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食べ物についての悪い癖を止めさせる方法

2021.10.30 02:45

犬がゴミをあさるのは、「におい」に敏感な犬にとっては実は自然な行為です。

それでも、においを嗅いでいるうちについ食べてしまい中毒を起こしてしまった…などといった事故が起きてしまう可能性もあるため、何かしらの対処をしなければいけません。

今回は、そんな愛犬の困った行動である「ゴミあさりや拾い食い」などの対処法についてお話します。


ゴミ箱をあさってしまう

気が付いたらゴミ箱が倒され生ゴミが散乱…。こんな状況を目にすると、ついつい大声で愛犬を叱りたくなりますよね。後片付けも大変なうえ、悪いものを食べたのではないかと心配になることもあると思います。さらに「ゴミをあさる」という行為に対しては不快感を覚えるかと思います。しかし、犬にとって「におい」とは、大切な情報伝達の手段であるため、様々なにおいを発するゴミ箱に興味を持つのは犬の性質を考えるととても自然なことです。このように、人間にとっては「ゴミ」でも、犬にとっては「興味をそそられるもの」なのです。

【対処法1】ゴミ箱に関わることはいけないということを教える

犬に「ゴミをあさってはいけない」ということを教えるのはとても大変です。そこで、ゴミ箱自体を「関わってはいけないもの」であることを教えてあげましょう。ゴミ箱をいつもの定位置に置いておき、いたずらをしたらその場で「ダメ」と伝えます。この際に、必ずいたずらの最中に注意をしないと効果がないことを理解しておきましょう。このようにして、ゴミ箱自体に関わることがいけないことなのだと教えていきます。

【対処法2】ゴミ箱に工夫をする

習慣化してしまったゴミ箱あさりをやめさせるのは、なかなか難しいものです。そのため、飼い主さんが意図的にゴミ箱あさりをできない環境を作ってあげることも重要です。ゴミ箱の設置場所を変えて愛犬がゴミ箱自体に近づけないようにしたり、犬が開けることのできないような蓋が付いているものや、簡単に倒れない形のものに変えるなど、ゴミ箱の形態を工夫するとよいでしょう。


人間の食べ物を奪い取ってしまう

愛犬が食卓に登って飼い主さんのお皿のおかずを食べてしまう、または小さなお子様が持っているおやつを横取りしてしまうなど、思わずため息が出るような困った行動にお悩みではありませんか?

犬は経験したことを「実績」として蓄え、繰り返し行う習性があります。もしも「昨日は食卓で一緒に人間の食べ物を食べさせてくれたのに、今日は食卓に近づくと怒られる」というような曖昧な状況が起こっていると、犬はどちらが正しい行動なのかが分からずに混乱してしまいます。「人間の食べ物に手を出してはいけない」ということを継続して教える、かつ、家族全員で統一したルールのもとで教える必要があります。

【対処法1】食卓に上れないようにする

ゴミ箱と同様に、犬がいたずらできない環境を整える必要があります。食卓がテーブルであれば、犬はまず椅子に飛び乗ってからテーブルに上ることが多いかと思いますので「テーブルに上る手段をなくす」ことが重要です。そのために、まずは使用していない椅子はしっかりとテーブルの下に収めましょう。

また、食事をはじめる直前まで食卓の上に料理を置かないようにすることも大切です。

【対処法2】心を鬼にしておねだりを無視する

うるうるした愛らしい目で、人の食事中におねだりされても、無視することが重要です。前述したように、前例があると犬はどちらが正しいのか分からなくなってしまうため、「この前はもらえたから、今日ももらえるはず」と過去の「実績」に期待して問題行動をとることもあります。そのため、「一度くらいなら(たまになら)大丈夫」と思わずに、教えるなら「徹底的に」行うことが重要です。犬があきらめるまで我慢し、飼い主さんは途中で屈してはいけません。もしも、飼い主さんがどうしてもおねだりに耐えられないときには、人間の食べ物ではなく犬用のおやつを少量あげるようにしましょう。ただし、おやつを与える際には1日のなかで愛犬が口にする食べ物の全体量を把握し、食事を調整することやおやつの与えすぎにはくれぐれも注意しましょう。


拾い食いをしてしまう

拾い食いの癖は、健康面から考えても絶対にやめさせなければいけない行動です。道端に落ちているものは、腐っているものや、たばこや除草剤などの薬物を含んだものなど、危険が多くあります。また、家の中でもビニール袋などの異物を口にしてしまう危険性があります。拾い食いはときには命に関わる場合もあるため、徹底して治す必要があります。

【対処法1】散歩中はリードでコントロール

お散歩中の拾い食いを「いけないこと」と覚えさせるためには、リードを上手に活用することが一番効果的です。愛犬の様子を常に観察して、地面のにおいを嗅ぎ始めたら特に注意をします。このときにリードを短めに持っておき、何かを口にしようとしたらリードを強く引っ張り「ダメ」と伝えます。

【対象法2】家の中でも徹底してしつけを行う

いくら散歩中の拾い食いをリードで上手く防止できたとしても、家の中で拾い食いの習慣をつけてしまっていては解決策にはなりません。家の中も危険なものはたくさんあります。拾い食いは家の中でも外でも共通していけないことだということをはっきりと教えましょう。

そのためにも、物を口にしていいのは「“よし”や“OK”などの指示語があるときだけ」というしつけを行う必要があります。


まとめ

犬が落ちているものを口にしてしまった際に、慌てて取り出そうとすると逆効果になる場合があります。犬は「横取りされる」と感じ、急いで飲み込もうとすることがあるため、かえって危険なことが多いためです。

重要なのは、まずは拾い食いができない環境を整えること、お散歩時の道端など拾い食いの可能性があるところでは目を離さずに管理すること、そして何よりも子犬の頃から指示を受けてから食べるということを習慣化させることが大切です。

「うちの子はダメだ」と感じる前にしっかりと環境を整え、しつけをする努力を飼い主さん自身が行うことが大切です。まずはお伝えしたような環境の整備など、少しずつできることからはじめてみましょう。