膳の際にカチャカチャとお皿を鳴らさないこと。


王の椅子はもちろん、宮殿内の部屋全て毎日掃除すること。


無駄な雑草は全て処理して美しい庭園を守ること。


傍若無人かつ残虐な政策で有名だけど、実はかなり王は神経質な方なのよ。


手も気も抜かないで下さいね。


今みたいな昼頃は特に不機嫌そうな顔で寝室から出てくるけど、すぐに喋りかけないこと。


これも守って。


もちろん挨拶もダメよ。


水をお出ししたり、お召し物を変えましょうかなんて不要な気遣いなの。


それで何人の首が飛んだことか。


片手じゃ収まらないわよ。


いい?そっとしておくこと。


じゃあいいカバオ君。


沢山言ったけどまずはこれを守って日々お仕えしてください。








その後、私カバオは1週間足らずで宮殿を去りました。


仕事ができなかったのでしょう。


王に仕える難しさ、厳しさを感じました。



マリーさんと連絡先交換しておけば良かったな…