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ココロ✖️グルメ 心理士の食べ歩き日記

限りなく'完璧'に近いレストラン:The five fields@ ロンドン

2017.02.04 07:24

プロフィールにもある通り、私は美味しいものが本当に大好きで、ロンドンではまるで気でも触れたかのようにレストラン巡りをしていました。


ほんの数年の滞在だったのに、気づいたらロンドンのミシュランレストランやトリップアドバイザーランキング上位店はほぼ全制覇。


そんな怒涛の食ライフも終盤を迎えることとなり、あと何度ディナーができるんだろう?と指折り数えるようになった頃。

私の心のなかにひとつのレストランの存在が浮かび上がって来ました。

それがこちら。全く個人的な意見ですが、ロンドンベストオブベストレストラン、The five fieldsです。


2016年にミシュラン一つ星を獲得しています。(でももっと早く評価されるべき店だったと思う)

まだ星のないレストランだった頃に利用して感動し、必ず再訪しようと心に決めていたのです。

今回は2回目。

sloane squareの駅を降りて徒歩数分。大通りから離れた静かな住宅街に、そのお店はあります。

小さなエントランスをくぐると、すぐ目の前にバーカウンター。ちょっとびっくりするほど狭い作りなのですが、なんだかここでアットホームさを感じて逆に和みます。

メニュー。

3コース£60、テイスティングメニュー£80と良心的。このお店は本当に本当に、本当に良心的です。

メニューを選んでいる途中から、コンプリメンタリーのアミューズブッシュが運ばれてきます。

しかも次から次へと。

そしてこれ、ひとつひとつの完成度が高い!左はフィナンシェのような食感、海苔を使っています。

右は薄いタルト地の上にムースが。

海苔のほうはちょっと難しいお味ですが、右のタルトは、生地のクオリティと組み合わせの妙に、作り手の本気度が伝わってきます。

やはりスタートはこうでないと。

和食を意識したテイストのアミューズ。炉端焼き風チキンです。チャレンジはわかるけど、ジューシーな脂身チキンを知ってしまった日本人にはパサパサチキンは難しい。


(このあたりで、もしかして人気が出すぎて味が落ちてきちゃったのかな、と不安になってくる)

黒胡麻のポタージュ。クリーミー。上手です。

カレーパンみたいな揚げパンがあったので珍しくてチョイス。

ここはパンももれなく美味しい。

前菜。

私はオイスターを。カリフラワーとスモークドイール(うなぎ)との組み合わせ。オイスターの仕上げは言うまでもなく、ひとつひとつの食材の手入れやソース、スパイスの組み合わせが本当に表情豊かです。食べていて楽しくなってしまう。

友人はSEA&EARTHを。小さなポーションでたくさんのテイストが楽しめます。もちろんひとつひとつオリジナリティーがあり、きちんと考え抜かれたお料理です。

このメニューは前回も前菜のいちばん上に載っていたので、お店の定番なんだとおもうのですが、内容はきっと季節によって更新されるのでしょう。シェフのモチベーションの高さやゲストへの心遣いが伝わってきます。


メイン。タルボット(鱈)にしました。

このお店のお皿の盛り付けが本当に好みです。大胆でいて、繊細で、鮮やかで遊び心がある。

パリパリの葉野菜の下に隠れたお魚は程よく脂がのってとてもジューシー。添えられた多彩なソースですこしずつ変化を楽しみながらいただきます。

友人はロングホーンのリブを。ロングホーンで何?と思ったらその名の通り長い角をもった牛のよう。スコットランドのハイランド牛だそうです。こちらも甘めのソースが熟成されたお肉の風味とよくマッチしてました。

デザート。とても個性的なビジュアルですが、風味豊かな薄いメレンゲに、濃厚なクリームがサンドされています。

これはけっこう斬新でした。シンプルに見えますが食感も面白くて。

2人ともお腹がいっぱいすぎて、泣く泣くチーズをパス。プティフールの次に出てきたのはなんと、まるごとオレンジ。

持ち帰りにさせていただいたのですが、とっても美味しかった!



The five fields。相変わらずシェフのサービス精神がどのお皿からもビシバシ伝わってくる、とても活き活きしたお店でした。

まるで、「こんな組み合わせ考えたよ!美味しいから食べてみて!」「この食材こうしたらこんなになった!新発見!」というシェフの素直な声が伝わってくるよう。どのお料理も決して気取らず、シェフの独断で先走りすぎず、ゲストに喜んでもらおう、美味しさを共有しよう、という姿勢が貫かれています。


ただひとつ残念だったのは、あまりの評価の高さとミシュラン掲載のせいで、客数がとんでもなく増えてしまったこと。

私たちは約1ヶ月前に予約したのに、21時からの席しか残っていませんでした。

これだけ忙しくなれば当然お店は疲れてしまいます。今回はサービスや料理の質の低下を心配していたのですが、やはり、お料理は全体を通して少し塩気が強くなってしまっていました。

(耐えられるけど、これ以上しょっぱかったら辛いレベル)


繁盛店になることと、これまでの真心をこめた細やかなサービスを持続することの両立はきっと相当難しいことなんだと思うのですが、

それでもやっぱり大好きなレストランなのです。


是非、このジレンマを乗り越えて、名店であり続けてほしいです。