Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

キャンピングカー用エアコンについて考える

2021.07.23 00:17

また今年も地獄のような暑さがやってきました。皆さまキャンピングカーのエアコンはどうされてますでしょうか?


2021年現在キャンピングカーに取り付けされているエアコンは大きく分けて

①家庭用エアコン

②ウインドエアコン

③スポットクーラー

④12Vクーラー


の4種類に分けられるようです。

※他にルーフエアコンがあるのですが、消費電力が大きくほぼ発電機使用前提なので除外しました。


私は今まで④以外は全て試していますので、今回はこれらのエアコンについて書きたいと思います。

まず①の家庭用エアコン

コルドリーブスをレンタルした際に使ってみました。

まず、メリットは

①省エネ性能が高く、バッテリー消費が少ないため、長時間運転に強い

②冷房能力が高くて風力も強いため、単独でも車内の温度をコントロールしやすい

③静粛性に優れ、就寝時に騒音が気になりにくい


デメリット

①取り付け費用が高く、ハードルが高い

②室外機の取り付け場所が車体の下の場合、飛び石や接触、塩害による破損の可能性がある

③故障が発生した場合、専門店での修理が必要

④スペースのあるキャブコン以外では取り付けが難しい


デメリットはありますが、やはり高性能ですから快適性はピカイチだと思います。インバーターエアコンは特に省エネ性能に優れるため、リチウムイオンバッテリーとセットで運用する流れがこれからどんどん主流になっていくと思われます。

次に挙げるウインドエアコンの最大のデメリットである風力の弱さは、家庭用エアコンでは問題になりません。やはり室内機と室外機の役割をしっかり分けてあるメリットは絶大です。

我が家のレジストロアウルに採用しているウインドエアコンです。

これは以前にもご紹介しましたが、メリットは


①どこでも売っている(電気店やホームセンターでも購入できます。)

②安い (家庭用エアコンのオプションが20万円以上なのに対して取り付けスペースがあればその半額以下で取り付け可能)

③故障しても自力交換が可能(信頼性が求められるケースでは最強のメリットです。)

④コンパクトで軽い(家庭用エアコンと比べて)


デメリットは

①省エネ性能が低く、家庭用エアコンと比べてバッテリーに負担をかける

②風力が家庭用エアコンより弱く、車内全体を冷やすためにサーキュレーターが必要

③コンプレッサー作動時に「ブーン」という騒音が出る。(私は慣れました。)


ウインドエアコンは取り付ける場所さえあれば、脱着が容易でどこでも購入できるというのが最大のメリットです。信頼性も高く、業務運用も可能ですが、省エネ性や快適性は家庭用エアコンに劣ります。

我が家ではリチウムイオンバッテリーを採用しているため、デメリットの①はさほど気になりませんが、風量に関しては外気温が40℃近くなるともうちょっと欲しいと思ってしまいますね。



③のスポットクーラーは主にバンコンやエアコンの取り付けスペースの無いクルマや、車中泊用のワゴン車などでの採用が多いように感じます。


まずはメリットについて

①ウインドエアコンと同じく安価で入手が簡単

②取り付けスペースが無くても積んでいけばとりあえず使える

③修理なども一般的な家電と同じようにできる。電気店へ持ち込み等)

④使わない時はしまっておけるので、車内スペースの圧迫は最小限になる。


デメリットは

①運用時は転がって行かないように固定が必要(ベニヤ板などでベースを自作されている方が多いです。)

②ノンドレンでないものは排水が必要(タンクが一杯になると止まってしまいます)

③排熱パイプの取り付けなど工夫が必要(車外に放熱しないと冷房が効きません)

④家庭用エアコンと比べると消費電力が大きく鉛バッテリーでの長時間運転は難しい

⑤設置場所を固定しない場合、使用ごとに本体の移動が必要になる


スポットクーラーはウインドエアコン以上に使用のハードルは低くなりますが、運用時の制約がやや多くなります。また、断熱が十分で無い車両で運用する場合、コンプレッサーが作動する時間が長くなるため、鉛バッテリーではすぐに電欠になってしまう可能性があります。

近年ではポータブルのリチウムイオン電池が高性能化していますので、サブバッテリーの容量が心許ないなら、それらとの組み合わせを検討した方がいいでしょう。

写真はネットで拾ってきました。

④の12Vクーラーは近年バンコンや軽キャンピングカーを中心に広まりつつあるエアコンです。

私は使用したことがないので、使用感は載せられませんが、使われている方の感想を見たところ軽キャンのシェルを冷やすくらいの力はあるようです。


メリットは

①インバーターの変換ロスがないので、バッテリーの能力を最大限に利用できる

②室内機、室外機が小さく今まで取り付けが難しかった車でも取り付けできる可能性がある

③個人で取り付けできるなら安価に入手運用できる


デメリットは

①信頼性がどれほどあるのかわからない

②修理の際は車両を預ける必要がある

③部品が入手できなくなると修理不能になる


私は以前クレクール5という海外製のエアコンをアウルで運用していたのですが、半年で4台故障し、その都度新品に交換してもらいました。

しかしこの信頼性ではとても使えないと思うようになり、保証期間が半年ありましたが、ウインドエアコンに交換しました。(現在は販売されていません)

販売店が近くにあればいいのですが、預けて帰ってくるのが大変な距離にあるのならば、信頼性のデータが揃うまで待った方がいいかもしれません。


また、キャンピングカーにリチウムイオンバッテリーを搭載するケースが増加し、インバーターの変換ロスを無視できるくらいまで容量アップができるようになりました。そのため、メリットの①も薄まりつつあるのかなと考えています。


日本の夏がどんどん暑くなっているため、エアコン無しでは快適に過ごすのが難しくなってきました。

エアコンに新しい選択肢が増えると、ユーザーとしては嬉しくもあり、悩ましくもあります。

リチウムイオンバッテリーの搭載が増えてきたように、今まで取り付けが難しかった車にもエアコンが付くようになっていくのかもしれませんね。